アキの神様生活-02 意外と神様に向いてる?
本日は夜勤のため、朝に投稿しています。
ナビさんから神様になって欲しいと言われてスマホゲーム上で別の世界の神様になってしまったボク。
ナビさんの言う通り、隙間時間で神様の業務をコツコツとやっていた。
ただ、説明がまったくないのでわからずにプレイしているものの、やはり疑問点は多いんだよ。
そこで、今日はナビさんに説明を求めて、ボクはエレさんの家にやって来た。
···そんなに立派とは言えない家だけど、中でやってるのは2つの世界を育てる神様の業務だ。···思いっきりギャップあるなぁ~。
コンコンッ!
「エレさ〜ん!いますか〜?アキです〜!」
すると、しばらくしてエレさんが出てきて、またもやボクを強引に家の中へ引っ張りこんでソファに座らせた!
「エレくん!レオリアにて侵入者警報だよ〜!」
「相手はどんなヤツだ?」
「今回は···、なんだかごっつい兵器を持ち込んでるよ〜!?オーバーキル過ぎない!?」
「慌てるな!こんな事もあろうかと開発しておいた決戦兵器があるじゃないか!」
「エレくん!?禁断のあの兵器を使うつもりなの!?まだ実験段階なのに!?」
「そうだ!1発撃てればそれで十分だ!『恋の』···、じゃなーい!『抑止力』としての見せかけ兵器でお帰り願おう!それに、バンバン撃ったら地形が変わってしまって、修復に侵略阻止ボーナスのGP以上に使ってしまって赤字になってしまうからな!」
「···わかったよ。もうパイロットは準備できてるみたいだね。じゃあ、エレくん!アレお願い!」
「ああ!···『月は出ているか?』」
「『はっ!?』」
「『月は出ているか、と聞いている!』」
···またやってるよ、この茶番劇。今度は某ロボットアニメの1話を再現してるな?
それに『抑止力』って···。撃たないから抑止なんでしょ?撃つ気マンマンじゃない?それに、危うく某かくれんぼゲームの挿入歌の名前を言いそうになってたな!?
今から撃つのって、ボクが変身した時の『スターライトキャノン』の元ネタでしょ?GP使って月にマイクロウェーブ発射装置を設置したんかい!?
予想通り月からビームが飛んできて、決戦兵器がエネルギーをチャージした!そして···
「あやまちは、繰り返さない!!」
···エレさん?それ、パイロットじゃなくてアンタが言うんかい!そのロボットアニメの最終話の決めゼリフやんけ!
そして撃ち出された特大ビーム砲は、侵略者が持ち込んだごっつい兵器を消し飛ばしてしまったよ。
侵略者はその威力に恐れおののき、引き上げてしまったね。
「ふぅ~!今回もなんとかなったな!やっぱりGPが潤沢だとあれこれ好き放題できるなぁ〜!」
「お疲れさま!エレくん!今回のエレくんのおもちゃもなかなかだね~!」
「だろ〜!空中庭園もいいが、やっぱりロボット兵器もロマンあるからなぁ〜!あっはっは〜」
「そうだね〜!ボクも似たようなおもちゃを作ろうかなぁ〜!?」
「ちょっと待ったーー!!ナビくん!!またGPをヘソクリしてないだろうな!?」
「(ギクッ!?)えっ?そ、そんな事するわけないじゃないか〜」
「···なら、なんでオレの目を見て話さないんだ!?やましい事があるからだろ!?」
「そ、そ、そんなことないよ!?」
「ナビくん?正直に話したら怒らないし許すから。決して遊びで無駄遣いしてるわけじゃないって知ってるからね。オレの神様業務を援助してるってわかってるから」
「エレくん···。わかったよ。ごめんね。2つの世界で換金用も込みで合計5000GPを別の世界のおもちゃに使っちゃった!」
「···今、なんて?」
「5000GP使っちゃったってとこ?」
「なんてことするだーーーーー!!」
「わーー!?エレくん!?怒らないって言ったのに!?」
「限度があるわ!!5000GPやと!?換金したら5千万やんか!?アキくんへの借金なんかとっくに返済できるやないか!?いつまでオレに貧乏生活させる気やーー!?まだ借金残ってるんやぞーー!!」
···来たのが間違いだったようだね。とんだ茶番劇を見せられたあとは大ゲンカし始めたよ。
そそくさ〜と帰ろうとすると···!しかしまわりこまれてしまった!?
「ちょっと待ったーー!アキくん!何か用があったんじゃないのか!?」
「エレさんのケンカの邪魔するつもりはないんで。どうぞごゆっくり」
「そう言わないで!ゆっくりしていってね!」
「ナビさんも!?そのセリフ、使いどころ間違ってるわ!!」
結局帰ることはできなかった。ケンカもウヤムヤになっちゃったよ。···さてはナビさん?ボクを利用したな?
