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まーじゃん! ~麻雀部 はじめました~  作者: 雀太郎
第3章 麻雀と戦略
44/55

さらなるベタオリ

「今回もベタオリを教えるさ。現物、筋、壁以外でも比較的安牌や、逆に危険牌を読んでみるさ」


「大切な守備の部分ですね! 頑張って覚えます!」


「まあ今までのよりは信頼度は落ちるんだけど……覚えておいて損はないさ」


――――――――――

リーチ宣言牌の筋


捨牌

[南 發 1p 4m 6s 5p]


筋の安全度

①1mと9s

②7mと3s → ペンカンチャンがあるため通常よりも当たりやすい筋

③2pと8p →カンチャンだけなのだが、リーチ宣言牌の筋は一番危険


これは[135]や[579]の形からのリーチがあるため。

――――――――――


「リーチ宣言牌の筋だけは、危険だと覚えておくんさ。他に安牌がないときだけ、打つようにするんさ」


――――――――――

筋が通りにくい河


捨牌

[4m 6s 5p 1p 發 南]


 セオリーとは反対の手順。

 こんな河は七対子(チートイツ)の可能性が高い。筋だからと、簡単に打たないようにする。

――――――――――


「チートイツっぽいと感じたら、簡単に幺九牌(ヤオチュウハイ)を打たないようにするんさ。河に2枚切れの牌は、チートイツの待ちに選ばれにくくて比較的安全さ」


――――――――――

裏筋


[134m 34578p 568s 西西]とあったら、牌効率的に1mや8sが不要になりやすい。このときの2-5mや4-7sが最後まで残ると危険筋だという考え方。


捨牌

[南 9p 1p 5m 7s 東]


 つまりこれだと7sの裏筋3-6s。5mの裏筋1-4、6-9。1pの裏2-5p。9pの裏筋5-8pのどれかが待ちの可能性がある。



裏筋一覧


捨牌1と6 → 2-5

  2と7 → 3-6

  3と8 → 4-7

  4と9 → 5-8

   5 → 1-4、6-9

――――――――――


「ただこれだと的が絞れない上に、そうでないことも多いから、あまり気にする必要もないさ。考え方の一つとして覚えておくだけでいいさ」


――――――――――

間四軒


二つの裏筋が河に並ぶと危険だという説


捨牌


[南 發 1s 6s 4m 5p]


 1sと6sはどちらも2-5sの裏筋。

 つまり[1346s]の形から打たれているため、2-5sの危険性が増す。



間四軒一覧

捨て牌 1と6 → 2-5

    2と7 → 3-6

    3と8 → 4-7

    4と9 → 5-8

――――――――――


「個人的には間四軒なってると気になるさ」


「私もちょっとだけ気にしてみようと思います!」


――――――――――

跨ぎ筋


捨牌

[南 發 1p 4m 6s 5p]


 捨て牌を跨いだ筋のこと。

 この捨牌だと5pの跨ぎ3-6p、4-7pの両面が危険牌だという考え方。


理屈は[455p]や[556p]の形から打たれた可能性のある宣言牌だから。

――――――――――


「個人的には危険だと思うけど、これだってそうじゃない可能性はたくさんあるさ」


「裏筋程度の信憑性でしょうか?」


「ド終盤の跨ぎ筋だけは、避けたほうが無難なような気がするさ」


――――――――――

早い数牌の外


[南 2m 發 4m 6s 5p]


 早い2mの外側1mが安全という説。

 理屈は[223m]の好形を持っている状態なら、こんなに早く打たれるとは、牌効率的に考えにくいから。

――――――――――


「意外と当たらないと思うさ。たまに他人がそう考えるから『迷彩』で早切りするタイプもいるけど……」


「テンパイ効率を下げてまでするには、見合わない気がしますね。つまり良い理論です!」



――――――――――

リーチ宣言牌の28の前に、その筋牌を打たれている。


[南 發 5p 4m 6s 2p]


 2pの前に、筋5pを先打ち。

 この場合1pの危険性が跳ね上がる。


 手牌の5より2を大事にするパターンは裏筋[2235]や[112]の形が多いから。両面とシャボ、どちらにしろ1が危険。

――――――――――


「これはよくあるパターンだから、気を付けたほうがいいさ」


――――――――――

5切りリーチに1-4、6-9は通りやすい


 理屈は一向聴(イーシャンテン)まで[235]や[578]などの形で持っていることが少ないから。


[235m 678p 4578s 西西北][ツモ牌 3s]


 こんな手牌で、浮いている5mを最後まで持っているとは考えにくい。



赤5切りリーチには逆に危険


[235()m 678p 4578s 西西北][ツモ牌 3s]


 4m引きに期待して、最後まで持っている可能性がある。同様に[5()78]の形もある。

 さらに28筋も危険。通常の5でも危険だが[135()]や[5()79]の形は良くある。



5()切りリーチに、37は比較的安全


[45()5m 123p 34789s 西西][ツモ牌 2s]


 この形からの打、5()mリーチは通常考えにくいから。


[335()m 123p 34789s 西西][ツモ牌 2s]


 こうなっていても3m切りが多い。

――――――――――


「通常5切りリーチに1-4、6-9は無筋でも意外と通るさ。5()切りに37も高確率で通るさ。でもそれは緊急事態のときだけさ」


「ベタオリの基本は、現物ですからね」


「最後に鳴いた直後の、捨牌読みも教えておくさ」


――――――――――

鳴き読み


 チー出しは捨牌の『跨ぎ筋』が多い。


例①


[56678m 556p 23488s]


 4mチー。


[678m 556p 23488s][←456m]


 打、5p。

 4-7p待ち。



例②


[56678m 455p 23488s]


 4mチー。


[678m 455p 23488s][←456m]


 打、5p。

 3-6p待ち。



 ポン出しは捨牌を『跨がない』待ちが多い。


例①


[56678m 556p 23488s]


 8sポン。


[56678m 556p 234][888s]


 打、6p。

 4-7m待ち。

――――――――――


「チー出しは回りが多く、ポン出しは違う箇所が多いんさ。絶対じゃないけど、シンプルな割に実戦では意外と役立つから覚えておくといいさ」


「はい! 数は多いですけど、少しずつ覚えていきます!」


「ここまでのベタオリを使いこなせるか……試してみるさ!


