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短期留学編-22.学園で学ぶのって、こんなに素晴らしいことだったんだ!

「気のせいかなぁ~?ベルノって雰囲気変わったよね?」


「え?そ、そうなの?どう変わっちゃった?」


「なんというのかなぁ~?なんか先週はちょっとだけ頼りなさそうだけどしっかりしてるって感じだったけど、今はなんか堂々としてて頼れるっていうか···。あっ!ごめんね···。ちょっと失礼だったかな」


「い、いや···。別に気にしてないからいいよ。でも···、そうだったかもね」


「なにかあったの?」


「まぁちょっと···。ひーじーちゃんの知り合いの人にちょっと厳しめ(・・・・・・・)の稽古をされちゃってね···。ははは」


「へぇ~。アキ先生っていろんな知り合いいるって聞いてるけど、そんな人までいるんだね~」



 レオさんのトランスになるための厳しい修行をやった翌日はお休みだったので、ひーじーちゃんの家でのんびりしたんだ。そして次の日に学園にやってきてセレンに出会ったら、ぼくの雰囲気が変わったって言ってきたんだ。


 ちょっとびっくりしたよ···。とうちゃんも『人はそう簡単に変わらん』って言ってたけど、ぼくはちょっと変わっちゃったようだ。でも、セレンが言うにはいい方に変わったように見えるようでよかったよ。


 って、ぼく頼りなさそうに見えてたの!?それはちょっとショックだなぁ~。



 今日の最初の授業は社会だった。



「ここレオナード王国ではイスピ女王様が治めていますが、女王様お一人でこの広大な王国を面倒見切れません。

 ですので、この町にもいらっしゃいますが領主を任命して町の治安と行政を担っているのです。

 領主はかつて権限が非常に大きく、一国の王に匹敵するぐらいでした。というのも、当時は王都リスタとの街道の行き来は魔獣によって安全に通行ができず、交流がほとんどなかったから王国の管理が行き届いていなかったんですね。

 だから当時の領主は王様気分になって好き勝手やっていました。

 そんな中、180年前に即位した『我が国の中興の祖』とも言われるコウ王はこの問題に切り込み、街道整備を行ってリスタとの行き来をそれまでよりもしやすくしました。

 そして好き勝手やってた領主は、コウ王による改革によって権限が大幅に制限されて今に至っているのです」



 今日の内容はこのレオナード王国の政治体制についてだった。王様がいるのはどの国もそうなんだけど、王様一人だけじゃ確かに面倒見切れない。それは母ちゃんが大統領なんて仕事やってるとよくわかるよ。なにか問題があったらとうちゃんが現地まで行って対応するって形でうちの自治領はやってるんだよ。王国になっても多分一緒だろうね。


 これはうちだけじゃなくてソラがいるドナー帝国でも同じだった。フーおばさんが情報を仕入れてトロン皇帝が判断して指示してるんだってさ。


 国を治めて住んでる国民を幸せにする方法っていうのは、いろんなやり方があるんだなぁ~。あんまり王様やる気はないんだけど、もしぼくとソラが王様になったらどうすればいいんだろう?それもこのあと考えないといけないんだろうなぁ~。


 そう言えば、この町の領主さんってまだ会ってないんだよね。王都での会合に出席してたらしいんだよ。ぼくたちが王都に向かった時は帰る道中だったそうなんだ。タイミング悪かったんだよね。


 でも、ひーじーちゃんはちゃんと後で顔合わせするからって言ってたよ。その時はちゃんとあいさつさせてもらうよ!



 授業が終わった。いろんな事を考えたから、いい勉強になったんじゃないかな?