「ところで、アキくんは何か用だったの?」
「ええ、エレさん。スマホゲームでやってる世界創世の件でナビさんに聞きたい事があったんですよ」
「おぉ〜!やってくれてるんだね!?ボクのようなナビなしで!?スゴイね~!」
「···ナビないとムリなんかい!」
「説明端折ってるからね〜。そこはゴメンね〜!それで聞きたい事ってなに?」
「このやってる世界の『神の力の核』ってどういう扱いなんです?エレさんがボクに仕込んだようにトラブル体質にまたなったんじゃないですか?」
「あぁ〜、それね〜!確かにアキくんの体には『神の力の核』が、スマホにゲームをインストールした時点で入ってるよ。でも、有効なのはその世界に行った時だけだから、エーレタニアにいる間は問題ないよ〜」
「そうなんですか?でも、『ワールド・エクリプス』って核がとられちゃったらいけないんですよね?エーレタニアにいたら絶対に成立しないんじゃ?」
「その通り!アキくんが創ってる世界の関係者か侵略者がエーレタニアにやってこない限りは大丈夫だよ。エレくんも同様ね!」
「それじゃあ、リモートじゃない場合はどうだったんだ?オレはエーレタニアを神の世界から見てたけど?」
「その世界の神界まで攻め込まれたらって状況だからね。そうならないうちは大丈夫なんだよ。むしろ、顕現中が狙われるけどね!」
「じゃあ、現状だとリモートやボクのスマホでやってる以上、神の力の核を持っていてもエーレタニアで使用できないから問題ないって事ですね?」
「じゃないと、エレくんはとんでもないトラブルメーカーになって、ここを追い出されちゃうし」
「そうだったのかよ!?ナビくん!オレにも説明なかったぞ!?」
「だってエレくんはすでにアキくんへの借金っていうトラブルがあったからね〜。必要ないと思って!」
「んなわけあるかーー!!」
「エレさん!それは後で!借金返済も一緒に話しますから!」
「···見逃してもらえない?」
「···は?神様業務で稼いでるんでしょ?」
「···最近調子悪いんだわ。さっきはなんとか追い返せたんだけど···」
「じゃあ、少しでいいから返して下さい」
「···10万ジールで」
「はい、確かに」
エレさんから有り金巻き上げておいた。ちょっと金持ったら使い込むだろうからね!すると、ナビさんからこんな質問が来た。
「アキくん?完成度って今どれぐらいなのかな〜?」
「75%ですが?」
「···えっ!?何の補助なくそこまでできちゃったの!?」
ボクがスマホのプレイ画面を見せると、二人とも覗き込んできた!ビックリしてるけど···?
「アキくん!?どうやったら短時間でそこまでできたの!?オレなんかまだどっちも40%なんだけど!?」
「GPの使い方がわかればそれなりにいけますよ?ほぼ放置ですけどね。相談事はちゃんと聞いて対策を教えてるぐらいですよ?」
「なるほど~!アキくんは講師やってるからそういった事が得意なんだね~。だから住民が自立しやすくて、さらに信仰度が80%って非常に高いんだね~!」
「オレなんかどっちも5%なんだけど···」
「エーレタニアも教会少ないですよね?エレさんって信用されてないんですね?」
「なんでじゃーー!!こんなにオレ頑張ってるのにぃーー!!」
悲痛な叫びが部屋の中に響き渡ったけど、エレさんの性格がこんなだからこうなったんじゃないかな?
相変わらずエレくんがリフォームを手掛けている世界は侵略を受けています。しかし、何度も侵略を受けたせいか、どうやって追い返すか?をちゃんと心得てるので、今回も無事お帰り願えましたね。
ちなみに『恋の抑止力』はKONAMI様の小島秀夫監督作品の『メタルギアソリッドピースウォーカー』でパス(CV.水樹奈々さん)がゲーム中で歌う歌ですね。すごいシーンで使われてます。水樹さんもお気に入りだそうで、コンサートでも歌われてるようですね。作詞作曲はうまぴょいの方です。
某ロボットアニメは本作ではよくお世話になっている『機動新世紀ガンダムX』の第1話のまんまですね。
相変わらずこのコンビは漫才ですよ。ノリノリで書けてしまうんですよね~!
そしてアキくんはコツを掴んでしまったがために完成度の高まりが非常に速く、なんのサポートもなしにエレくんを抜いてしまいました!エレくんの悲痛な叫びが最後に聞こえていますね~。
実はこのシリーズ、『アキくんが神様になったらどうなるのかな~?』って考えた際に生まれたものでした。想定以上にこのあととんでもないことになってしまうんですよ。
さて次回予告ですが、エレくんには報酬が出るのにアキくんには今のところ報酬が出ていません。その事に気づいたナビくんは世界創世神に報酬とか用意するよう伝えます。そして、アキくんの夢の中に世界創世神が現れて、改めて神様専業にならない?とスカウトされてしまいます。その時、アキくんはどのように回答するのでしょうか?
そしてアキくんには専属ナビが派遣されます。どんな人なんでしょうね~?
それでは次回をお楽しみに~!




