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中編



 今日も今日とて。

 さてはて、ユウシャタロウを追い返した祝賀会は無事に盛大に終わり、今日も元気に労働です。会で出た甘味は最高でした。

 マオウ城は福利厚生が手厚いので、働き甲斐があります。給料もなかなかのものですからね。

 あと数日で給料日なので、ひさしぶりにショッピングでも行きましょうか。

「もう大丈夫さ、プリンセス」

 ああ、そういえば、日用品の補充もしたいのでした。

「どうしたんだい? プリンセス。こっちを向いてほら」

 次の休みが楽しみになってきました。

「プリンセス、僕は君の美しい小鳥のような声を聞きたいな。もしよければその魅惑の唇で、君の名前を教えてもらえないだろうか」

 給料のために労働労働。あくせく、しがない秘書は資料作りをがんばります……がんばってました。こうなるまでは。

 ええ、そろそろ現実に戻るべきでしょう。目の前にユウシャタロウがいて、私は何故かとらわれの身になっているということに。

「手を」

「手? とてもしなやかで働き者の綺麗な手だねプリンセス」

「手を離してください」

「あはは。プリンセスは釣れないなあ。そんなあなたも魅力的だ」

 指の骨を折ってやろうかコンニャロ。

 にこやかにタロウと寺内は向かい合う。

「それにしても、マオウ城に不当に囚われて奴隷のように働かされているニンゲンがいるという噂は本当だったのだな。しかもこんなに美しい女性だったとは。マジンめ。やはり許せん」

 多大な勘違いが、ニンゲン側で広まってしまったようだ。

「あのですね、」

「いや、いい。君の言いたいことはわかっている」

 絶対わかってないだろ、この野郎は。あと一々、リアクションが大袈裟で目障りです。

「私は別に囚われていたわけではなく、」

「いいんだよ。無理をしなくて。今まで辛かったね。さあ、僕の胸で存分にお泣き」

 迫り来る筋肉の壁。

 逃げ場のない狭い馬車の中。

 いっそ殺してくれ。


 いつも通りにマオウ城で仕事をしていたら、ユウシャタロウが急に現れ、私を捕らえて、馬車に押し込んできたのだったな。一瞬の出来事だったので、目撃者はいなさそう。


 ユウシャタロウと攻防を続けながら考える。

 どうにかして逃げなければいけない。と。

 マオウ城に帰らなければならない。ヨバーメ様のお世話がまだまだあるのだ。私が抜ける穴は大きい。

 ヨバーメ様たちは、私が連れ去られたことに気がついているのだろうか。すぐには気がつかないだろう。たぶん、明日出勤しなかったら、おかしいと気がついてもらえるだろう。

 しかし、そのときには私はもう、ニンゲン陣営の領地に入っているだろう。そうなってしまうと、マジンたちでも私を奪還するのは難しい。

 ニンゲン側は、マジンたちのことを極悪非道だと思っている。実際、そうである。嫌がらせにかけてはマオウを筆頭にしてマジンたちは妥協を許さない。

 ニンゲンの善の陣営は良いことをすれば、称賛される。反対に、マジンの悪の陣営は、悪いことをすれば尊敬される。

 だが実は、マジンたちは、たとえば嫌がらせのために善の陣営のニンゲンを連れ去ったとしても、危害は加えない。なぜかといえば、嫌がらせの反応を見るのが一番の目的であるので、それは連れ去った時点で達成されるからだ。程よいところで逃がしたり、どこか遠くに連れて行って自力で帰らせたりする。

