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00 お尋ね者
初めての連載です。
よろしくお願いします(^^)
「へい、テッド。おはようさん」
「よお、ジャックか。今日は一段と暑いな」
「全くだ。俺ぁ今から警邏だぜ? 仕事終わりにビールの1杯くらい支給してくれんかな」
「やめろやめろ。朝っぱらから下っ端警官の儚い夢は聞きたかないぜ」
「お前も下っ端だろうが。……あー、汗が止まんねえよ。おい、その紙使って良いか」
「駄目だ、バカ野郎。こいつぁちり紙じゃねえんだ。汚いツラなんか拭くんじゃねえ」
「――ちっ、なんだ、指名手配書か。よし、この安月給ジャック様が悪党など引っ捕らえてやろう。一体どんなやつだ、ええ?」
――WANTED――
● "琥珀色の悪魔" レイラ・アンバー
◎連続窃盗、強盗、捜査妨害及び傷害の罪
◎生死問わず
◎最大報償金:金貨700枚
・盗賊一味『アンバーエンジェル』の首領
・小柄で細身、容姿端麗
・琥珀色の髪
・緑色の瞳
・恐らく14~16歳