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【11/20番外編再開!】アキの異世界旅行記 すぴん・おふ!  作者: ぷちきゅう
それぞれのその後

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子どもたち、両親にプレゼントを贈る 後編

 本日2話目の投稿です。朝に1話投稿してますので、先にそちらをご覧くださいね~!

 おれたちは特注の等身大ぬいぐるみを発注し、ナツは行き場を失った変身後のパパの等身大ぬいぐるみを10個買って、家に帰ることにしたんだ。



「思ってた以上にいい寄り道になったわね~!」


「そうだね、姉ちゃん!」


「また来月に取りに来ようね~。一度行ったから、地図アプリに町の名前が出たし、一直線で行けるね!」


「···うふふ。···楽しみ」



 ちなみに町の名前は『プラシ』だったよ。


 寄り道に満足して、おれたちはアクロに帰ってきた。まずはギルドで依頼達成の報告だ。



「ただいま戻りました~!」


「お帰り。やっぱりアンタたちだったら早いね。向こうもびっくりしてただろ?」


「あはは。『いつもはナナママなのに?』って言われました」


「そりゃそうだろうね。冒険者登録してるドラゴン族なんて、多くないからね。···おっと、そんな話をしてたら本人が帰ってきたね。じゃあ、一緒に処理しておくから待ってな」



 受付のおばさんがそう言ったので振り返ると、ママとナナママが帰ってきたんだ!



「「ママ、お帰り!」」


「···ん。···そっちもうまいこといったんだね」


「ママ、お帰り〜!わたしたち、今日は急ぎの荷物を配達したのよ~!」


「あら〜!いつもはあたしがやってる仕事を請けたのね~。まぁ、あたしじゃなくても高速飛行できるからリナやケンでもできるもんね~」



 そんな話をしつつ、今日はママとナナママと一緒に家に帰ってきたんだ。


 家に帰ってきて、リビングでくつろぎながら今日の出来事をママに話していると、パパも帰ってきたんだ。



「ただいま〜!」


「「お帰り!パパ」」


「みんな、今日は早く終われたんだね。すぐに温泉の準備をするからね~」



 そう言ってパパはお風呂場へ行った。温泉はいつでも入れるんだけど、やっぱりパパが調整してくれた方が入りやすいんだよね~!


 そうして、おれとナツが先に温泉に入って汗を流した。パパはその間に夕食の準備をしてるんだ。今日のメニューは何かなぁ~?


 そうして、パパとママも軽く温泉に入って汗を流したら夕食だ!



「「「「いただきま〜す」」」」



 う〜ん!おいしい!パパの料理は最高だね!おいしい夕食を食べつつ、今日の出来事を話ししたんだ。



「へぇ~。ナナの仕事をみんなでやったんだね」


「うん。やっぱり飛べる人ってほとんどいないからね。そう言えばパパ?硫黄って工事現場に必要なものなの?」


「そうだよ~。火薬の原料なんだよ」


「「火薬?」」


「簡単に言えば魔力を使わない爆弾さ。トンネルを掘る時に、硬い岩とかがあったら爆弾で破壊して掘っていくのさ」


「だからトンネルの両側に持っていったんだなぁ~」


「トンネル工事って、もしかしてこことピムエム皇国を結ぶ街道の?」


「そうだよ~」


「あぁ~、パスさんが言ってた件だなぁ~。ここが王国と皇国を結ぶ最短ルートにしたいって言ってたからね。単にパスさんが温泉入りたいだけだと思うけど、本当に実行しちゃってるんだなぁ~」


「そうなんだ···」


「でも、良いことだよ。人と物の行き来が活発になるのはいいことだからね。ただ、これまでの道沿いは人が減っちゃうから、困る人も少なくないけどね」


「あぁ~、そういう事か〜。難しいんだね」


「まぁ、そこは政治の話だからどうしようもないけどね。それにしても、今日は何かいい事あったの?」


「えっ!?ど、どうして!?」


「いや、嬉しそうな顔してるからね」


「あはは···。まぁ、ね。仕事中にいい事あったから」


「そうか〜。充実してるようで良かったよ。ただ、何度も言うけど危険な仕事でもあるから、十分注意するんだよ」


「「は〜い!」」



 危ない危ない···。プレゼントの事がバレかけたね。顔に出ちゃってたかぁ~。



 そして1か月後···。


 おれたちはぬいぐるみを受け取りに行った。



「「「「こんにちは〜!」」」」


「やあ、坊やたち。待たせたね。持ってくるからちょいと待ってておくれ」



 そう言って、おばあさんは奥の倉庫ヘ取りに行き、台車を押しながら戻ってきたよ。



「これが注文の品さ。どうだい?」


「うわぁ~!かわいい~!」



 大きさは、等身大だけあって大きいね。そして顔はぬいぐるみっぽくてかわいく仕上げられていた。


 触り心地もよく、中にしっかりと綿が詰められていて弾力があるよ。これは抱いてると気持ちよさそうだね~!



