トイトイとチートイツの見極め
「今回は対々和と七対子の転機について教えるさ」
「トイトイの役を教わったときに、仕掛け前からのタイミングがあるって言ってましたよね?」
「よく覚えていたさ。例題をあげると……」
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東一局 東家 ドラ北
[112m 899p 11s 西白白發發][ツモ牌 1s]
対子が捨て牌にない想定。
打、西。
1m、9p、白、發と鳴きやすい。さらにトイトイ、白、發で親の4翻は11600点の高打点。
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「基本的に『他家から出やすそう』かつ『満貫以上の高打点』がトイトイへの条件となるんさ」
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東一局 東家 ドラ北
[5778m 2233p 566s 南南][ツモ牌 2p]
対子が捨て牌にない想定。
打、5m。
暗刻にしても、トイトイには行かない。中張牌が多い上に、トイトイのみとなる。
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「数牌の中でも34567の牌は、鳴きを想定するには不向きなんさ。打点もなく、シャボで待ちも悪い。典型的なトイトイへ向かってはいけない牌姿なんさ」
「前回トイトイ、ドラ1の40符3翻5200が最低ラインと言ってましたけど、あの場合さえ待ちは幺九牌が条件でしたからね」
「とにかく好条件を確保したいんさ。トイトイのリスクに見合う条件がさ」
「もっと微妙だったら、どうですか? 例えば……」
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東一局 東家 ドラ4p
[5577m 4466p 2399s 南][ツモ牌 4p]
対子が捨て牌にない想定。
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「本当に微妙なラインを持ってくるんさ。これは一度『南』切りして、次巡ツモで23s引きなら七対子。57m、6pの横伸びで……9sの対子落としから喰いタンもありかもしれないさ」
「次巡9s引きなら、どうですか? 5m、7m、6pを鳴いて愚形のトイトイ、ドラ3か……6p辺りを嫌って23s残しか……」
「それは23s落としで、出たら鳴いてトイトイにいくんさ。面前での縦引きは跳満、6m引き一盃口は満貫のダマテンが利くさ」
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[5577m 44466p 2399s][ツモ牌 9s]
打、3s。
[5577m 44466p 2999s]
5m、7m、6pが出たら鳴く。
ルート①
[5577m 44466p 2999s][ツモ牌 6p]
打、2s。
[5577m 444666p 999s]
ツモ → 役満 四暗刻
出アガリ → トイトイ、三暗刻、ドラ3。7翻は跳満
ルート②
[5577m 44466p 2999s][ツモ牌 6m]
打、2s。
[55677m 44466p 999s]
一盃口、ドラ3。満貫8000点
ルート③
[5577m 44466p 2999s][ツモ牌 4m or 8m or 7pなど]
打、2s。
他のくっつきは一旦に複合ターツに取り、次巡ツモの様子を見る。
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「トイトイかチートイツか、あるいは面前リーチか……なかなかに判断の難しい牌姿だったさぁ」
「でも、とても参考になりました。ありがとうございます」
「あたしの思考は、あくまで一例に過ぎないさ。凝り固め過ぎず、柔軟な打牌をしてほしいんさ」
「はい、頑張ります!」
「じゃあ次は、ひらくの思考を見せてもらうんさ」
ナオが雀リングを起動する。
「セットアップ! 雀牌!!」
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【練習モード】
東一局 ドラ1m
東家 ひらく 25000
南家 AI1 25000
西家 AI2 25000
北家 AI3 25000
ひらく 配牌
[113m 5779p 1257s 東北中]
打、北。
ドラ3。三向聴。
辺嵌張の愚形ターツばかり。まとめるのに苦労しそうな牌姿だ。
牌理を切り開く。
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[113m 5779p 1257s 東中][ツモ牌 東]
打、中。
[113m 5779p 1257s 東東][ツモ牌 2s]
