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まーじゃん! ~麻雀部 はじめました~  作者: 雀太郎
第2章 麻雀と基礎
29/55

牌効率

「今回は牌効率を教えるさ。とはいっても、ひらくにはもう基本的な効率が備わっているはずなんさ」


「そうなんですか? いつの間に……」


「役を教えたとき、実戦の中で知らずの内に会得しているさ。そうでなきゃ、ひらくはあそこまで活躍できていないはずなんさ」


「基本だけど大切な牌効率……改めて復習したいです!」


――――――――――

孤立牌のランク


1位 3.7


[3]の受けは[12345]の5種19枚。

[2.4]で端待ちの両面ターツになりやすい。1を引いても[13]と端のカンチャンになる。



2位 4.5.6


[5]の受けは[34567]の5種19枚。

待ちは中央に寄るが、タンヤオに近づく。赤ドラの受けにも適している。



3位 2.8


[2]の受けは[1234]の4種15枚。

[3]受けがラッキー。[1]の受けが弱い。上位があれば捨てられる。



4位 1.9


[1]の受けは[123]の3種12枚。

[23]のどちちらで受けても愚形。優先的に捨てられる。

――――――――――


「最初に教えた基本形最弱の孤立牌さ。この中にでもランキングが存在するんさ」


「たった9枚なのに、情報量がすごいです……」


「ただ牌姿(ぱいし)にしてしまえば、至極当たり前のことが書いてあるだけなんさ」


――――――――――


[16m 34458p 3447s 西西][ツモ牌 2p]


――――――――――


「さあ、なにを切るさ?」


「1mです!」


「正解さ。1m、6m、8p、7sの比較で孤立牌ランク最下位の1切り。同じように続けると……」


――――――――――


[6m 234458p 3447s 西西][ツモ牌 2s]


 打、8p。


[6m 23445p 23447s 西西][ツモ牌 8s]


 打、6m。

――――――――――


「なんてことない、ひらくがいつも打っている手順なんさ」


「受け入れ枚数とかを書かれると、知らないことみたいで新鮮ですね」


「さらに孤立牌の中でも()に位置するものは、もっと弱くなるんさ」


――――――――――


[145m 458p 13458s 西西][ツモ牌 3p]


 打、1m。


[45m 3458p 13458s 西西][ツモ牌 5p]


 打、8p。


[45m 3455p 13458s 西西][ツモ牌 4s]


 打、1s。


[45m 3455p 34458s 西西][ツモ牌 6m]


 打、8s。

――――――――――


「特に14、69、25、58の並びとなる牌は、将来的に[1.9.2.8]が不必要になる可能性が高いのさ」


「今までの打牌の中で、こうなっていたことが多い気がします」


「同じようにカンチャン進化の筋もいらなくなるんさ」


――――――――――


[12m 4579p 45788s 西西][ツモ牌 4m]


 1mがなくても、3m受けが残る。

 打、1m。


[24m 4579p 45788s 西西][ツモ牌 5m]


 同じく2mがなくても、36m受けが残る。

 打、2m。

――――――――――


「どうだい、ひらく? これらは今までの中でも、無意識に行われていることのはずさ」


「明文化されたことで、より深く再認識できた気がします」


「それじゃあ、ここらで気分転換しようさ。座学や練習モードも必要だけど、対人戦もやっていこうさ」


 ナオが(じゃん)リングを構える。

 ふうろとひめるが立ち上がるのを確認してから、


「今日からは特殊ルールを敷くさ。完全ポイント制で原点20Pを和了(ホーラ)によって削っていく方式さ」


「25000点を加点のない、20Pとするんですね」


「ポイントはツモで全員に-1点。リーチなら-2点。ロンは放銃(ほうじゅう)者が-1点。リーチへの放銃は-3点とするさ」


「リーチには2、3倍のアドバンテージが……! それに役は関係がなくなるんですね?」


「そうさ! リーのみでもツモは-2点。役満でも-2点。とにかくリーチしてアガると強いルールなんさ」


「なるほど。よくわかりました」


「誰かが0Pを切った時点で、一番Pが残っていた者の勝ちとするさ。これは長期戦となる上に連日Pを引き継ぐから、毎局を大切に打つことが肝要さ」


 ナオがリングを起動する。


「セットアップ! 雀牌(じゃんぱい)!!」




 麻雀(うちゅう)が広がる――



【ポイントマッチ】


東一局 ドラ5m

東家 ナオ 20P

南家 ふうろ 20P

西家 ひらく 20P

北家 ひめる 20P


ひらく 配牌

[135()8m 46p 24459s 北白]


 ドラ2。ダブドラを引いたが、

 ……打点は関係ないんだよね……。

 起家(チーチャ)はナオ。

 第一打、南。


「ポン!」


 ふうろが仕掛けてくる。

 一副露(ワンフーロ)

 打、發。


「へへっ、飛ばしてくよ!」


「ちょ、ふうろ!? ルール聞いてかさ? このポイントマッチでは、2倍以上の打点になるリーチがすごく有利なんさぁ!」


「そーなの? でも関係ないね……2、3倍の回数アガればいいだけだよ!」


 ……さすが、ふうろちゃん。ブレないなぁ……。

 しかしどう考えても、リーチを狙うべきだ。

 ポイントマッチに、役や打点はない。最速の聴牌(テンパイ)を目指す。

 牌理(ぱいり)を切り開く。


――――――――――

[135()8m 46p 24459s 北白][ツモ牌 3p]


