いきなり王妃に
思い付きでやっちゃったぜ!
……ここはどこだ?
「王妃様だ!王妃様だぞ!」
王妃様?
「王妃様、よくぞいらしてくださいました。」
私は首を傾げてしまう。王妃様?女王様と呼ばれたことならあるが…
まさか私ではないよな。
いや、明らかにこちらに手を向けている…
気のせいだな、気のせい。夢だ夢。
あれ、にしては感覚が妙にリアル…
「王妃様、いかがなさいましたか?」
爽やかなイケメンがこっちを見て、手を差しのべている…
「はぁーーー!?」
意味が分からない。どういうことだ。とゆうかここはどこだ。
私はいつも通り帰宅して、漫画とお菓子をお供にテレビを見てた。それで、寝室に行こうとして、入って…ない。
入ったらここだったんだ。
そんな漫画みたいなこと…
頬を引っ張っても…痛い…
「王妃様?」
また爽やかなイケメンが笑顔でこっちを見てくる。
「………ここは?」
「ここは、セレスイン王国。この世界の中心でございます。」
「この世界?」
「はい、貴方は、いえ、あなた様は、この国の王妃なのです。」
「はい?」
「この国は、代々黒髪を持つ者が王妃となる決まりなのです。
しかし、この国には今、黒髪の者がおらず、国の危機に陥っているのです。
そこで、国一番の占い師に相談したところ、異世界から呼べばいい、と。」
「いやいや、いきなりそんな話されても困るんだけど。
とゆうか、王妃なんて器じゃないし。私は只の干物女だよ?
やれったって無理でしょ。てか面倒臭い。」
「ひもの?一部言っていることは分かりませんでしたが、問題はありません。
我々で最大限のフォローを致します。貴方は王妃になってくれさえしてくれればいいのです。」
「…お飾りってことか。
尚更私じゃなくていいんじゃない?黒髪が必要なら私を帰して、別の人を呼んだら?」
「そういうつもりではありません。失礼な言動、お許しください。
それと、帰ることは…」
イケメンは言い淀んでる。
まさか…
「帰れないの?」
「はい、呼び方は分かっていても、帰し方は分からないのです。それに、今あなた様に帰られるとこの国は終わってしまいます。
それほどまでにあなた様は大事な存在なのです。」
「はぁ、もういいよ。で?何をすればいいわけ?」
「はい、これから国王様に会っていただき、近い内に式をあげていただきます。
その間、この国の歴史、マナー等、必要な知識という知識を詰め込んでいただきます。」
「式!?って国王様?と結婚するってこと?私が?
それに知識という知識って…面倒臭い。帰りたい…」
「はい、結婚していただきます。ちなみに世継ぎは側室に産んでもらうので問題はありません。
帰ることは不可能でございます。」
「開き直ったよこいつ。しかも結婚て…」
「ひとまず国王様に会いに行きましょう。お手を。」
と手を差しのべてくる。
くっそ、絵になるなー
と思いながら、私は素直に手を借りた。
てか結婚かー、面倒だからするつもりもなかったけど、抵抗する方が面倒そうだなー
まぁいいか。別に。子供の心配しなくていいのは楽だし。
と、数分前の私は思っていた、思っていたさ!
何だこいつ。何様なんだ。あ、王様だった。
部屋に入った瞬間に
「来たか、ふん、まぁまぁだな。王妃になるからといって俺に馴れ馴れしくするなよ。お前は大人しくしてるだけでいい。」
って!イケメンだからって図に乗るなよ、若造が!26歳の干物女なめんなよ!
てか若いな、この国王。
あ、ちなみに今は私のこれからの部屋だという所に案内された所。一番最初に会ったイケメンは疲れているだろうから、って部屋出てったんだ。
てか名前聞くの忘れた。ついでに王様の名前聞き逃した。まぁいいか。後で改めて聞こー
しっかしこのベッドふわふわだなー。
あ、ヤバい、寝そう…