第一話 第五部 バスに向かって
小見川「到着したぞ。どうだ気分は?」
桜「はい、大丈夫です。申し訳ありません、ご迷惑をかけてしまって。」
小見川「大丈夫大丈夫、これぐらい平気さ。」
そういって俺と山茶花は飛行機から降りた。さて、ここから向かうにはバスを使う予定だったが…確か北海道はバスはかなり時間間隔があるはずだ。さて、すぐに乗れるのだろうか。そうして俺と山茶花はキャリーケースを見つけて持ち出し、出口方面へと歩いていった。
桜「バス乗ります?」
小見川「ああ、そのつもりだよ。」
桜「それならこちらです。」
そういって山茶花は俺と一緒にバス停に移動することになった。空港は意外と東京とあまり変わらないのだな。まあ大きさは多少ちがっても作りは同じか。
桜「ここです。」
そういって指を指すとそこにはすでにバスが止まっていた。俺はゆっくりとキャリーケースを持ってバスへとむかった。タイミングよく、あと5分ぐらいで出発になるところだった。俺はゆっくりと荷物をバスの奥につめた。横では軽々とキャリーケースをもって奥に置く山茶花の姿があった。軽々ようやるな。
桜「それじゃあ乗りましょう。」
小見川「バスは酔わないだろうな。」
桜「大丈夫です、さっき酔い止め飲んできましたので。」
小見川「つまり酔い止めがないと辛いんだな。」
桜「はい、そうです。」
そういって俺と山茶花はバスへと乗り込んだ。席は意外にも空いていた。俺は真ん中に座った。そして右隣に山茶花が座り始めた。さてと、ここからどのぐらいかかるのやら。北海道だから多少スピードは出せるのだろうけど、さすがに富良野までは時間がかかるだろう。今は朝の7時ぐらい。最低でも昼までには到着するかな。