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アクロ温泉発展計画-10.首脳会談 at 我が家

  グロー歴524年12月33日 曇


「アキくん、悪いわね〜!ここで会談させてもらうわ!」


「アキさん、年末にお子さんたちが帰省している中で申し訳ありませんね」


「い、いえ···。どうぞごゆっくり」


「あ!アキくん!ここでの会談の内容は聞いててもいいけど、言いふらさないでね〜!」


「言いふらせないですよ!パスさん!国家機密でしょ!?」


「そう言うと思ったわ〜!まさかここで首脳会談やって、イスピ女王と一緒にバーベキューしてるなんて誰も思わないでしょうしね〜」


「こういう格式ばらない非公式な会談もいいわね〜!今後はこういう事を増やしても良さそうね!」



 パスさんがやって来た翌日、うちで非公式の首脳会談が行われようとしていた。


 ちなみに昨日はパスさん一家はうちで温泉入って宿泊し、イスピ女王様はリオのうちで宿泊した。この日、リオの家で宿泊予定だったリナ一家は家に戻ってケン一家がリオの家に泊まったよ。リナ一家は9人家族だし、町中に家があるからね。


 そして、昨日の夕食はうちで大宴会になったんだ。ほぼ立食形式になっちゃったけどね。うちの家族だけでも9人、リオの家族だけでも16人。さらにここにパスさん一家3人にイスピ女王様とお供2人も加わって30人!


 うちのキッチンとダイニング、そしてリビングはそこそこ広いけど、さすがに30人はキャパオーバーだったので、孫たちは旧子ども部屋にて食べてもらった。孫だけでも12人いるからね···。



「うわぁ~!ナツちゃんの料理って初めて食べたけど、最高だわ〜!宮廷料理と庶民的料理の中間ってところかしらね〜。今度皇城の料理長に勝負挑んでみない?」


「···ピムエム皇国の料理、気になってたからいいよ」


「よろしい!じゃあ日が決まったら『ちーむッス!』で連絡するわね〜」


「うふふ。うちの料理長も絶賛してましたから、いい勝負になると思いますわ」



 やっぱりナツの料理は大好評だったので、パスさんが勝負を挑んできたよ。ちなみにうちの王国のお城の料理長とは勝負済みなんだ。『王都で有名な料理人!いざ尋常に勝負!!』ってナツの店に直々乗り込んだそうだよ。


 そこでいい勝負になったそうで、がっちり握手して健闘をたたえたって新聞記事がフユから届いたんだよ。



 そんな楽しい夕食を終えて、みんなで順番に温泉に入ってもらい、今日に至ってるんだ。



「まずはアクロ街道の開通、おめでとうございます。こうして両国の共同事業により交流がさらに活発になるのはいいことですわ」


「そうですね。難工事で相当費用がかかりましたが、工事の過程で得られた土木技術は今後の皇国発展に大いに役立ち、コスト削減につながりますから、皇国にとってはお金に代えがたい価値がありましたよ」


「でも···、それって建前でしょ?」


「あ〜、やっぱりバレちゃいますか!本音はここに来てゆっくりくつろぐためですけどね〜!これまでだとここに来るのに倍以上かかってたから、この家をアキくんにプレゼントしちゃったけど、新たに別荘を構えるのも良さそうね!」


「うふふ!私としても、アキさんの計画は王国にとっても大いにメリットがあると思って公共工事を進めておりますわ。この地が両国の友好の架け橋···、というか共同で温泉を楽しめるように整備させていただきますわ。迎賓館を建ててもいいかもしれませんね~!」


「「うふふ!」」



 ···ボクの妄想に近い計画が、ここまで大きな事になるとは思わなかったよ。聞いてて途中から手に変な汗かき始めてるし···。



 その後はお互いの周辺国の状況、そして今後の対応について協議がされたんだ。もちろん国家機密だから書かないよ!いくら日記とは言っても、書いていいことと悪いことがあるんだからね!