「ソラ、お疲れ!」


「ベルノくんも!はぁ~、なんだかあんなこと(・・・・・)あったから、今日の授業が面白かったよ!」


「あ~、確かになぁ~。『学園で学ぶのって、こんなに素晴らしいことだったんだ!』って、今なら思うよ」



 そんな話をしていたらルミネが話しかけてきたんだ。



「ねえねえ!この前のお休みの日になにがあったの?二人とも雰囲気変わってるから気になる~!」


「え~?ちょっとしゅぎょーだよ?厳しかったけどね~、ベルノくん」


「あ~、あの修業はできればもうやりたくないなぁ~。ちょっと思い出したくないし」


「そ、そんな厳しかったのね···」



 ちょっと引いちゃったね···。まぁ、いくらなんでも『ぼく、魔獣に腕を噛まれて死にそうになった』なんて友だちには言えないもんなぁ~。



 昼食はセレンとルミネと一緒に学食でいただいたんだ。そこでも···、



「お、おい?ベルノ···?そんなに食べれるのか···?」


「え?うん。今日はおなか空いちゃっててね~」


「ソラ···。そんなに食べて大丈夫なの?その···、太らない···?」


「え~?だいじょぶだいじょぶ~!お昼からは魔法と武術の授業でしょ~?いっぱい動くからね~!」


「そ、そう···」



 ぼくとソラは大皿に山盛り取ったんだ。取った量がセレンとルミネの3倍ぐらいあったからびっくりされちゃったね···。


 でも、これぐらい食べないと夕食までもちそうにないんだもん。午後の授業はリオおじさんの魔法の授業、そしてアピアさんの武術の授業だから動くしね~!


 取りすぎ!ってセレンとルミネから心配されたけど、ちゃんと完食したよ!おいしかったからね~。まさか全部食べ切れると思ってなかったみたいで、セレンとルミネにびっくりされちゃったよ。


『あんだけの量食べたのにおなかが膨れてないぞ···?どうなってんだ···?』ってセレンに言われちゃったけど···。そういえばそうだね?どうなってるんだろうね?ぼくのおなか···。それはソラも同じだけどさ。



 今日の午後の授業はリオおじさんの上級魔法の授業だ。セレンとルミネは別の授業なのでここだけ一緒じゃないんだよ。



「おーーし!そんじゃー、まずは魔力循環から始めろーー!」



 リオおじさんの授業は難易度に関わらず最初は魔力循環から始まるんだ。それだけ大事だってとうちゃんも言ってたね。このあとの休みにリオおじさんとの修行もあるから、その時もそうなんだろうなぁ~。



「おーーし!そんじゃー、次は魔法を実際に使うぞー!魔法は使えば使うほどイメージが固まって威力が上がって魔力消費量も下がるからなー!···よーし!みんなー!今オレが作った土魔法の壁に向かって全力で魔法を放てーー!」



 ぼくたち以外の18人は一斉にいろんな魔法を、リオおじさんが作った土壁に向けて撃ち始めた。見た目は結構高威力の魔法なんだけど、リオおじさんが作った土壁はほとんど崩れなかったんだ。やっぱりリオおじさんの魔法はすごいなぁ~。元整調者(ピースメーカー)だけあるんだなぁ~!



「ベルノとソラには別の土壁を用意したぞー。こいつは強度があれの5倍(・・)あるから、二人とも本気で撃っていいぞー。ただし、トランスはなしなー」


「「はい!!」」



 まずはぼく!この前レオさんに本気で打ち込んだアイスダガー乱れ撃ちを、ソラはフォールサンの魔法を土壁に撃ち込んだんだ!!



 ズドーーーーン!!



 本気の魔法の威力はすごかった!···あれ?こんなに威力あったっけ?ぼくもソラも威力に驚いちゃったんだよね。ぼくたちの魔法の威力がすごすぎたせいか、爆発音を聞いたほかの生徒さんたちがぼくたちを見ちゃってたんだよ···。


 土煙が晴れると···、土壁はそこそこ壊れてたよ。でも大半はまだ残っていたんだ。



「···おー、ここまでの威力が出るんだなー。レオはどこまで仕込んだんだー?先週よりもケタ違いだぞー」


「ぼくもびっくりなんだけど···」


「ソラも···。トランスできるようになると、フツーの魔法も威力上がるんだね」



 トランスができるようになると、通常時の魔法も強くなるなんて聞いてないよ~!

 昨日までの深刻な状況から一変して通常通りの日常の風景になりました。

 この『通常通り』がいかに大事なことかがベルノくんとソラちゃんにはよくわかってしまいましたね。

 極限状態にいたために2人の雰囲気はちょっと変わりました。しっかり頼れる雰囲気になったんですね。悪い方でなくてよかったですよ。

 そんな雰囲気を、文字ではセリフが全部ひらがなから漢字混じりになったぐらいでしか表現できないんですけどね(笑)!読者の皆さまにはなにかを感じ取ってもらえたらなぁ〜と思いますよ。

 今回の歴史の授業では作者の別作品である『税務署長は忙しい!』で王様になっちゃったコウくんの政治についてのお話が出ましたね。このエピソードについては後日投稿しますので、それまで楽しみにしておいてくださいね~!


 さて次回予告ですが、ベルノくんとソラちゃんはハルちゃんのお仕事を見学しますよ〜!ハルちゃんの洗練された戦いを見て感動しますよ〜!


 それではお楽しみに〜!

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