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リオ過去編-03 運命を見るってなんだー?

 本日2話目の投稿です。朝に1話投稿していますので、先にそちらを読んで下さいね~!


 本編の日間ランキングですが、半日でランク外になりました。

 ほんのひとときだけ夢がかないまして、作者の人生の中でかけがえのない体験をさせていただきました。

 評価とブックマークをしていただいた読者の皆さま!ありがとうございました。

 引き続き、アキくんたちエーレタニアの世界をお楽しみ下さいね~!

「どうかしたのか?困ってるようだが?」

 

 オレが身分証を作るのに必要な後見人がいないせいで、街に入れないで門のところで困ってると、貴族の馬車が横に停まって声をかけられたんだなー。

 

 

「集落を出て身分証がなくて街に入れないんだぞー」

 

「後見人がいないのか?失礼だが、家族はいないのか?」

 

「いや、いるぞー。ただ、半ば家出したようなもんだから、今さら帰るって事はできないんだぞー」

 

「差し支えないなら、家出の理由は教えてもらえるかな?」

 

「オレは力がなくて、狩りに連れてってもらえなかったんだけど、魔法はかなり使えるようになったんだなー。

 それでも狩りに連れてけないって言われて、旅に出ることにしたんだぞー」

 

「なるほど。では、私が後見人となろう。その代わりと言ってはなんだが、私の領地まで護衛をお願いできるかな?」



 えっ?いきなりそんなに信用していいのかー?まだ会ったばかりだぞー?そう思ったら側近の人が慌てだしたぞー。


 

「パイル様!?何をお考えで!?」

 

「いや、護衛は多いほうが安心だ。領地まではまだまだ距離もあるしな。ドラゴン族だし、それなりの戦力は期待できるだろう」

 

「しかし!得体の知れない者をそばに置くわけにもいきませんぞ!?」

 

「その点は問題ない」

 

「どうしてでございますか···?」

 

「···目だ」

 

「目···、ですか?」

 

「そうだ。この者の目は透き通っている。純粋で将来に対する希望に満ち溢れている。チャンスを与えれば、とんでもなく化けそうな予感がするのだ。

 ···私の()はよく当たるものだよ」

 

「しかし···」

 

 

 えらい買われてるなー?目を見ただけでそんな事がわかるものなのかー?逆にオレが信じられないぞー。そう思っていたらもう一人出てきたぞー。

 

 

「隊長。この人の言う通りにしてあげて。ここまで言うということは、何かを感じたのでしょうから」

 

「ヒルダ様···。わかりました」

 

「さて、こちらとしてはいい条件だと思うのだが、いかがかな?」

 

「···ありがたい話だけど、本当にいいのかー?」

 

「ああ。そうだ!うちの領地に着いたら護衛料も渡そう。破格な条件だぞ?」

 

「···わかったぞー。よろしくお願いするぞー」

 

「よし。では門番よ。このドラゴン族はこの私が、伯爵パイル・カイジが後見人として役所に届け出よう。これでいかがかな?」

 

「か、かしこまりました!では、お通り下さい!」

 

 

 こうしてオレは馬車に乗せられて街に入ったんだぞー。そして、馬車の中で自己紹介したんだなー。

 

 

「そう言えば自己紹介してなかったなー。オレは白銀竜のリオ。集落をまとめるハンティング家の4男だぞー」

 

「私はパイル。レオナード王国のカイジと言う学園都市を領地とする伯爵だ。そして、妻のヒルダだ」

 

「ヒルダよ。よろしくね」

 

「おう!おなか大きいなー。赤ちゃんがいるのかー?」

 

「ええ。もうすぐ生まれそうなのよ」

 

「そんな状態でよく旅してるなー」

 

「今回ばかりはどうしても行かなくてはならなかったのよ。···両親の弔いだったのでね」

 

「あー、聞いて悪かったぞー···」

 

「気にしないで···。魔獣に襲われるなんて、日常茶飯事だしね」

 

「よし、わかったぞー。領地までしっかりと護衛するからなー!安心しておけよー!」

 

「ははは!頼もしいな!では、領地までよろしく頼む」

 

「おう!」

 

 

 実はこの時のヒルダさんのおなかにいたのがカーネだったんだなー。まさか一緒に整調者(ピースメーカー)として戦うことになるなんて、この時は思ってなかったんだなー。


 

 馬車は宿の前に着いて護衛たちが宿泊手続きをしている間に、オレとパイルさんは役所に行って、オレの身分証の作成を手伝ってくれたぞー。

 

 これで、どこの国でも入ることが基本的にできるようになったぞー!

 

 

「パイルさん、ありがとなー!」

 

「ははは!まぁ、こんな事はほとんどしないのだがな」

 

「なんでオレにそこまでするんだー?」

 

「···ここだけの話だが、秘密にできるか?」

 

「秘密?そんな重大な事なのかー?」

 

「ああ。これは本当に信用できる者しか知らないがね」

 

「秘密にするけど、会ったばかりでそんなに信用していいのかー?」

 

「それにも理由があるだよ。

 ···私には、『その人の運命』が見えるのだよ」

 

「『運命』···?」

 

「そう。運命が強いほど、よく見えるのだ。リオは今まで見た中ではとびきり強かった。この先の未来で英雄に匹敵する活躍をしそうな運命が、リオの目を見た時に感じたのだよ」


「オレが英雄になるだってー?」


「まぁ、可能性の話だ。運命はその時々で変わるが、強いほどブレにくい傾向があってな。その点、リオはほぼブレはないと見ている」


「そうなのかー?よくわからんぞー」


「今はそれでいい。時が来たら、自然とそうなるものさ」

 

「だから門であんな事を言ったんだなー?」

 

「ははは!ああ言わないと、隊長は折れないからね。真面目なのは素晴らしいことなのだが、若干過保護気味でな。私のワガママを聞こうともせんのだよ」

 

「苦労してんだなー」

 

「そうでもないさ。···もしかすると、そう遠くない未来に大戦が起こるやもしれんのでな。その時には大いに活躍しそうではあるので、手元に置いてるのだしな」

 

「それも運命なのかー?」

 

「リオほどはっきりではないがな。こんな力を持っている以上、身を守るためなら打てる手は打っておかないとな」

 

「そのうちの手の一つがオレなんだなー?」

 

「出会うまではわからなかったがね。ただ、こうして出会ったのも、運命なのだろうな」

 

 

 そんな出来すぎた話ってあるものなのかなー?まー、オレとしては身分証作ってもらえて、護衛代もらえるならそれだけでもありがたいけどなー。

 

 とりあえず、当面はなんとかなりそうだなー!

 

 

 翌日···

 

 

「おい!!こらーー!!いい加減に起きんかぁーーー!!」

 

「ん~~···。ムニャムニャ···」

 

「う〜む。運命を見誤ったか···?」

 

「そういう事もあるのではないかしら?」

 

 

 オレが起きる前にみんな出発の準備が出来てしまってたようで、オレが最後だったぞー···。


 みんな早起きなんだなー。

 リオくんが出会った貴族一家はカーネさんとアイリさんのご両親でした!この時から縁があるんですね~!

 そして、パイルさんは運命を見ることができるという特殊能力があり、その力で忠実なる側近を揃えてきました。ウソつけませんからね~。


 さて次回予告ですが、寝坊助なところをたたき起こされたリオくんはちゃんとパイルさん一家を護衛しますよ~。


 明日も朝と夜に1話ずつ投稿します。お楽しみに~!

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