「ありがとうございました!きっと喜んでくれると思います!」


「そう言ってもらえると嬉しいねぇ~。大切にしてちょうだいね」



 そして、その日の夜。



「「パパ、ママ。結婚記念日なので、プレゼントです!どうぞ!!」」



 おれとナツはパパとママの等身大ぬいぐるみを出した。すると、パパとママはびっくりしたよ!



「えっ!?な、なにこれ!?ボクとハルのぬいぐるみ!?デカすぎない!?」


「···私そっくりだね。···これ、どうしたの?」


「仕事で寄った町が手芸が盛んで、何かいいのがないかと探してたらぬいぐるみ工場があって、そこで頼んだんだ!」


「そうかぁ~。しかもボクとハルの結婚記念日に合わせるなんて···。ありがとう!!」


「···ありがと。···大切にするね」


「ちょっとパパ!?泣かないでよ!?」


「うぅ···。嬉しいんだよぉ~。こんな···、こんなプレゼントもらえるなんて···、思ってなかったからぁ~···」


「そう···。そんなに喜んでもらえておれたちも嬉しいよ」



 ぬいぐるみはリビングのソファに日中は置いて、夜はパパとママの寝室に持って行ってたよ。特にママはパパがいなくて暇な時は、ずっ〜とパパのぬいぐるみを抱いてたよ。ママはパパが大好きだから、このプレゼントは最高だったみたいだね!



 一方、リナとケンは···



「パパとママのぬいぐるみを作ってもらったのよ!はい、プレゼント!」


「へっ!?オレのぬいぐるみだってー!?」


「あら!かわいいじゃない!あたしそっくりに作られてるわね~。本当にもらっていいの?」


「うん!フユとナツもアキパパとハルママに渡してるしね。ぼくたちからもプレゼントするね!」


「ありがとう〜!これがあればリオはいらないわね〜」


「ちょっとーー!?オレよりぬいぐるみの方がいいのかーー!?」


「寝相も関係ないし、ヤバい料理作らないでしょ?」


「うっ···、それはそうだけどぉー···」


「はいはい、冗談はここまでにして、アンタもお礼言っておきなさいな。子どもたちからのプレゼントよ?」


「そうだなー!ありがとなー」



 こうして、ぬいぐるみプレゼントは大成功だったよ。



 一方、ナツの部屋では···



「···パパの着ぐるみのぬいぐるみ。···かわいい~」



 王都にツーデン劇団が来てた時に手に入れられなかったパパの変身した姿の等身大ぬいぐるみを抱いて、気持ちよく寝れたみたいだね。


 ···後日、パパがナツを呼びに部屋に行った際に、変身したパパのぬいぐるみを抱いてるナツを見られちゃったんだよ。



「えっ!?ちょっとーー!?なんでそのぬいぐるみがここにあるのーー!?海賊版でしょ!?」


「···『オーダーメイド』。···ナツのお小遣いで作ってもらった」


「そ、そうなの!?でもそれはちょっと···」


「···だいじょぶ。···ママにも渡してる」


「ええ〜〜!?ハ、ハルも持ってるの!?」


「···ママも喜んでた」


「そ、そうなのかぁ~。恥ずかしいんだけどなぁ~」



 ママもすでに持ってると知って、どうしようもないと知ったパパだったよ。ちなみにママは日替わりでぬいぐるみを抱いて楽しんでたよ。

 町の名前のプラシはぬいぐるみの英語である『Plush』からきています。

 等身大ぬいぐるみをプレゼントして一番喜んだのはもちろんハルちゃんでした!アキくん大好きですからね~。

 そしてナツちゃんが買った、変身したアキくんの等身大ぬいぐるみはハルちゃんにも当然渡していましたね。こうなるとアキくんはもう怒ることができません···。これもナツちゃんの作戦です(笑)!


 さて次回予告ですが、月日は流れていよいよ子どもたち全員が結婚します!みんな仲良しなので4組合同の結婚式の準備のお話です。

 アキくんは会場をおさえましたが、神父さんがいません···。この世界では神様をあんまり信用せずに罵倒するのが多いからなんですね。さて、神父さん役をしてくれる人をアキくんは探して依頼しますが、誰なんでしょうか?


 明日から27日までは21時過ぎに投稿します。お楽しみに~!

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