表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/14

一幕「狂少女、新たなセカイ」

狂少女と言われいじめを受ける少女、弧乃葉のおはなし。


狂少女(マッド・ガール)

いつからか私はそう呼ばれていた。

なぜだろうか、狂っているつもりはないのに。

生まれつき? 顔面判断された? それともなんだろう。

毎日毎日、いじめられて狂わせられて。



コソコソ。


コソコソ。


コソコソ。


コソコソ。



下校中。

突き刺さる目線(ガン見)。そして悪口。

ああ、痛い。

そんなに狂ってるって言いたいなら証拠を頂戴。

それに、狂ってるって言ってる君らに私は狂わせられている気がする。

じゃあ君ら、自業自得ってやつじゃん。

勝手に妄想して狂ってると悪口言って、それで私を狂わせる。

自作自演の馬鹿な人間だね。気持ち悪くて吐き気もしないよ。

はぁ、無様。




痛い

痛い。

ちょっとちょっと、痛いよ。

痛いよ。

痛い痛い痛い痛い。

痛いってば、ねぇ。

心の血が飛びでてる。

痛いって言ってるじゃん。



そんなこと一人で思いながら心に傷をつけて歩いていた。

もうすぐ家につく、頑張れ弧乃葉(コノハ)


痛くてたまらない心を擦り、やっと家についた。

...今日も散々狂わせられた。


「ただいま」


...と、言っても誰も答えてくれない。

そりゃ、親は私の精神を壊すゴミだからだ。

いじめられてるって言っても何もしてくれないし、

担任に言ったって「被害者意識が高いな」と言われるだけ。

二階に行って寝よう。寝よう。




「はぁ」


疲れた。

痛い。

まだ

痛む。


痛む悼む傷む。

傷む悼む痛む。

寝る。

















「ねぇ」


声が響く。

あ、これは夢だな。


「夢じゃないよ。夢の中だけど、もうすぐ現実になる」

エート、ドユコト?

そう思うと、その少女が言う。


「貴方、つらいでしょ?誰もかもが敵でさ。私もそうなんだ。

嫌われ者の化け者。私の二つ名。

貴方の二つ名は...死神狂少女(死神・マッドガール)、かな。」


まーた狂少女(マッド・ガール)かぁ。

まぁいいや。


「ねぇ、どう? つらいならこっちへ来なよ。

ここにいれば、貴方を壊した親や担任、年上女子とか全員天罰を下せちゃったりする。

本当だよ。ねぇ」


なんだかわかんないや。


「私はね、こうやって心を壊された者に声をかけてるの。

私の天罰を下せる能力を分け合って、ここで生活してるの。

ねぇ、契約しなよ。」


はぁ、なんなんだか。

まぁ、どうせ夢なんだし。楽しんであげようかなぁ

それに、本当だったら面白いからね。


「...分かった」


「じゃあ、私の手を握って」

少女の云う通り、私は少女の手を握った。





そしたらどうだろう。

連れて行かれる。

空の彼方まで。

奥が見えてくる。

暗くなってきた。

黒い霧だ。


なんだか叫びたい。

これが狂ったっていうのだろうか。




想いっきり叫んだ。

思いっきり、思いっ切り、想いっきり。















思いっ切り。












「ね、元気出た?」



黒い霧が消えて、何か光が見えてきた。

涙で見えないけど、いい気持ち。








































































さよなら、今までの世界。

こんにちは、新たな世界。












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