鳴き判断
「今回は鳴きの判断――いつ仕掛けるの?講座をするんさ」
「ふうろちゃんから鳴き方は教わったけど、そのタイミングはまだでしたね」
「初心者のうちは何でもチー・ポン鳴きがちだけど……実はとても繊細な技術さ。個人によって仕掛け方も違うんさ」
――――――――――
東一局 東家 ドラ7s
[34m 3445688p 7778s]
25m.25pチー。
断么九、ドラ3の4翻。役ありドラ3以上は、基本的に鳴くこと。
東一局 東家 ドラ7s
[3567m 246p 3456s 東東]
東ポン。
ダブ東、ドラ2の4翻。
東一局 西家 ドラ7s
[11256678m 西西白白中]
西、白ポン。
混一色、西、白の4翻。
――――――――――
「麻雀をする上で、この4翻を上回る打点効率はないんさ」
「30符を数えると1000.2000.3900.7700と4翻までは得点が倍増するのに対して、5翻は8000.6~7翻が12000.8~10翻が16000とレベルアップに2翻が必要なくせに、得点の伸びは悪くなっていきますからね」
「4翻だって贅沢なくらいの感覚でやらないと、アガリは遠退いていくんさ」
――――――――――
東一局 東家 ドラ7s
[3468m 78p 23477s 中中]
中ポン。
中、ドラ2。3翻も好手。特に親の3翻5800は7700に匹敵する。
東一局 西家 ドラ7s
[3468m 67p 2347788s]
7sは当然ポンだが、8sもポン。
7mチーから8s対子落としルートもある。
断么九、ドラ2。30符3翻は3900点。
東一局 西家 ドラ7s
[11256678m 北北白白中]
1m、白ポン。47mチー。
混一色、白の3翻。
3900の染め手。型落ちだが、そこまで悪くない。北、中シャボ待ちになると、高め中は40符5200点となる。
いざというときオタ風『北』は守備にも使いやすい牌。
――――――――――
「3翻も良手さ。速度面も考慮すれば、積極的に仕掛けていきたいさ」
「面前派のナオ部長はしませんけど、一般的には鳴いたほうがいいってことですね」
――――――――――
東一局 東家 ドラ7s
[34m 667p 23567s 西中中]
中ポン。
中、ドラ1。親の30符2翻は2900点。
中を鳴いたあとの残りが34m.23sと好形ターツが揃っているため、アガリやすい。仕掛けて問題なし。
東一局 西家 ドラ7s
[34m 67p 133789s 西西西]
25m.58pチー。
西、ドラ1。30符2翻は2000点。
最終形が両面で、西暗刻は守備力もある。
――――――――――
「2翻になると人によって分かれるけど、鳴く派にとっては、全然アリな部類かもしれないさ」
「1翻になると、どうなんでしょうか?」
「例え1翻でもアガれば、他家の手を流せるさ。そのことに点数以上の価値があるという考え方もあるんさ。ただし……」
――――――――――
東一局 東家 ドラ4p 4巡目
[2468m 89p 12s 北白發中中]
中をポンしてはいけない。
残りが愚形だらけで、とてもアガれそうにない。中鳴きは守備力を下げるだけの危険行為。
――――――――――
「進行は牌姿次第で決まるさ。特に『安くて遠い』仕掛けはしないほうがいいんさ」
「例題のような手だけは、絶対に鳴かないようにすればいいんですね」
「実はそれがそうでもないんさ」
――――――――――
南四局 ドラ4p 4巡目
南家 AI1 41000
西家 AI2 9000
北家 AI3 10000
東家 ひらく 40000
[2468m 89p 12s 北白發中中]
中ポン。
1翻でもアガればトップ。3着目に跳満を打っても2着のままなため、転落のリスクが低い。
ダメ元でアガリを目指す。
――――――――――
「リーチのときのように、条件次第で変わることが度々あるんさ」
「AI2も1000点でラス回避できますから、役ありなら何でも仕掛けるべき局面ですよね」
「そうなんさ。だから『絶対』とは言えない場面も多々あるさ。あと巡目や残り枚数でも、判断は変わるんさ」
――――――――――
東一局 東家 ドラ7s 15巡目
[345567m 3588p 357s]
3p.46sチー。
愚形待ちだが、流局間近のため聴牌をとっておきたい。他家のテンパイには注意が必要。
東一局 東家 ドラ7s
[334m 3445688p 567s]
2m3枚切れ。5枚1枚切れ。
上家。打、2m。
2mチー。
リーチを打ちたいが、4枚目の2mを逃せばアガリ目は薄い。
――――――――――
「このように通常は鳴かないのに、状況次第では鳴かないといけないこともあるさ」
「打点や形だけでなく、麻雀卓全体を見ていないとダメですね」
「場況次第でちゃんと鳴けるどうかか……練習してみるかさ!」
ナオが雀リングを構える。
