終幕「心の血、頂戴?」
ー「キャァァァァァァァァァッ!!!」
「あああああああああああ!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
悲鳴。悲鳴。傷から吹き出す心の血。
そうだ、狂い者が十人になり、破壊魔の皆殺しが行われているのだ。
「…ったく、どいつもこいつもキモい奇声出しやがってよォ」
「コイツら、破壊魔だからね。ヒヒヒ」
グチャッ。
「ああああああああああああああ!?!!!」
また一つ、また一つと。破壊魔が壊されてゆく。
そこには心の血が大量に。
「ここの町、ほんっと精神破壊魔親ばっか。
早く殺し裁かないと♪」
グサリ。グサリ。
心の肉をナイフで刺す音。
グチョリ、グチョッ。
心の血が吹き出る音。
悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴。
音が。声が。
「あっはははははははは!! 死ねばいい!!」
グ サ ッ 。
「ああああああああああああああああ!!!!!
いやだああああああああああっっっ!!!!」
「はぁ、気持ち悪いね。皆殺し皆殺し。」
グサリグサリ、グチョリ、グサリ…
そこらが心の血で浸水し、心の肉も溢れている。
「御先に~」
ーと。
心の血と肉に一番に飛び付いたのが
嫌われ者の化け者だ。
化け者は人肉や心の血と肉を好むのである。
「あ~、ずるい~! 狩りながら食べちゃおっと」
「俺も」
「私もォ」
ぐちゃりぐちゃり。ぐちゃりぐちゃり。
もぐもぐ、ぱくぱく、破壊破壊。
「さーて、まだいるかな、破壊魔さん。」
「あんた…たち、何を…やって…!!」
一人の人間が対抗してきた。
「破壊魔ババアか?何をって、自業自得だろ?
さっさと反省しな…」
グサァァァッ。
「ああああああああああああああッッ!?!!」
…バタリ。
「ヒヒ、無様ァ」
「ホントホント」
「そうだよねぇ」
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ
響く笑い声。
そうだ、狂い果てた奴らは、そこにいた。
人間を憎む狂い者達は、そこにいた。
人に無様にされた逆襲の狂い者は、そこにいた。
「…さぁて、フィニッシュだよ。
あそこにいるやつら、まとめて裁き潰す!!」
「了解!」
「いくぜぇ」
「ヒヒヒヒ」
「フフフゥ…」
そして、狂い者達は叫んだ。
『『心の血、頂戴??』』
-おしまい-




