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短期留学編-23.ひーばーちゃんのお仕事を見学するよ〜!

「···じゃ、行こっか」


「「はいっ!!」」


「2人とも〜!ちゃんと乗ったかしら〜?それじゃあ···、飛ばすわよ〜!」



 次の週末のお休みの日、ぼくたちはひーばーちゃんのお仕事を見学するために同行したんだ。


 ひーばーちゃんは青竜のナナお姉さん(・・・・)と昔からコンビを組んでるんだ。

ナナお姉さん(・・・・)はドラゴン族なんだけど、力が弱い代わりにバフ魔法が得意で、ひーばーちゃんにバフ魔法をかけたり空中戦を一緒にやったりしてるんだって。


 だから昔からひーばーちゃんとナナお姉さん(・・・・)のコンビは凄腕の冒険者としてこのボルタニア大陸では有名なんだってね!


 いつも指名依頼ばかりを請けてるんだ。指名依頼っていうのはやってもらう冒険者を指名してお願いする依頼で、お金が高いって聞いてるよ。


 説明はこれぐらいにしておくね!今日は···、魔獣退治の依頼だった。



「···魔獣はコマンドーアリの大群だって。···結構強敵だから、ちょっとだけ手伝ってもらおうかな?」


「うん!」


「頑張る!」



 結構強敵ってひーばーちゃんが言うぐらいだから、ぼくたちでやっとこさってところかな?最初は見学って話だったけど、今のぼくたちでお手伝いできるならやるよ!



 ナナお姉さん(・・・・)はものすごく速かった!あっという間に目的地に着いちゃったんだ。


 そこは、町の周囲が穴ボコだらけだった。どうやらこの穴からコマンドーアリがやってくるようだ。



「おおっ!?こんなに速く来ていただけるとは···。ありがたいことですじゃ」


「···あいさつはあと。···思ってたよりも深刻そう」


「ええ···。昨日、ついに町の前まで巣穴が到達してしまいまして···。おそらく今日には町の下に来てるかもしれんのです···」


「···ん。···じゃ、さっそく始めるね。···ナナ、パターン『L』(雷属性付与)で」


「はいな〜!ちゃっちゃと片付けましょうね〜!」



 ナナお姉さんがひーばーちゃんにバフ魔法をかけた!すると、ひーばーちゃんが青白く光ったんだ!雷魔法···、かな?



「···じゃ、行くよ。···私の後ろについてくること」


「「はいっ!!」」



 ひーばーちゃんが一番近い穴に飛び込んだ!ぼくたちもひーばーちゃんのあとについて穴に飛び込んだ!



 穴は結構大きい···。ぼくの背丈の倍以上ってぐらいかな?


 そんな穴の中には···!コマンドーアリがいた!


 ものすごく大きい!2mぐらいあるよ!?しかも肩に担いだ巨大なツルハシっぽいものと手にはスコップっぽいものを持っていた!


 そんなコマンドーアリに対してひーばーちゃんは···!



「···じゃま」



 ···あっという間に首を切っちゃった。コマンドーアリは何をされたのかもわからずに倒れてしまったんだ···。



「す、すごい···」


「ひーばーば···、しゅごい···」


「···さっさと行くよ。···どこかに女王がいるはず。···道中のアリは全部、···潰す」


「う、うん···」


「が、頑張ってついていくよ!」



 ひーばーちゃんは走った!足元が真っ平らじゃないのに、真っ平らな道を走るように!


 これ、毎朝やってる鍛錬のせいなのかな?ぼくたちもなんとか食いついていけてるんだよ。


 そしてひーばーちゃんが言った通り、道中の敵は走りながら首を切っていった!


 こ、これが···。これが神狼族の狩り···!


 魔獣の強さなんか関係ない!例え大きくても、素早くても···。あっという間に狩っていく。これが···、本当の狩りなんだね!


 ぼくがそう思ってる中、横を走るソラを見ると、ソラも感動してるような顔をしていたよ。フーおばさんはソラを魔獣退治には連れて行けてなかったからね。ぼくよりもひーばーちゃんの狩りに感動してるんだろうね。



 そして広い空間に出た!周りは大きな卵だらけだった!うげぇ〜···、気持ち悪いなぁ〜!


 そしてこの広い空間にはコマンドーアリが集結していた!ものすごい数のコマンドーアリが背後にいる女王アリを守ってるんだ!



