第四話 第十三部 山茶花、そして不調。
暁美「戻った! さてと、バッティングセンター行こう!」
小見川「おお、ここからなら近いよな。」
俺は暁美の手を握ってバッティングセンターへと向かった。この夜の時間であってもバッティングセンターしっかりとやっていた。
暁美「よっしゃ!」
ギィイイン!
小見川「お、誰かやっている。」
奥の方で一人打っている人がいる。暁美が速い球を打っていたときの場所だ。いったい誰が…。
ギィイイイン!
桜「ふぅ…。あ、暁美ちゃん。」
暁美「桜先輩!」
小見川「どうも。」
山茶花が打っていた。それも当たりはすべて良い所に飛んでいっていた。さすがは四番なだけある。守備がものすごい人なのに四番でもバッティングがすごいだなんて…。
桜「楽しかった? 私はバッティング終わったから帰るね。」
暁美「楽しかったですよ! はい、お疲れ様です。」
そういって暁美と山茶花はハイタッチをしてバッティング場所から交代した。
桜「小見川さん、暁美のことしっかり考えてあげてください。」
小見川「考える?」
そういって山茶花は扉をあけて帰っていった。暁美はすぐにお金をいれてバッティングを始めた。
ギィイン!
暁美「あれ?」
暁美のバッティングがおかしい。何かいつもの違うような。圧倒的な威圧感がなくなっているというより、ものすごい緊張したままバッティングを続けていた。
ギィン ギィイン!
暁美「おっかしいな。しっくりこない…。」
暁美のバッティングが完全に崩れてしまったのだろうか。でも心当たりがない。暁美の調子が悪いというわけではない。心の問題なのだろうか。
暁美「……ごめん、今日はこれでおしまいにするね。」
小見川「いいのか?」
暁美「これ以上やっても上手くいかない気がする。」
そういって暁美は出口の方へと歩いていった。俺はそれを呆然と見た後、追いかけるように暁美の後ろを追っていった。