打、5s。
[113m 5779p 1227s 東東][ツモ牌 1s]
打、7s。
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[113m 5779p 1122s 東東]
七対子の一向聴。3m、5p、9p。3種9枚待ち。
3m、5p引きは、9p単騎リーチ。9p引きは一旦5pのダマテンとする。
AI1のツモ。
打、東。
「ポン!」
ひらくが仕掛ける。
一副露。
[113m 5779p 1122s][東東東→]
打、3m。
二向聴戻し。1m、678p、123s。7種20枚待ち。
ダブ東を軸に、メンツの再構成。ドラ1mを雀頭固定し、仕掛けにも備える。
ツモ。
[11m 5779p 1122s][東東東→][ツモ牌 9p]
打、5p。
1m、789p、123s。7種18枚待ち。
手牌の対子固め。5p切りは、牌効率では劣る。
AI2のツモ。
打、2s。
「ポン!」
ひらくが再び仕掛ける。
二副露。
[11m 7799p 11s][東東東→][2↑22s]
打、7p。
1m、89p、1s。4種10枚の受け入れを持つ一向聴へと舞い戻る。
ツモ。
[11m 799p 11s][東東東→][2↑22s][ツモ牌 1m]
打、7p。
9p、1sのシャボ待ち。
対々和、ダブ東、ドラ3。親の40符7翻は跳満18000点の大物手である。
先手をとった。
好形、高打点の聴牌。トイトイロードを突き進む。
AI3のツモ。
打、9p。
「ロン!」
ひらく、倒牌。
[111m 99p 11s][東東東→][2↑22s][ロン牌 9p]
「対々和、ダブ東、ドラ3。親の40符7翻は跳満18000点です!」
―― success ――
【第2問】
東一局 ドラ白
東家 AI1 25000
南家 ひらく 25000
西家 AI2 25000
北家 AI3 25000
ひらく 手牌
[1448m 66p 22445s 西白]
ドラ1、七対子の二向聴。
18、5s、西、白。5種15枚が有効牌である。
AI2のツモ。
打、4m。
これは鳴けない。スルー。
AI3のツモ。
打、4s。
これもスルー。
AI1のツモ。
打、6p。
三度スルー。
ツモ。
[1448m 66p 22445s 西白][ツモ牌 2s]
ツモ切り、2s。
4m、6p、4sが残り1枚ずつしかない上、打点もないため対々和を狙うには適していない。
七対子が本線である。
ツモ。
[1448m 66p 22445s 西白][ツモ牌 白]
打、5s。
18m、西。3種9枚の受け入れを持つ一向聴となった。
AI2のツモ。
打、白。
ドラも鳴かない。
この形から鳴いても、遠いだけ。徹底して七対子を決め打ちする。
ツモ。
[1448m 66p 2244s 西白白][ツモ牌 8m]
「リーチ!」
打、1m。
西単騎待ち。
リーチ、七対子、ドラ2。25符5翻は満貫8000点である。
先制の聴牌。字牌単騎は出アガリも望める。
AI2のツモ。
打、西。
「ロン!」
ひらく、倒牌。
[4488m 66p 2244s 西白白][ロン牌 西]
「リーチ、一発、七対子、ドラ2……」
裏ドラが捲られる。
裏ドラ表示牌、1s。
つまり裏ドラ、2s。
「裏ドラ2! 25符8翻は倍満16000点です!」
―― success ――
【第3問】
東一局 ドラ5m
東家 AI1 25000
南家 AI2 25000
西家 ひらく 25000
北家 AI3 25000
ひらく 手牌
[5566m 6677p 3488s 北][ツモ牌 8s]
打、北。
ドラ3、七対子の一向聴。
34s。2種6枚が有効牌である。
七対子か対々和か。
……ううん、どっちでもない……!
ツモ。
[5566m 6677p 34888s][ツモ牌 5p]
打、6m。
58p、25s。4種15枚の受け入れを持つ一向聴となった。
これほどの牌姿ならば、アガリにくい形は必要ない。
確定メンツ、567p、888s。メンツ候補、556m、67p、34s。
5メンツの5ブロック構成。面前手が主体となる。
……メンツ手で決める……!
ツモ。
[556m 56677p 34888s][ツモ牌 8p]
「リーチ!」
打、6m。
2-5s待ち聴牌。
リーチ、断么九、ドラ3。40符5翻は満貫8000点である。
先手をとった。
対々和のシャボ待ち。七対子の単騎待ち。それよりも麻雀は、両面待ちである。
「ツモ!」
[55m 566778p 34888s][ツモ牌 2s]
「リーチ、ツモ、断么九、ドラ3。30符6翻は跳満3000、6000点です!」
―― success ――
「トイトイ、チートイツ、メンツ手……形に囚われすぎない柔軟さは、すばらしいの一言に尽きるさ!」
「あらゆる形を考慮しての手作り……牌姿には無限の可能性があるんですね!」




