アクロ温泉街発展計画-9.Youたちはなんでうちで首脳会談を?
本日も夜勤なので朝に投稿しています。
「イスピさ〜ん!」
「あら!?パスさん!いいタイミングでこちらに来たわね〜!」
「ええ!イスピさんも宿取れなかったのね?」
「そうなんですよ。どうも情報伝達がうまくいかなかったみたいでね。だからといってすでに入ってる人を追い出すのもマズイから、リオの家に来たのですよ」
「あ〜、それは災難でしたね〜。私も空いてるだろうなぁ〜って思って手配せずに来たら空いてなかったんですよ。途方にくれていたらちょうどアキくんに偶然にも出会えたんでお世話になることにしたんですよ」
「まあ!そうでしたか!ではここで首脳会談といきましょうか!」
「ですね〜!ここの2軒は今はアキさんとリオさんに住んでいただいてますが、皇国所有の家ですので、どうぞゆっくりして下さいね〜!」
うちのレオナード王国の女王様であるイスピさんと、ピムエム皇国の皇帝であるパスさんが家の前で井戸端会議をやる感覚で話していた。
このお二方、このボルタニア大陸の2大国家の元首なんですよ···。まぁ対立せずに友好関係は良好だからこんなにフランクに話してるんだろうけどね。
ってか、女王様がなんで宿を手配してないの?って思ったら情報伝達がうまくいってなかったのか。普通ならすでに泊まってる人を追い出してまで確保するものなんだけど、そこまでやらないってのはありがたいね。
まぁ、権力使って追い出したら支持率下がっちゃうだろうしね。リオに頼ればいいって保険を掛けてたのかもね。
そしてパスさんが言った通り、ボクとリオのこの家は元々はパスさんが王国内でスパイ活動するために使用していた家なんだ。
昔にパスさんたちを大魔王の魔の手から救ったお礼としてこの家をもらったんだよね。
ただ、さっきパスさんが言った通り所有者はピムエム皇国なんだ。だから維持費は全部皇国が負担してくれてるんだ。だからパスさんが言ってるのは正しいんだよ。
でも、だからってなんでうちで首脳会談やるのさ?このあと孫たちも帰省するし、今のボクはマクス帝国に狙われてるんだけど?まぁ撃退するけどさ。
結局はパスさん一家はうちに、イスピ女王はお供1人と一緒にリオの家に泊まることになったんだ。
「お〜!家の中も久しぶりね〜!アキくん、きれいに使ってくれてるじゃないの!ありがとね〜」
「いえいえ。こんなすごい家を使わせてもらってるだけでもありがたいですよ。ゆっくりくつろいで下さいね。もうすぐで子どもたちが帰ってきますから。はい、お茶どうぞ。温泉の準備もしておきますから、夕食前にでも入れますよ」
「あら!気が利くじゃないの!ありがと〜!はぁ〜、こんなにのんびりできるのって久しぶりね〜」
「ママ、忙しかったもんね〜!」
「そうだな。一国の皇帝だから、やること多いしな」
「ホントそうよ〜。でも、こうやって『首脳会談名目』で交通費を経費にしてやれたし、サキもケイも温泉を楽しみなさいね〜」
「は〜い!」
「そうさせてもらうとするか!」
リビングでのんびりくつろいでいるパスさんたちの会話を聞いてると、やっぱり皇帝って仕事は大変のようだね。そりゃ大国なんだしね。
でもなぁ〜···。足を投げ出してだらしない格好をしているこのパスさんがピムエム皇国の皇帝ってのが、未だに信じられないんだよなぁ〜。もちろん、やる時はやるってのは知ってるけどさ。
しばらくすると、玄関の鐘が鳴った。どうやらフユとナツ一家が帰ってきたようだね。
「みんな、お帰り〜!」
「「パパ!ただいま!」」
「パパ?なんかリオパパの家の前に大きな馬車が停まってるけど?」
「あ〜、あれはイスピ女王の馬車だよ」
「···え!?女王様来てるの!?」
「宿が手違いで取れなかったんだってさ。だからリオの家に来てるんだよ。そして···、うちにはパスさんが来てる」
「えぇ〜〜!?そんな偉い人をうちに泊めて大丈夫なの!?」
「まぁ、うちは元々皇国所有の別荘だったからね。今日はフユたちが寝る部屋がちょっと狭いことになるんだけど···」
「おれたちはいいよ。ナツもいいでしょ?」
「···ん」
「じゃあここで話するのも寒いから、中にはいって。温泉も準備してるから、もう少ししたら入れるよ」
「···パパ?···リオパパの家にイスピさんいるでしょ?···料理は?」
「···ナツ、お願いしてもいい?さすがにリオの料理を女王様には出せないし···」
「···わかった」
そうだった···。リオの手料理はさすがに女王様には食べさせられないよ!まぁ、お供の人が止めに入ると思うけどね。
ところが!その心配は現実のものとなってしまった!!
「アキパパ!!助けてーー!!」
いきなり玄関から大声が聞こえたんだ!何事!?って思って玄関に向かうと、リナが真っ青な顔でいたんだ!
「リナ!?どうしたのさ!?」
「じょ、女王様が···、パパが作ったクッキーを食べて倒れちゃった!!」
「ちょ!?いきなりーー!?」
···はい、手遅れでした。
ボクとナツが慌ててリオの家に向かうと···、リビングで女王様が顔を真っ青にして倒れていた!
「ナツ!」
「···ん!」
ナツが女王様の状態を確認後、無限収納ポシェットから瓶入りの飲み物を女王様にちょっとだけ飲ませた。
すると、女王様は意識を取り戻したんだ。
「···ん?···あら?いったいどうしたのかしら?」
「あぁ〜、良かったぁ〜」
「···これでだいじょぶ。···こんな事もあろうかと思って万能解毒剤用意しておいて良かった」
「もう、リオ?いったい何を食べさせたのさ?」
「クッキーだぞー。でもまさかこんな事になるなんてなー。お供の人も食べたのになー。ちょっと反省するぞー」
「しかし、お供の人は毒見してなんともなかったのに、なんで女王様がこうなったんだろう?」
「不思議だなー。オレも食べて問題なかったから出したんだけどなー」
って事は···、ちゃんと材料かき混ぜてなかったってことか···。成分が偏って女王様が食べたもののみがハズレだったってことになるな···。完全犯罪やれちゃうじゃんか···。
とりあえず、女王様とお供の人には『リオの作った食べ物は手をつけないこと』を伝えておいたよ。
それを聞いたリオは『なんでこうなるのーー!?』って言ってたよ。そりゃねぇ〜。
アキくんたちの家はもともとパスさんがスパイ活動のために皇国が用意した家でしたので、アキくんたちが使ってますがそこそこの設備を有しています。さすがに首脳会談やるとは思ってもなかったでしょうけどね。
そして、リオくんの家に女王様がお泊りするということは···、故意でない毒殺···、ではありませんがリオくんのお料理を食べるという事です(笑)。同じもの食べたのに意図せずロシアンルーレットになってしまいましたね。何ともなかったから出したら···。ちょっとした事故で済みましたね。
さて次回予告ですが、アキくんの家にて首脳会談をやっちゃいました。そして会談が終わったら町を見物に出かけますよ〜!護衛はアキくんたちですので万全です。
明日からは通常通り21時過ぎの投稿を予定しています。それではお楽しみに〜!