 善の陣営にとってはいい迷惑である。

 しかも、善の陣営は悪の陣営が絶対に悪であり、ニンゲンに酷いことをしてくると信じ込んでいるのだ。

 その本拠地の城にニンゲンがいたら、それはそれはどんなに酷いことをされているのかと思われるのもしかたないかもしれない。

 まあ、悪の陣営のマジンたちは、やむを得ずときどき善の陣営のニンゲンを殺すことがあるのは事実だが。殺しにきたやつは殺してもしかたがないのだ。


 どうにかしてユウシャタロウから逃げて、帰らないと給料がもらえない。貯金も使えないじゃないですか。

 善の陣営領域へ、爆走している馬車から飛び出るのはただの自殺だ。

 ユウシャタロウは妙に近くにいて、身じろぎもしにくい。不審をもたれないようにするのが精一杯だ。

 馬車なのだから、何度かはきっと休憩で止まるだろう。そのときにどうにかしよう。

「ユウシャ様、休憩はいつするのでしょうか。そろそろ馬も疲れてきたのでは?」

 恐る恐る聞いてみると、ケロリと「しないよ?」と言われた。

 え、どういうことですか。

「この馬車、僕のマホウ力で動いてるからね。馬なんていないんだ」

「はい?」

「すごいでしょう。こんな風にマホウ力を使えるの、僕ぐらいだよね」

 腐ってもナンバーワンのユウシャ。その実力はニンゲンを辞めているということか。

「ところで、プリンセス。そろそろ名前を教えてもらえないだろうか。姫と呼ぶのも捨てがたいのだが」

「寺内です」

「シナイちゃんか」

 おい。

「キュートな君にぴったりの名だ。シナイちゃん」

 腐ってもイケメンな顔で言われると、捻り潰したくなるだけです。ちゃん付けはご遠慮しても良いのでしょうか。

「ちゃん付けは、ちょっと、その、」

「ん? なんだい? 何か言ったかい?」

 ずいいと顔が接近してくる。近い。キモい。


 それにしても、どうしようか。馬車がまさかの馬車ではなかったというのだから。休憩で止まったりもしないらしい。

「この馬車はユウシャ様のマホウ力で動いているということですが、マホウ力は尽きないのですか? ユウシャ様も疲れるのでは」

「んー。そんなことないよ。うちに着くまでマホウ力は持つし、僕にとっては微々たる力しか使ってないから疲れないしね」

 しね。

 ごほん、なるほど、

「それはすごいですね」

「シナイちゃんに褒められると照れるなあ」

 微塵も照れていない顔を横目に見る。

 これは困った。本当にずっと走り通しのようだ。脱出と帰還は難しそうです。

 逃亡は目的地に到着してから考えましょう。



 今日も今日とて……。

「はあ」

 馬車で輸送されたあのとき、どうにかして逃げれば良かったです。一か八かで飛び出るべきでした。後悔してもしかたがないですが、これは予想外です。

 ここは、ユウシャたちが勤めるビルです。

 天に届くかのようなガラス張りの縦長い建物、ビル。

 善の陣営の領地は、悪の陣営と景色が全く違いました。

 発展していると言っていいのかどうか。

 建て易さを重視した、四角くてつるんとした建物たち。道はすべて整備され、木・草ひとつ見当たらない。

 忙しそうに早歩きをする群衆。

 一際大きく目立つのは、ユウシャたち、善の陣営の代表たちが住む、ビル。

 ビルには、力を持ったユウシャたちがいる。

 ニンゲンがたくさん働いている。ビルがひとつの国と言ってもいいほどの巨大な施設だ。

「シナイさん、ため息なんてついて。幸せが逃げてしまいますよ。あ、シナイさんはもう幸せを手から離してはダメですからね」

 会う人会う人、私を何か腫れ物のように扱ってくる。

 悪の陣営、どれだけ善の陣営に勘違いされているのか。

「良かったね、良かったね、本当にもう、ここは安全よ」

 廊下の途中でおばちゃんに背を撫でられる。

「あの、マオウ城では、」

「まあ! 怖い! マオウだなんてっ。シナイちゃん、怖い記憶なんて早く忘れてしまいなさい」

 善の陣営のニンゲンは、人の話を最後まで聞かないのが礼儀なのでしょうか。


 ビルから出られない。

 あれから何日か経ちました。

 ビルから出させてもらえません。

 このビルは世界一安全安心頑丈設計らしい。

 困った設計だ。

 わざわざ、ビルの全体に結界が貼ってあるのだ。

 しかも、階層ごとに結界の区切りがある。

 なので、私はなぜかビルの上階から下へ行くことすらもできない。制限されている。どういうことでしょう。


 上階にある、上級使用人用の広い部屋を住まいとして与えられ、秘書もどきの仕事をさせられている。

 え、どういうことだ。

 今まで何をしていたか、何ができるか聞かれたので、答えたら、いつのまにかユウシャたちの秘書もどきの仕事を与えられた。

 仕事をくれるのは百歩譲って許容しよう。

 給料は? 休暇は?

 え、何その不思議ちゃんを見るような顔。

「心配しなくて大丈夫だよ、プリンセス」

 タロウは女性であれば誰でもプリンセス呼びがデフォルトな軟派野郎だった。

「シナイちゃんは何も心配せずに、いていいんだよ。ここには住むところも、食べ物も、服も、何もかもある。命を脅かされないんだ。もう我慢しなくていいんだよ」

 良くねえよ。すべて、すべて、誰かから与えられるモノでしょう。ユウシャが可哀想がって私に与えるモノなんて、いりません。

 無給無休で労働しろと?

 ビルの階下にも外にも行くことができない?