 ナオが(じゃん)リングを起動する。


「セットアップ! 雀牌(じゃんぱい)!!」



――――――――――

【一局戦】


東一局 ドラ2m 5巡目

東家 AI1 25000

南家 AI2 25000

西家 ひらく 25000

北家 AI3 25000


ひらく 手牌

[77899m 2345p 1135s]


 ドラ0。一向聴(イーシャンテン)


「リーチ」


 AI1からの先制リーチ。

 打、8p。

 後手に回る。

 ツモ。


[77899m 2345p 1135s][ツモ牌 9p]


 AI1の河を見る。


捨牌

[發 南 4s 6p 8p]


 露骨な6p先切り。

 嵌張(カンチャン)落としに見えなくもないが、

 ……それでも今の手牌では押せない……。

 ベタオリ。

 退路を切り開く。


[77899m 2【3】459p 【11】35s]


 打、1s。

 4s筋で巡目も通る 、1sを選択する。

 巡目が進み、再び安牌を探す。


捨牌

[發 南 4s 6p 8p 西 1p 6m]


[778【999】m 2【3】45【9】p 35s][ツモ牌 中]


 打、9m。

 安全に三連打する。

 安牌が増え、麻雀卓(フィールド)の安全が確保された。

 流局。親のリーチは不発に終わる。

 AI1が手牌を晒す。


[123m 23499p 567s 中中]


 9p、中のシャボ待ち。



 ―― success ――



【第2問】


東三局 ドラ北 6巡目

西家 ひらく 37000

北家 AI1 28000

東家 AI2 22000

南家 AI3 13000


ひらく 手牌

[6668m 137p 3345s 發發]


 ドラ0。二向聴(リャンシャンテン)


「リーチ」


 AI3からの先制リーチ。

 打、1s。


AI3 捨牌

[4s 5m 4p 6s 白 1s]


 典型的な七対子(チートイツ)(カワ)

 打点も二向聴(リャンシャンテン)では勝負にならない。トップ目として、放銃(ほうじゅう)を避ける。

 ベタオリ。

 退路を切り開く。


[666【8】m 【1】3【7】p 【33】45s 發發][ツモ牌 北]


 筋はあるが、こんな河では信用できない。対子(トイツ)の發すら、当たる可能性は否めない。

 ひらくの選択。

 打、6m。

 通れば3巡の安全が買え、七対子の待ちとして選ばれにくい6mを打つ。6mを打ち切っても安牌が増えなければ、3sを切る。

 七対子のリーチ宣言牌1sで、3s待ちにするケースは少ない。普通は3sを切っての、1s単騎待ちのはずだ。

 巡目が進む。


[【8】m 【1】3【7】p 【33】45s 北發發發發][ツモ牌 1m]


 4枚使いで、發の単騎待ちが否定された。

 發の槓子(カンツ)落としで、放銃(ほうじゅう)を回避した。

 流局。


 AI3が手牌を晒す。


[2299m 1188p 5()5s 東東北]


 ドラ北単騎待ち。



 ―― success ――



【第3問】


南四局 ドラ2s 7巡目

南家 AI1 30000

西家 ひらく 40300

北家 AI2 17000

東家 AI3 12700


ひらく 手牌

[257m 12778p 68999s]


 ドラ0、二向聴(リャンシャンテン)


「リーチ」


 AI1からの先制リーチ。

 打、5()s。


AI3 捨牌

[西 1m 南 8m 6m 3p 5()s]


[257m 12778p 68999s][ツモ牌 2s]


 ドラ2sは筋だが、リーチ宣言牌がこれでは怪しい。

 現在2着目との、10300点差。満貫(マンガン)ツモでも、順位は落ちない。ここで無理して放銃するほうが、捲られやすくなる。

 ベタオリ。

 退路を切り開く。


[257m 12778p 【2】6【8】999s]


 安牌0。筋牌は2sか8s。

 これでは安全とはいえない。もっと視野を広げる。


AI2 捨牌

[北 白 1s 9p 【8s】 9m]


AI3 捨牌

[2p 【8s】 發 1m 【8s】 6p]


 他家(ターチャ)の捨て牌に、8sが3枚。


[257m 12778p 【2】6【8】999s]


 手牌の1枚と合わせ4枚となる。

 5()s切りに6-9sは危険だが、8sの壁となった今、この両面が否定された。

 9sは通る。

 9sの三連打。

 AI2のツモ。

 打、2s。


「ロン」


 AI1、倒牌(とうぱい)


[123567m 345()p 1366s][ロン牌 2s]


 リーチ、ドラ2。40符3(ハン)は5200点である。

 もしも2sで放銃(ほうじゅう)していたら、捲られていた。



 ―― success ――




「様々なパターンに対応することで、ひらくのベタオリ能力も鍛えられてきたようさ」


「ダメな手牌のときに、簡単に点棒を渡さない技術……ベタオリの精度が、勝敗に直結する局面も多いですね」

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― 新着の感想 ―
[良い点] ベタオリするか?勝負するかはその曲が半分過ぎた辺りで上がれそうで打点が高い時は勝負して上がれなさそうならベタオリする。順位とかオーラスとかでも考慮する必要もありそうですが、そんな考えで良い…
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