恋
十四歳だから
恋は必要経費なんだよ
退屈な金曜のわたしは
いま十四歳だから
とっておきの恋をしている
夕暮れと夜の境目で
小降りの雨なら傘はいらない
寂しいなんてないよ
ちょっとしたステップを踏めば
雨は彩りのミュージック
真新しいシュガーになる
サンダルとスニーカー
アルケミーとサイコロジー
すこしの早まりがあればいいよ
また繰り返しそうな金曜日を止めろ!
十四歳だから
恋は必要経費と割り切って
退屈な金曜のわたしは
教室の窓から世界の消失を眺めている