 それは、軟禁とどう違う。あなたたちの奴隷とどう違う。

 善の陣営は悪でした。真っ黒黒のブラックでした。


 ここにはタロウの他にもユウシャが数人いる。

 ユウシャというのは、善の陣営のニンゲンの中でもトップクラスの人たちの呼称。悪の陣営に対抗する力。

 ユウシャはそれぞれが何かに秀でている。

 タロウは珍しくオールマイティにすごい。というか、ほぼすべてのことを熟せる。プロ以上に。その上、顔の造形も良く、フェミニスト。頭は少し足りないみたいだが。戦いにおいては右に出る者がいないらしい、ニンゲンの中では。

 タロウ以外で、私が知ったのは、ユウシャハロウと、ユウシャカロウだ。

 ユウシャハロウは、頭脳に秀でていて、このビルの管理から、善の陣営の統治の中心をしている。マオウ城で云えば、宰相のような仕事だ。私を気にかけて、私の世話を実際に見てくれているのがハロウである。与えられる仕事では直属の上司のようなことをしてくれている。

 ユウシャカロウはまだ一回しか会えていない。このビルの結界をすべて維持しているのがカロウだ。私の中で今一番会いたいユウシャ第一位だ。

 忙しく飛び回っているユウシャたち。

 その中で、ハロウを捕まえる。どうにかこの軟禁状態を脱したい。早くマオウ城に帰りたいのです。

「どうしました? シナイさん。頼んでいた仕事は終わりましたか?」

「はい、あれは終わりましたので、報告は済んでいます。あの、それとは別にお話があります」

「なんでしょうか」

「階下に行けるようにしてもらえないでしょうか?」

「階下への行き来登録ですか。それは、必要ありますか? 下のほうですと、安全性が低くなりますよ。またマジンがあなたを捕えに来たらどうするのです?」

 喜んで捕まりますなんて口が裂けても言えない。

「マジンは来ないと思います……。秘書の仕事をする分には、同じ建物内を行き来できるほうが便利だと考えます。下に行ける人に用事を頼むより、自分で行ったほうが早いです」

「そうですか? 特に階下に行く必要のない仕事しか割り振られていなかったはずですが」

「自分の目で様子を把握しておきたいのです」

「ふむ。そうですか。わかりました、次の結界調整日になったら、カロウにシナイさんのビル内移動許可の登録をお願いしましょう」

 よし、第一関門突破である。

 カロウは、登録がない者は通れない結界という、面倒なモノを維持している。大変らしく、あちこちに出向いて結界を張っているらしい。ビルだけではなく領地内にもだ。マジンが入り込んだこともわかるような結界なんかもカロウが、やっていると聞いた。ソウイウノヤメヨウヨ。

「あと、外の様子も見たいのですが。買い物なんかもしてみたいですし」

「はい? ビルの外ですか?」

 何をありえないことを。という眼差しに嫌な予感がする。

「ビルの出入りの許可登録は難しいんですよ。結界を出入りすることになりますからね。カロウにとっても負担がかかるので、出入りはこれでも最低限なんです」

「でも、毎日ここに働きに来ている人たちがいるじゃないですか」

「それも最低限です。外に家と家族がある人にしか許可がありません。その人たちも、毎日決まった時間の間だけ出入りができるようになっています。少しでも遅刻したら、入ることも出ることもできません。まあ、大多数の人がこのビルの中に住まいがありますけどね」

 なんてことのないように、そうのたまうハロウは、このビルがそういう在り方であることに何の疑問も持っていないよう。

「え、ずっと建物の中ですか? 息がつまりませんか」

「あれ? シナイさんはまだ行ったことがありませんでしたか? 屋上は庭園になっているんですよ。雨を通す特殊な結界が貼ってあるんです。もちろん雨と雪以外は何も通さないので安心してください。屋上庭園は気持ちがいいですよ。今度行ってみてください」

 それはさぞかし気持ちが良いのだろう。

 そういうところに創意工夫をせずに、普通に結界の出入りくらい楽にできるようにすべきだと思います。安全のためなのでしょうけども。

「外に買い物に行きたいときとかはどうするのでしょう?」

「そんなものは取り寄せばいいだけです。商人は商人で決まった時間に来訪しますからね」

「ええと、ウィンドウシャッピングがしたいといいますか、実際に手にとって他の店と比べたりとか」

「それもビルの中でできますよ」

 どんだけビルから出なくていいようになっているんだここは。大きな監獄かなにかか。

「……家! 家が欲しいなあってなったときはどうするんですか?」

「家ですか? ビルの中にあるのに? 外の家より快適で広い部屋がビルにたくさんあるので外の家をわざわざ買う人は少ないですね」

「でも、少ないだけでいるんですね?」

「外で働いている人と家族になる場合などですね」

 それだ!