「···じゃ、2人にも手伝ってもらおっか。···やる?」


「「やるっ!!」」


「···ん。···ナナ、2人にパターン『D』(防御力強化)を」


「はいな〜!これで多少の攻撃を受けても平気よ〜!頑張れ〜!」


「えっ!?こ、これが···」


「バフ魔法···!すっご〜い!」



 初めてバフ魔法をかけてもらった。防御力向上らしいけど、なんだか温かい空気に包まれてるような感じがするよ!


 さあ!ここからはぼくたちとひーばーちゃん3人でコマンドーアリを狩るぞ〜!


 すると、興奮したぼくたちを(いさ)めるようにひーばーちゃんは言った。



「···あまり前に出ないこと。···女王さえ倒したら新手はいない。···道を切り拓くから、左右のヤツをお願い」


「「はいっ!!」」


「···じゃ、行こっか」



 ひーばーちゃんはなんか散歩に行くような声で言った。表情も普段とまったく変わってないんだ。常に冷静を保ってるんだね。ぼくも勉強になるよ!


 そして、ひーばーちゃんが突っ込んでいった!ひーばーちゃんの武器は魔力剣の双剣だ。剣の長さは短剣だけどね。それを···、まるで踊ってるような感じで行く手を阻むアリたちの急所を的確に突いていった!



「「はぁあああーーー!秘技!疾風迅雷!!」」



 ぼくはひーばーちゃんの左側を、ソラは右側のコマンドーアリを攻撃していった!でも、さすがに急所を突くことはあんまりできなかったんだよなぁ〜。このあたりは経験なんだろうけどね。


 ひーばーちゃんに置いていかれないように、ぼくたちも進んだ!そして···!



『ギェエエエーーー!!』



 断末魔の叫びが聞こえた!ひーばーちゃんが女王様をやっつけたんだ!


 しかし!喜んでもいられなかった!今度は今まで来た道をコマンドーアリが塞いじゃったんだ!『逃がさん···!お前だけは···!』って気迫を感じるよ···。


 そして一斉に攻撃してきた!ぼくたちが構えて弦月斬を放とうと構えたその時だった!



 ズバッ!!



 ···えっ?何が起こったんだ?


 一斉に襲いかかろうとしたコマンドーアリたちが、動きを止めただけでなくて、体が切断されていたんだ···。


 やったのはぼくたちじゃない。ということはひーばーちゃんだ!そう思って後ろを振り返ると···、トランス状態になってるひーばーちゃんがいたんだ!



「···だいじょぶ?···けがしてない?」


「う、うん···」


「だ、だいじょぶ···。ひーばーば?今のは?」


「···暗殺奥技、闇夜糸鋸(やみよいとのこ)。···見えない切れる糸で多数の敵を切り裂く」


「暗殺奥技···」


「ママも似たのを使えるけど···、すごい···」



 奥技···。トランスしたら使えるのは知ってる。とうちゃんは剣と槍の皆伝秘技が使えるけど、最初はトランスしてないとできなかったって言ってた。


 ぼくはソラほどの暗殺技は使えないけど、剣や槍で皆伝秘技ってできるようになるのかなぁ〜?



「···じゃ、これで終わり。···帰ろっか」


「「は〜い!」」



 今日のひーばーちゃんの仕事はすごかった!戦ってる時は必死だったけど、今になって興奮してきたよ!これが···、狩りなんだね!


 そして冒険者ギルドに報告を終えたひーばーちゃんは、ぼくたちにも報酬をくれたんだ。



「···手伝ってくれたから報酬」



 ···自分で働いて初めて稼いだお金なんだよ!この時の感動は···、大人になっても忘れることはなかったんだ!

 今回はハルちゃんのお仕事見学でした。

 実はハルちゃんのお仕事風景ってこれが初めてなんですよね〜!このようにハルちゃんはスピード重視で的確に相手の急所を突いて狩るスタイルです。

 そんな狩りを見てしまったベルノくんとソラちゃんは大感激でした!先日の過酷な修行で自分の力で初めて狩りをやりましたが、こんな方法もあるんだ!と知ったんですね。今後、自らの狩りのスタイルを決めるのに大いに参考になったことでしょう。

 そして最後にハルちゃんから報酬をもらいましたね。皆様も『初めて自分で稼いだお金』って覚えてますか?

 私はバイトで、なんと振込じゃなくて手渡しだったんです!会社じゃなくてちょっとしたお手伝いみたいな事をやってたんですが、大した金額ではないのに『おぉ~!』ってなりましたね。


 さて次回予告ですが、やっと学園がある町の領主であるカーネさんとアイリさんにあいさつへ向かいますよ~!用事があって会えてませんでしたからね。

 もちろん手合わせをお願いされちゃいます(笑)!健闘できるでしょうか?


 それではお楽しみに〜!

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