隣の席同士で繰り広げられるイチャイチャラブコメ
かまちょとは、
「かまってちょうだい」の略として用いられる若者言葉。 主に、遊び相手がいなくて相手してほしい、構ってほしい、といった場合などに用いられる。 あるいは、しきりに構って欲しがる者を指す表現としても用いられることがある。
Google引用
「はいこの問題わかる奴ーー」
先生の質問に対して誰も答えなかった。授業での質問は答えた方がいい先生と、答えなくても勝手に自分から答えを言う先生がいる。
この先生は後者だ。だが、問題は難しく答えるのは少しの勇気とかなりの学力が必要となった。
僕にはこのどちらとも有していなかった。
「はい、白岡君がわかるらしいです」
「は?」
とても綺麗な姿勢で、肘も関節がないと思うぐらいに綺麗に伸びていた。声もハキハキとしており、誰もが100点をあげたいと思うだろう。"白岡君がわかるらしいです"この一文がなかったらだ。
「そーか白岡、なら黒板に答えを書いてくれ。」
周りがくすくすと笑う。僕は鎌田さんを見る。
彼女はノートで先生には見えないように、綺麗な歯を見せながら笑っていた。まつ毛は目薬する時邪魔なぐらい長く、肌は白い。顔にはニキビやしみはなくとても綺麗だった。
真っ黒な髪は背中に届くぐらいに長く綺麗なストレートが光を反射する。まるで夜空と思うくらい綺麗だった。そんな彼女に誰も恋をするわけだ。
学力も良ければ頭もいい。顔ならクラスではずば抜けて可愛いだろう。そんな彼女は僕をからかって笑っている。
「へへへ〜ごめんよ!白岡君!」
「そう思っているなら、僕の髪の毛触りながら言わないでよ」
本を読んでいる僕の髪を鎌田さんはモサモサと触っている。
「本当に白岡君の髪の毛ちん毛みたいだね。ちゃんとリンスしてる?」
「なんで僕の髪の毛がちん毛なんだよ!てかなんでちん毛の硬さ知ってんだよ!!」
「だって彼氏とヤッた時に触ったもん」
. . . .
「え、、、」
僕にしか聞こえないぐらいの声で彼女はそう呟く。
クラスの人たちの声がなかったらとてつもなく気まずくなるような発言で、僕は読んでいた本のどこを読んでいたのかを見失う。
「そ、そうなんだー。それでさなんかおすすめのりんちゅないかな?」
「あはははははは!!!」
髪を触っていた彼女の手は僕の頭を叩き、腹を抱える。
「動揺しすぎ!嘘に決まってんじゃん!」
「嘘つかなくていいんだよ、僕はそんな事で君への接し方は変わらないから」
僕は心配して気を使いながら話しかける。なんかショックな気持ちになった。いや、鎌田さんが僕の物というわけではないんだ。自分の好きな人と好きな事をすればいいんだ。
「はぁはぁ。ありがとね」
息を正した彼女は僕の耳に顔を近づけた。
「私彼氏いないし処女だから大丈夫だよ」
恥ずかしくなった僕は彼女から顔を離した。
「女の子なのにそんな言葉言ったらだめだろ!」
そう言いながら僕は胸に手を当てた。
「そ、そうなんだ。よかった、、、」
ズレためがねを正して本を開けようとする。何ページだったかな?
「何がよかったの?」
へぇ?何がよかったの?僕なんて言ったか?脳をフル回転させる。
『そ、そうなんだ。よかった、、、』
顔がボフッ!と音を立てて顔が破裂した。
と勘違いするくらいに、顔が真っ赤になったのが自分でもわかる。しょうがないだろう。
僕は鎌田さんに一目惚れしてしまったのだから。
「鎌田〜早くしないと送れるよ〜」
次は科学で教室を移動しないといけなかった。
そう言った彼女の友達に彼女は返事をせずに荷物を持って友達の元へ行った。
僕は顔を隠しながら次の授業の準備をする。
無言だった鎌田さんの様子を見てると、意味が本当にわからなかったのか、気持ち悪いと思われたかだ。
後者でない事を願う。
その頃廊下では
「あれ?鎌田。顔赤くない?」
「そ、そうかな、、、」
「熱があるんじゃない?」
「大丈夫だと思う、、、」
彼女の方がよっぽど垂れていたのは、白岡は知らない。