「私もあの、そろそろいい歳なので外で結婚したいなあって」

「なんだか、外にこだわりますね。……ビル内で良い方を探してみては? 結構身近にいるかもしれないですよ、タロウとか」

 これ以上、ハロウから探るのは、怪しまれそうだ。

 あいつが頻繁に同一女性に構うのは珍しいよなあ、あれはシナイさんに惚れたか? などというハロウの呟きは、シナイの耳を素通りした。

 さて、階下には行けるようになるようだが、外に出るのはやはり難しいようだ。

 ここのニンゲンは、ビルなんていう変な建物の中に押し込められてて嫌にならないのだろうか。

 まあ、他人の性癖なんてどうでもいいのだが。


 どうにか外に出る術はないものか。

 私はマホウ力に優れているわけではないので、結界を手で直接どうにかするという手は現実的ではない。

 やりたくはなかったが、この方法しかないのか。

「ここって、合コンとかあるんですかね? 私、外に家を持ちたいので、いい人いませんかね?」

 女性職員たちがよくお喋りに興じている場で、こんなことを口にしてみる。

 結婚や交際に興味はないが、それで外に出られるというのなら、やってやろうじゃないか。

 ビル内のどこそこで飲み会をやるだとか、誰彼がイケメンで頭もいいとか、あのハゲはやめとけだとか、大量の情報が手に入る。

 しかし、ここで衝撃の事実。

 ユウシャ以外の、ビルを出入りしている人は、須らく結婚済みなのだそうだ。出入りの業者さんたちも。

 ナ、ナンダッテー。

 どうやってビル外の人と知り合えるのか、不審に思われない程度に聞き出してみれば、そんなものは考えたこともない、と。

 エエエエ。皆さん揃ってひきこもりというか、ビルこもりなんですかい。

 ビル内で結婚をすればビル内で新居? を持って、働きながら子どももビル内で育てられるそうで、ビル内育ちで外に一度も出たことのない人も少なくないのだとか。

 逆に外から必死にビルに就職をした人は、放り出されないように死に物狂い。ビルで働いていれば、住むところと飢えないことは保障されるので、外から見たらここは天国だ。その分、馬車馬のように働かされて、しかも低賃金。お金を使うところが限られているからといっても、私からしたら目玉が飛び出るくらい少なかった。子どものお小遣いか。

 私はそのお小遣いもまだ一度ももらえずに働かされているのですが。無賃労働反対。


 ああ、悪の陣営は良心的であった。

 しっかりと労働法も設定されていて、労働者も経営者も法に守られていた。権利が害されていると感じたら、訴えることもできた。

 労働時間も上限が決まっていて、無賃なんて以ての外。マオウ様が率先して法を守り、違反した者を罰するので、労働に関しては徹底してニンゲンもマジンもきちんとしていた。

 それがどうだ。

 善の陣営は悪を滅ぼすことしか考えておらず、そのために働けたら幸せだろ? と労働のみを押し付けてくる。

 生活が苦しいのは、悪の陣営のせいだと口々に言う。

 悪いことはすべて、悪の陣営のせい。マジンが悪い。マオウが一番悪い。

 ああ、なんだか、苦しいです。

 自分の大事なモノを悪く言われるのは、心が削れていくよう。


 どうにか、ビルから出られないかいろいろと試してみた。

 屋上の庭園は綺麗だったがそれだけで、そこから落下することはできなかった。

 窓は開けることができるが、結界があるので、手を出して風を感じることもできない。風は入ってくるくせに。

 結界を殴ってもダメ。叩いてもダメ。私の雀の涙ほどのマホウ力をぶつけてもダメ。

 仕事がどこからか湧いてきて、仕事をさせられる。

 ユウシャタロウは忙しい癖に、私を見かけるとチョッカイをかけてくる。気持ち悪く口説いてきて、私のパーソナルスペースを容易に侵害してくる。

 ハロウ立会いの元、カロウに階下への出入り登録をしてもらった。そのときに、外への登録もお願いしたが、却下された。

「外は危ないよ。マジンが虎視眈々とニンゲンを狙ってくる。また君が危ない目に遭ったらと思うと夜も眠れなくなるから、登録はダメだ」

 どこからか現れたタロウが余計なことを言って、カロウはそれに同意した。


 階下に行ってみた。

 結界がほつれていそうな場所はまだ見つからない。虱潰しに探してはいる。

 外への出入り口付近は、警備のニンゲンが大量にいる。

 そのため、出口から本当に私が出られないのか、確かめることもできない。


 それとなく、あの手この手でビルから出れるようにユウシャたちや周囲に言ってみるが、今のところ叶っていない。

 これ、詰んでいるのではなかろうか。


 ユウシャたちは、悪の陣営の活動が活発になったらしく、その対応に忙しく駆け回っている。シテンノウやマオウがよく出張してくるようになり。マジンたちは何かを探しているような行動をしているらしい。ユウシャたちは、悪を倒し、ニンゲンを助ける、傍迷惑行動を、正義の名の下に。


 だいたい二、三ヶ月経ったか。諦めるべきなのでしょうか。悪の陣営に戻ることを、諦めて。善の陣営で生きることを決心するべきでしょうか。



 ねぇ、ヨバーメ様。マオウ城のマジン、ニンゲンのみんな。


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