 打、北。


[135()8m 346p 24459s 白][ツモ牌 6s]


 打、白。


[135()8m 346p 244569s][ツモ牌 5s]


 打、9s。


[135()8m 346p 244556s][ツモ牌 1s]


 打、8m。

――――――――――


[135()m 346p 1244556s][ツモ牌 7p]


 打、1s。

 456sで1メンツ。34p、67p、56sは両面ターツ。

 135()mと12sの比較。強い両嵌(リャンカン)形を残す。

 ツモ。


[135()m 3467p 244556s][ツモ牌 4m]


 打、1m。

 二向聴(リャンシャンテン)。2sの重なりは、タンヤオの雀頭(じゃんとう)になる。基本は面前でも、いざというときには鳴けるように寄せておく。

 ツモ。


[345()m 3467p 244556s][ツモ牌 5p]


 打、2s。

 2345678p、34567s。12種38枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 ……絶好の三面形……!

 万全の態勢で、次巡を迎える。


「リーチ」


 ひめるからの先制リーチ。

 打、8s。

 ……ひめるちゃんが、リーチ……!?

 当然か。(ハン)という概念のないポイントマッチで、リーチによって先手を取ることは最強の一手だ。

 ひめるといえども、ダマにする理由はない。

 ……同巡で追いつく……!

 ツモ。


[345()m 34567p 44556s][ツモ牌 7m]


 不要牌。ツモ切る。

 対面のナオが息を飲み、


「普段はリーチをしないから目立たないけど、ひめるの牌効率は部長のあたしをも(しの)ぐんさ……!」


「ツモ」


 ひめる、倒牌(とうぱい)


[567m 78889p 45()678s][ツモ牌 9s]


「リーチ、ツモは-2Pオール」



東二局 ドラ2s

北家 ナオ 18P

東家 ふうろ 18P

南家 ひらく 18P

西家 ひめる 20P


ひらく 手牌

[1368m 344p 235()577s][ツモ牌 4m]


 打、1m。

 134mの形は、1mがなくても成り立つ。

 中張牌(チュンチャンパイ)へと寄せながら、次のツモに方針を問う。


[3468m 344p 235()577s][ツモ牌 8s]


 打、8m。

 34m、344p、23s、778sはどれも強ターツ。5sを雀頭(じゃんとう)扱いにすれば、68mのカンチャンが外れるのは必然である。


[346m 344p 235()5778s][ツモ牌 6s]


 打、6m。


[34m 344p 235()56778s][ツモ牌 2m]


 打、7s。

 245p、145s。6種19枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 7sを切ることで[344p 235()5s]が余剰牌のない形――完全一向聴(イーシャンテン)となる。

 無駄なく構え、リーチを狙う。

 ツモ。


[234m 344p 235()5678s][ツモ牌 4s]


「リーチ!」


 打、4p。

 2-5p待ち聴牌(テンパイ)

 リーチ、断么九(タンヤオ)平和(ピンフ)、ドラ2の5(ハン)。高め2pは234三色がつき7翻は跳満(ハネマン)である。

 先手を取った。

 ナオのツモ。

 手出し、4p。


「今度はひらくかさ! まったく……元気に良い一年さ!」


 ひらくのツモ。

 見牌(けんぱい)


 二筒(リャンピン)


「ツモ!」


 倒牌。


[234m 34p 2345()5678s][ツモ牌 2p]


「リーチ、ツモは-2Pオールです!」



東三局 ドラ1p

西家 ナオ 16P

北家 ふうろ 16P

東家 ひらく 18P

南家 ひめる 18P


ひらく 手牌

[233378m 566p 6888s]


 二向聴(リャンシャンテン)

 手牌に暗刻(アンコウ)が二ヶ所。手広く構えられそうだ。

 ツモ。


[233378m 566p 6888s][ツモ牌 4p]


 打、6p。

 12469m、67s。7種26枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 萬子(マンズ)を主軸に、どこからでも好形リーチの打てる形だ。


「リーチ!」


 ナオからの先制リーチ。

 打、7m。

 後手を踏んだ。

 ……でも、あと一牌……!

 ツモ。


[233378m 456p 6888s][ツモ牌 5()s]


 打、2m。

 6789m、4567s。8種28枚待ちの一向聴へと変化した。

 5sは切りにくいため、両面ターツを増やして回る。

 ナオのツモ。


「きたきた、ツモさぁ!」


 麻雀卓(フィールド)に、牌を叩きつけた。


 一萬(イーマン)


 ナオ、倒牌。


[1199m 123789p 123s][ツモ牌 1m]


「リーチ、ツモは-2Pオールさぁ!」




ナオ 16P

ふうろ 14P

ひらく 16P

ひめる 16P



 ――東四局



       ―― 中断 ――




「リーチを強くして、牌効率を鍛える変則マッチさ。教え終わる頃には、決着がついているかもしれないさ」


「今までにない形式の中で、習ったことを生かせるところが面白いです!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 麻雀の専門用語とかを覚えるのに中々大変ですね。 動画とネットでどういう意味なんだろう?と調べてます。 アリアリとかヤキトリとか中途半端に意味分からなかったですから。 鳴いて上がれるのと上が…
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