「セットアップ! 雀牌!!」
――――――――――
【練習モード】
東一局 ドラ北
東家 AI1 25000
南家 AI2 25000
西家 AI3 25000
北家 ひらく 25000
ひらく 配牌
[129m 1359p 36s 南北北發]
ドラ2。五向聴。
最速のアガリを目指す。
牌理を切り開く。
――――――――――
[129m 1359p 36s 南北北發][ツモ牌 9p]
打、6s。
[129m 13599p 3s 南北北發][ツモ牌 2s]
打、5p。
[129m 1399p 23s 南北北發][ツモ牌 1s]
打、南。
[129m 1399p 123s 北北發][ツモ牌 1p]
打、9m。
――――――――――
[12m 11399p 123s 北北發]
二向聴。
3m、129p、北。5種14枚が有効牌である。
確定メンツ、123s。メンツ候補、12m、113p、99p、北北。
5メンツの5ブロック構成。自風牌北か、混全帯么九が主体となる。
鳴ける牌は、すべて鳴く。
混全帯么九、ドラ2が本線だ。
AI3のツモ。
打、3m。
「チー!」
ひらくが仕掛ける。
一副露。
[11399p 123s 北北發][←312m]
打、發。
129p、北。4種10枚の受け入れを持つ一向聴となった。
AI1のツモ。
打、9p。
「ポン!」
ひらくが再び仕掛ける。
二副露。
[113p 123s 北北][←312m][999→p]
打、1p。
嵌張2p待ち。
三色同順、混全帯么九、ドラ2。30符4翻は7700点である。
3pを切れば1p、北のシャボ待ち。
しかしシャボ待ち北でアガっても、満貫止まり。ドラの出にくさも考慮し、2pを選択した。
ひらくのツモ。
……待ちもバッチリ……!
「ツモ!」
[13p 123s 北北][←312m][999→p][ツモ牌 2p]
「三色、混全帯么九、ドラ2。30符4翻は2000、3900点です!」
―― success ――
【第2問】
南四局 ドラ3s
南家 ひらく 40000
西家 AI1 21900
北家 AI2 38100
東家 AI3 10000
ひらく 手牌
[3488m 4567p 34467s]
ドラ1。二向聴。
258m、2458s。7種23枚が有効牌である。
確定メンツ、4567p。雀頭、88m。メンツ候補、34m、344s、67s。
4メンツ1雀頭の5ブロック構成。面前手が主体となる。
AI3のツモ。
打、2m。
「チー!」
ひらくが仕掛ける。
一副露。
[88m 4567p 34467s][←234m]
打、7p。
8m、2458s。5種15枚の受け入れを持つ一向聴となった。
現在AI2との点差は、1900点。2翻をアガられても捲られる。アガリトップの局面は、速度重視でいく。
AI2のツモ。
打、8m。
「ポン!」
ひらくが再び仕掛ける。
二副露。
[456p 34467s][←234m][8↑88m]
打、3s。
5-8s待ち聴牌 。
断么九のみ。30符1翻は1000点である。
先手をとった。
トップを目指し、突き進む。
「ツモ!」
[456p 4467s][←234m][8↑88m][ツモ牌 8s]
「断么九のみ。30符1翻は300、500点です!」
―― success ――
【第3問】
東三局 ドラ9m
西家 AI1 20600
北家 ひらく 24000
東家 AI2 28400
南家 AI3 27000
ひらく 手牌
[34568m 56778p 246s]
ドラ1。二向聴。
3678m、456789p、23456s。15種48枚が有効牌である。
確定メンツ、345m、567p。メンツ候補、68m、78p、246s。
5メンツの5ブロック構成。面前手が主体となる。
AI2のツモ。
打、3s。
AI3のツモ。
打、3s。
AI1のツモ。
打、3s。
3sの三連打。
「チー!」
ひらくが仕掛ける。
一副露。
[34568m 56778p 6s][←324s]
打、6s。
3678m、45678p。9種27枚の受け入れを持つ一向聴となった。
3sの品切れ前に、仕入れる。
喰いタンへと向かう。
7m、467p。鳴ける牌は、すべて鳴く。
ツモ。
[34568m 56778p][←324s][ツモ牌 7m]
打、7p。
ノベタン5-8p待ち。
断么九、ドラ1。30符2翻は2000点である。
先制の聴牌。打点はないが、躱し手としては充分だ。
速度で押し切る。
「ツモ!」
[345678m 5678p][←324s][ツモ牌 5p]
「断么九、ドラ2。30符3翻は1000、2000点です!」
―― success ――
「いい仕掛けさぁ! どうやら鳴きのコツを、会得してきたようさ!」
「もっと練習して、状況に応じた鳴き麻雀も目指していきたいです!」




