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【11/20番外編再開!】アキの異世界旅行記 すぴん・おふ!  作者: ぷちきゅう
それぞれのその後

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リオ、魔法の講師になる!その4

 このお話でリオくん講師編は完結です。

「ワシはな、『外の理の者』なのじゃよ」


「えっ!?そ、そうなんですか!?」


「だから、ワシの知識というのはこの世界のものじゃあない。魔法も、元いた世界の産物じゃよ。ひょんな事でこの世界に飛ばされてな。生きるためにいろいろやったもんじゃよ。

 だから、ワシが教える事はこの世界のものじゃない。それは···、この世界にとって害なんじゃ···」


「それで教える事をためらわれたんですね?じゃあ、ボクもお話しましょう。ボクも外の理の者なんです。このエーレタニアの神がいた世界から来たんですよ」


「なんと!?」


「でも、エーレタニアの神様は世界が発展するから構わないって事でした。ですからその心配は無用です。まぁ、悪用しないように教育する必要はありますけどね」


「そうじゃったかぁ~。この世界の神はそういった考えか。直接神と話ができんから、やりすぎたら狙われると思うてなぁ~」


「そういえばエセムさんの事は神様は知ってましたよ。だから大丈夫ですね」


「知られとったか!まぁ、昔は派手にやったこともあったからのぉ〜。

 ···わかった。老い先短いワシの人生じゃが、ワシの持つ知識と技術を伝承させようか」


「ありがとうございます。通勤はボクはいつも転移で、リオはお寝坊さんなので往きだけ高速飛行で行ってるんです。エセムさんはどうされます?」


「ワシはその学園に住めるならそうしようかのう。方向音痴だし、さすがに長距離はキツイのでな」



 ということで、エセムさんは講師を承諾してくれた。


 翌日、ボクはちーむッス!でアイリさんに連絡してから、リオの高速飛行魔法でカイジへ向かったんだ。エセムさんがどういった魔法か気になったからだ。



「とんでもない速さだのう!これは創作魔法の概念を超えとるぞ!?」


「ボクの世界の乗り物のイメージですね。再現するのに苦労しましたよ~」


「おー、あれは大変だったなぁー」


「なるほどのう。これがアキさんの世界の技術か。素晴らしいものを見せてもらったわい!」



 そして領主邸に行くと、カーネさんとアイリさんが待っていたんだ。



「ようこそお越しくださいましたわ。リオの魔法の師匠とのことで。私はアイリ、こっちは兄のカーネですわ。ささ、立ち話もなんですからどうぞ」



 そうしてボクたちは応接室に案内された。



「さて、こちらが推薦状ですわ。体力的に大丈夫ですの?」


「ご心配には及ばんよ。身体強化の応用でな。魔力で身体能力を補助しておるのよ。なければ寝たきりになるのでのぉ~!」


「えっ!?エセムさん、そんな状態なんですか!?ボク、無理言っちゃいましたね···」


「ほっほっほ!気にせんでええぞ?動かせるなら、動かせたほうがいいのでな。さて、アイリさんもカーネさんもそれなりの魔術をお使いになると見た。さすが整調者(ピースメーカー)だったといったところかのう」


「さすがですわね?リオのお師匠さんなだけありますわ。さっきエセムさんの魔力を見させていただきましたが、とても美しいですわね」


「身体強化しか使えぬオレでも、エセム殿の魔力は澄み渡っているように感じるな。現役時代だったら勝てぬかもな」


「ほっほっほ!ジジイを褒めるでない。まぁ、老い先短いが、ワシの技術継承ということで、お世話になる。よろしくお願いするぞ」



 そして学園に行き、学園長の面接を受けて、魔法授業エセムさん版が来週から追加となった。


 リオのカリキュラムを見たエセムさんは感心していたね!同じ内容で、1枠20名のまま、フルの4枠を設定してしまった!


 ってことは、24個授業が入るって事だぞ!?大丈夫かなぁ~?


 とりあえず枠が3倍になった事で、リオの授業の見学はほぼなくなり、魔法の講師はリオとエセムさんで行うことになった。



「ほっほっほ!ここの学生は飲み込み早いのぉ~!リオよりも成長が早いわ!教えがいがあるのぉ~!」


「「「「ありがとうございます!!!」」」」



 エセムさんの人気もすごかったね!これで他の授業にも学生が戻ってきて、普段通りの学園生活になったよ。



 そして3か月が経ち、前期試験がやってきた。リオもエセムさんも審査員として学生の実力を確認していた。もちろん、試験はリオがお寝坊するので午後からだったけどね。


 全員合格点を取っており、落第者はいなかった。補習もなしが確定した!



「よーし!みんなお疲れだったなー!後期はもっとできるようにするから、魔力循環を怠るなよー!」


「ワシからは特に言うことはないのう。リオの言った通り、魔力循環は基礎中の基礎じゃ。安定した制御ができることが魔法を使う第1歩じゃよ。これからも励むが良い」


「「「「はい!ありがとうございました!!」」」」



「リオ、エセムさん。お疲れさまでした。今日は打ち上げ会をうちでやりますが、一緒にいかがですか?」


「やったー!!アキの料理だぞー!」


「では、ご相伴にあずかるかのう」



 こうして、前期は終了した。打ち上げ会をうちでやろうとしてたら、エレさんまで押しかけてきた!どうやらラーメンをごちそうしてくれるようだね。


 エセムさんはエレさんが元神様だってすぐに気づいたよ!なんでも『神気』ってのが多少は残ってるらしいんだ。ボクは気づかないけどね。



 こうして、リオも講師になって魔法を多くの学生に教えて魔法学の発展に大いに寄与したんだよ。

 エセムさんも無事講師をしてくれることになりました!

 しかしエセムさんは本来なら寝たきり状態なのに、身体強化魔法を応用して体を動かすというマリオネット的な使用方法で動いていました。そもそも身体強化魔法自体が魔力で体の動きを補助して強化しているので、実は簡単に応用できるんですね~。ボケてなくて身体強化魔法が使えれば現役同様に動けるというのもすごいですが、実際にはここまで使える人はほとんどいないですけどね。


 さて次回予告ですが、本編エピローグであったイピムさんが学園で学ぼうとするお話をご紹介します。ちょっとだけイピムさんの過去のお話もとうじょうしますよ~。


 明日からまた3連休ですね!もちろん朝と夜に1話ずつ投稿します。

 それではお楽しみに~!

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