 会談の最中、ハルとレオ、それにリオと子どもたちと孫たちは町の郊外にあるリオの訓練場で稽古をしていたんだ。ここで話を聞いててもつまらないだろうし、体を動かしたいだろうからね。


 ただ、ナツは会談でいつでもお茶が楽しめるようにケーキとかも準備済みで置いていったよ。ナツは気が利くなぁ〜。



 途中休憩を挟んで会談はお昼過ぎに終了した。とても有意義な会談になったようで、最後にがっちりと握手してたよ。



「ふぅ~!これでお仕事終了〜!さあ!アキくん!新しくなったアクロを見に行くわよ〜!」


「えっ!?お昼はどうするんです!?」


「昨日言ってたじゃないのよ?『ふーどこーと』ってのがあるんでしょ?今日はそこで食べるわ!これも研究費出したんだから、せめて成果物(・・・)は確認して検収(・・)ってことで!」


「いいですわね〜!では私もご一緒させてもらって、税金が正しく使われたか?を直々に監査(・・)いたしましょう!」


「マジですか!?···って、おふたりとも町中を散策したいってだけじゃないです?」


「バレてたか!」


「王都だとさすがにまずいけど、この町でしたら女王の顔なんて知らないでしょうから、多少は自由に動けますよね~!」



 リオから昔に聞いてたけど、女王様ってとんでもない人なんだなぁ~。いつもはお城で政務やってらっしゃるから、こうして町に繰り出すってのもほとんどないだろうし、ストレス発散になってるのかもね。一応『監査』って名目はつけてるけどさ。



 というわけで、あんまりゾロゾロ歩いていくのも変に目立ってしまうので、ボクとハル、それにレオが一緒についていくことにした。ボクもマクス帝国から狙われてる身だけど、『なりきり!伝説の神狼族セット』を装着してるからバレないし、身体能力も上昇しているからなんとでもなるだろうし、ハルとレオもいれば護衛は完璧だよ。



 まずはフードコートへ向かった。多くの人がここで飲み食いしていたけど、たくさん席を用意していたのでまだまだ空席は多かったよ。



「へぇ~!アキくん!これは面白いわね!複数の屋台の味を同時に楽しめるのね~!」


「お店で飲食するとそのお店のメニューしかいただけませんが、これはいろんな組み合わせが楽しめますわね~!」


「あと、食材だけ用意しておけばお鍋をレンタルしてあそこの蒸気が立ち上っているかまどを使って自分で調理もできますよ」


「温泉にこんな使い方があったなんてねぇ~。やっぱりアキくんに温泉をプロデュースしたらここまで面白い事になるのね!」


「王国にも火山はほかにもありますから、そちらも手をつけてみますか?」


「いや、女王様···。さすがにそれは···。ここだけで十分···、って言いたいところですけど、その温泉地も行くだけ行ってみたいですね」


「うふふ!では興味がありましたらいつでもお知らせくださいね!」



 このあと二人はいくつもの屋台をめぐってたくさん買い込んでいっしょに食事をしたんだ。女王様のお供の人によれば、こんなに楽しそうな女王様は久しぶりだったそうで、いいストレス解消になったと言って喜んでくれたんだよ。


 ちなみにこのあとしばらくして、ボクとリオの家の近くに新たな別荘が2軒隣同士で建ったんだ。···もう誰がの別荘かはわかるよね?

 まだこの時代には写真が存在しないので、女王様の顔は肖像画でしかないんです。ですので、一般人には女王様の肖像画は見たことあっても本人の顔を直々に見ることはありません。

 ですのであからさまに王族の紋章が入った大型馬車とかでない限り、バレないんですね〜。まぁ、一般的な王族だったらそもそも外に出ること事態まれなんですけど、この2人はめっちゃアクティブなんですよ。


 しかし、女王様自ら監査やってるなんて知ったら担当者一同は顔が真っ青でしょうね(笑)!作者だったら胃が痛くなって立会できないですわ···。


 さて次回予告ですが、ついに日帰り温泉施設が完成しました!そのお披露目会の模様をお届けしますよ〜!


 それではお楽しみに〜!

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