役満《ヤクマン》
「今回は役満を教えるさ。さすがに種類も多いから、一気に説明してしまうんさ」
「頑張って覚えます!」
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①[119m 19p 9s 東南西北白發中][アガリ牌 1s]
②[444m 555p 44666s 西西][ツモ牌 西]
③[123m 99p 白白白發發發中中][アガリ牌 中]
[123m 99p 白白白中中][發發發][アガリ牌 中]
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「①は『国士無双』。老頭牌6種と字牌7種を1枚ずつに、どれか1種を雀頭にした形さ」
「形も特殊で覚えやすいですね」
「通常は子の役満32000点、親は48000点だけど……
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[19m 19p 19s 東南西北白發中][アガリ牌 1s]
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「雀頭のない形からアガると、国士無双13面待ちはダブル役満64000点、96000点さ」
「大きすぎて、麻雀の点数じゃないみたいです」
「②は『四暗刻』。その名の通り、面前で4つの暗刻を作ることさ」
「以前に対々和のときにも出そうになった役ですね。こんなに大物とは思いませんでした」
「注意事項はシャボ待ちだと、ツモでしか成立しないことさ。ロンだと対々和、三暗刻の判定なんさ。あと特例は……」
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[444m 555p 444666s 西][アガリ牌 西]
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「これは四暗刻単騎待ち。4つの暗刻ができているから、出アガリでも役満さ。しかもこちらのルールではダブル役満との取り決めさ」
「前も惜しかったですし、いつかはアガってみたいです」
「③は『大三元』。白發中の3種を刻子にしてアガると成立するんさ。これだけは鳴いても平気さ」
「手軽そうに見えても、3種は難しそうです。2種鳴いたら、止められそうですし……」
「あと大三元の成りかけもあって……」
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[123m 99p 白白白中中][發發發][アガリ牌 9p]
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「これが小三元。雀頭は白發中のどれでも平気さ」
「ちょっと惜しい形ですね」
「小三元自体は2翻役だけど、他2種の役牌で2翻つくから4翻が確定している役なんさ」
「この3種類の役満だけで、聞いてて楽しいです!」
「これらは役満の中でも、特に出やすいんさ。とはいっても、どれも1%未満だけどさ」
「普通はできない役なんですね。破格な点数の理由がわかりました」
「ただ一発逆転があったり、あと他家の役満を防御するために、覚える意味もあるんさ」
「ちゃんと覚えておきます! 他にもありますか?」
「実はまだまだあるんさ!」
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①[123m 東東東南南南西西西北][アガリ牌 北]
[123m 東東東北][南南南][西西西][アガリ牌 北]
②[11m 東東東南南南西西西北北][アガリ牌 北]
[11m 東東東北北][南南南][西西西][アガリ牌 北]
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「①が『小四喜』。風牌4種を刻子にして、1種を雀頭にした形さ」
「②との違いは、風牌4種が刻子になっていることですか?」
「そうさ! 『大四喜』というんさ。この新麻雀世界での大四喜は、ダブル役満との取り決めさ」
「鳴いてもいいですけど、風牌が出すぎると警戒されちゃいますね」
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[東東東南南南西西西白白發發][アガリ牌 白]
[東東東白白發發][南南南][西西西][アガリ牌 白]
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「これが『字一色』。読んで字のごとく字牌7種だけで4メンツ1雀頭を作るんさ」
「鳴ける役にしても、これほど揃えるには運量が必要ですね」
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① [東東東南南南西西西北北發發][アガリ牌 發]
② [東東東北北中中][白白白][發發發][アガリ牌 中]
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「ちなみに①だと小四喜と字一色。②だと大三元と字一色。この場合はどちらもダブル役満さ」
「役満同士にも組み合わせがあるんですね」
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①[22334466888s][アガリ牌 6s]
[2233446688s][發發發][アガリ牌 6s]
②[2223334466s][888s][アガリ牌 6s]
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「これが『緑』。索子の23468と發のみを使ったアガリさ」
「字一色と比べても1種少ないですね。234sで順子は可能でも、厳しそうです」
「②は、さらに發を除いた5種だけの緑一色で、ダブル役満さ」
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[111999m 11999p 11s][999s][アガリ牌 1s]
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「これは『清老頭』。老頭牌のみで作る形さ」
「緑一色と同じ6種ですけど、もっと狙いがバレやすくなりますね」
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①[1112234567899m][アガリ牌 9m]
②[1112345678999m][アガリ牌 5m]
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「これが『九蓮宝燈』。面前の清一色で、この形になったときだけ成立する役満さ」
「1と9の刻子が特徴ですね」
「②は最初から形になっていて、この9面待ちでアガると純正九蓮宝燈でダブル役満扱いなんさ」
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[1m][|《2》22|《2》m][333/3p][4444s][|《西》西西|《西》][アガリ牌 1m]
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「これが『四槓子』。一人で四度のカンをしてアガる幻の役満さ」
「三槓子でも充分すぎるほど、不可能に近いです。しかも必ず最大3枚の単騎待ちだなんて……同じ役満扱いなのが信じられないくらいです」
「次は数え役満さ」
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ドラ2s
[34m 567s 88s][234s][666m][ツモ牌 2m]
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「これが何翻の手か、わかるかさ?」
「断么九、ドラ2の3翻です」
「正解さ! この翻数が13以上あるときは、数え役満となるんさ」
「えっ? 一番近いものだと、清一色との複合役ですか」
「まあ多くはカンドラ絡みが多いんさ。自力で出すのは困難を極めるさ。そして最後は『天和と『地和』さぁ!」
「いよいよですね! どんな役なんですか?」
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① 東家 1巡目
[123m 123p 234777s 西西]
② 南家 1巡目
[23m 123p 234777s 西西][ツモ牌 1m]
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「親の配牌時にアガること! これが天和さぁ!」
「運要素の究極系!」
「地和は、子の第一ツモでアガることさ。ちなみにダブルリーチと同じく、鳴きが入ると不成立さ」
「子より少ない親の天和が、一番確率が低いんですね」
「さて……長くなったけど、役満覚えがてら実戦していくんさ」
ナオが雀リングを起動する。
「セットアップ! 雀牌!!」
麻雀が広がる――
東一局 ドラ5m
東家 ひらく 25000
南家 ナオ 25000
西家 ふうろ 25000
北家 ひめる 25000
ナオ 配牌
[19m 19p 19s 東南西北白發中]
国士無双十三面待ち。
無論、偶然ではない。ひらくへのドッキリ用に、作られた局面だ。
ふうろとひめるも、同じ牌姿となっている。
あとは誰かがツモるか、ひらくが放銃してトリプルロンして流局となるか。
……ふふっ、ひらくの驚きが目に浮かぶさ……!
親番はひらく。
一打目を前に、
「あ……アガっちゃいました」
倒牌。
[567m 222678p 33355s]
天和は役満16000オールである。
『えぇーーーっ!!』
ドッキリ大失敗。




