基本形
「ひらく。麻雀に必要なことが、なにかわかるかさ?」
「えっと……4メンツ1雀頭を作ること、ですか?」
「そうさ! 順子、刻子で4組と、対子を1組揃えることなんさ」
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[123m 111p 123789s 西西]
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「例外は七対子か国士無双しかないんさ」
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[1199m 1199p 1199s 西西]
[119m 19p 19s 東南西北白發中]
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「なにを今さら、と思うかもしれないけどさ」
「いえ、役を作るにも基本の形が欠かせませんからね」
「その基本形、4メンツ1雀頭、を作るためにも様々な形があるんさ」
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[1m56m 13p 12s 東東東南南南]
① 孤立牌・単体で弱い形。
② 両面・麻雀で最も重要な形。
③ 嵌張・数字の中心がない形。
④ 辺張・数字の片隣だけがない形。
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「形はこの四つに、分類されるんさ。『②③④』のように、あと一牌でシュンツになる状態を塔子と呼ぶんさ」
「13枚の手牌で塔子作り、引いてきた1枚でメンツが生まれるんですね。形ができていく光景は楽しいです!」
「ただ麻雀とは、常に他家とメンツ作りの競争をしなければならないんさ。そのためにも効率が求められるんさ」
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[2367m 13p 1289s 東南西][ツモ牌 南]
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「この場合は23m、67m、13p、12s、89s、南南から4メンツ1雀頭を作ることになるさ。だから孤立牌の東、西が最もいらない牌となるんさ。さらに手が進むと……」
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[2367m 13p 1289s 東南南][ツモ牌 3s]
打、東。
[2367m 13p 12389s 南南][ツモ牌 8m]
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「さっきは孤立牌<塔子の順だったんさ。こうなったときにも順番があって、辺張<嵌張の優先順位となるから、89s落としが正着さ」
「ペンチャンよりもカンチャンが優先なんですね」
「理由は簡単さ。カンチャンのほうが両面へのアクセスが一手早いからなんさ」
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[2367m 13p 12389s 南南][ツモ牌 6s]
打、9s。
[2367m 13p 12368s 南南]
[2367m 13p 12389s 南南][ツモ牌 4p]
打、1p。
[2367m 34p 12389s 南南]
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「孤立牌<辺張<嵌張<両面の順番を優先すると、それだけアガリの形に早く近づけるってことなんですね!」
「それじゃあ早速実戦、と言いたいところだけど……今回は二人しかいないし、ひらくにはAIを相手に練習モードを用意したさ」
「素早く4メンツ1雀頭を作ってみせます!」
ナオが雀リングを起動する。
「セットアップ! 雀牌!!」
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【練習モード】
東一局 ドラ北
東家 ひらく 25000
南家 AI1 25000
西家 AI2 25000
北家 AI3 25000
ひらく 配牌
[137m 2357p 1279s 白發中]
打、中。
目指すは、最速の聴牌。
牌理を切り開く。
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[137m 2357p 1279s 白發][ツモ牌 6m]
打、發。
[1367m 2357p 1279s 白][ツモ牌 2m]
打、白。
[12367m 2357p 1279s][ツモ牌 1s]
打、2s。
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[12367m 2357p 1179s][ツモ牌 1p]
123m、123p、11sは崩せない。
67m、57p、79sの比較だが両面の67mは無条件で残す。
嵌張同士の比較。79sの両面変化は6sのみ。57pには、48pと2種ある。
……カンチャン同士は内側ってこと……!
打、9s。
ツモ。
[12367m 12357p 117s][ツモ牌 6s]
打、5p。
今度は67sと両面変化したため、57pのほうが弱くなった。
57pの塔子を外す。
ツモ。
[12367m 1237p 1167s][ツモ牌 8s]
「リーチ!」
打、7p。
5-8m待ち聴牌。
リーチ、平和の2翻。
和了を切り開く。
[12367m 123p 11678s][ツモ牌 5m]
―― success ――
「上手にできましたぁ!」
「応用も利かせて、いい感じさ! こうしてリーチの機会を増やし、打点を稼ぐことが勝利への道なんさ!」
「何気なく揃えていた牌にも、良い形があるんですね!」




