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アクロ温泉街発展計画-4.入湯税導入と公共工事扱い!?

  グロー歴524年3月22日 曇


「···以上がボクが考案した計画になります。馬車は1時間に最大10台、最大収容可能宿泊人員は現在の10倍まで対応できます」


「···マジかよ?」


「今のお客さんの10倍···?対応できるかしら?」


「皆さんのおっしゃることはごもっともですが、あくまでこれは最大(・・)です。いきなりこうなるわけじゃないですし、ちょっとずつやりながら拡張していくんですよ。資金も必要ですからね」


「アキさんや?その資金はどのようにして出すんじゃ?」


「町長、一応『入湯税』をお客さんからいただこうかと考えてます。一時的ですけどね」


「入湯税?」


「はい。()ってついてますけど、決して懲罰的なものではないんですよ。町の温泉整備に用途を限定して頂戴するんです。次回来たときは『前回支払ってもらったおかげでこんなのができました!』って報告すれば、みんな喜んでもらえると思いますよ。いわゆる協力金ですね」


「して、金額は?」


「負担に感じない100ジールでいいいんじゃないです?現状、ここで宿泊してる人は平均200人前後ですから1年で840万ジールってとこですね(1年は420日)。10年で8400万ジール以上になりますし、整備してお客さんが増えたらさらに積み増せます」


「なるほどのぉ〜。税に関しては女王様にお伺いを立てる必要があるので、すぐとはいかんぞ?」


「もちろんです。あと整地はうちでやるので費用はかかりません。施設に必要なのは大工さんの人工(にんく)賃と一部資材、温泉の引湯管ぐらいですね。あとは従業員の確保···、ですかね?」


「···ふむ。宿組合はどうお考えかな?」


「悪くない話ですな。稼働率はここ最近上昇してるんで、そろそろ設備投資を考えても悪くないとは思っていたが···、ここまで具体的に宿の拡張や新規出店まで出るとやった方がいいとは思うな。ただ、人員の確保が課題とはなるだろうな」


「ふむ···。飲食店組合はどうかの?」


「『ふーどこーと』ってのは面白いわね。屋台でいいなら状況に応じて店を変えれるしね。いろいろ試せそうだよ」


「なるほどのぉ〜。土産物組合は?」


「てっきり今の土産物街を潰す方向かと疑ってたが、道の拡幅だけってなら問題ねえな。道が広けりゃ、店の前で立ち止まって商品を見てもらいやすくなるしな!」


「そうかそうか!最後に温泉管理組合はどうかの?」


「アキさんが調査した結果のとおりですな。まだ湧く温泉の量には余裕があるし、確かに大湯沼より下流で掘るなら影響ないでしょう。足湯も余剰分の湯の放出先だから大した影響はないですしね。そうそう、今度引湯管の引き直しが計画されてるんですよ。その時に管を新設すればかなり安くできると思いますよ!」


「あいわかった!では、皆はこの計画を承認するということで異議はないかの?」


「「「「異議なし!」」」」



 ···思ったよりあっさりと決まっちゃったなぁ〜。ボクが理想とした温泉街になるんだなぁ〜。


 そんな事を考えると···、イカン!涙が出てきた!!



「アキさん!?いきなりどうしたんじゃ!?」


「うっ···、いえ町長···。嬉しくって···、つい涙が···」


「アキさん···。そこまでの思いを込めて案を作られたんですな?」


「はい···。温泉大好きですから···」


「ほっほっほ!では今日は祝杯にしますかな?」


「いえ···、今日は帰らせてもらいますよ。妻が待ってますし···」


「そうかそうか!では祝いは計画が完遂してからとしておくかの。···これから大事業が始まるぞ。引き続きよろしく頼むよ」


「···はい!」



 というわけで、この日から計画は始動したんだ。そして家に帰ってからお祝いの夕食を準備し、ハルが帰ってきてから2人でお祝いしました!


 今日のハルは上機嫌だったので、いつもと同様に仲良く一緒に温泉に入り、夜はいつもよりも力強く(・・・・・・・・・)抱かれちゃいました〜!でも今日のボクはなりきりセットを着用済みなのでまったく問題なしだよ。ボクもハルを思いっきり抱きしめてしまったよ!


 それじゃあ、おやすみ〜!



 グロー歴524年6月14日 曇


「アキさん。例の入湯税は無事承認されたぞい」


「そうですか。これで多少の金銭的めどは立ちましたね」


「それなんじゃが···、実は女王様よりお達しがあってな?一部公共工事(・・・・)扱いとして税金投入する話になったんじゃ···」


「···え?公共工事?」


「うむ。土産物屋の道路拡幅と町の入口の駅については王国の事業として行うそうじゃぞ」


「えっ!?ということは、国の計画とすり合わせないといけないですね···」


「いやそれが···、全部アキさんの計画のままでやるそうじゃ」


「···ボクの私的な計画なのに乗っかかっちゃうんです?」


「どうも『イチから計画するの面倒くせえ!もう計画あるならそのまま流用すれば設計費浮くだろ!』らしいぞ?」


「···マジかぁ〜」


「というわけで近々、国の事務所が門の近くにできるそうじゃ。業者も王都から応援に来てくれるそうじゃし、思ってた以上に速く計画が進むぞ?」


「ははは···」



 計画が会合で承認されてから3ヶ月が経ち、女王様にお伺いを立てた入湯税の特別承認が下りたんだ。行政手続きって、王政でも時間かかるんだなぁ〜。


 まぁ、王都リスタからここまで結構距離あるからね。ボクは転移魔法でひとっ飛びだから遠いって感覚なくなっちゃったけどね。


 そしてまさか公共工事扱いになるなんて···。まぁ、確かに元の世界でも道路整備は国家事業だったからね。


 おそらくボクに女王様が忖度(そんたく)したんだろうね。あとはピムエム皇国との関係を考えて、王国の国力を見せつける外交目的もありそうだ。


 まぁ、あとはピムエム皇国の皇帝であるパスさんが個人的にアクロへやって来るってのもあるんだろうなぁ〜。パスさん、お金出そうとしたみたいだけど、外交的に大問題になっちゃうから泣く泣く諦めたらしいよ。



 というわけで···、計画は加速した!時じゃないけどね!

 温泉地では入湯税を取るところが結構多くなってきました。もしくは宿泊税ですかね?宿泊税は温泉なくても取られちゃいますからね。

 ただ、取るのはいいんですけどどういった使い道なのかが調べないと出てこないってのはちょっとなぁ~と旅行していると思います。入湯税は揚湯ポンプの維持管理費用や引湯管の清掃や整備などに使用されるということなら理解できます。『こういうことに使いました!』って提示されると納得できるんですよね。

 某温泉地では結構高額な入湯税を取ってます。目的が『最寄り駅にエレベータをつける』だったんですが、取り出してから長期間達成されずに先日やっと駅舎建て直しという形でニュースになってましたね。

 貯めてたのかもしれませんが、あんだけボッタくってこの程度のしょぼい施設かよ?って思ってしまったんですよね~。最近は宿泊代金が昔の4倍になったのでもう行かなくなりましたけどね(笑)。


 ですのでアキくんはちゃんと用途を限定して施設整備のために一時的に徴収という案を提示しました。そんなに大きなハコモノは駅と日帰り温泉施設以外建てませんからね。維持管理費用は旅行客が消費した分の税収増で賄える方針です。


 これが本来の使用用途だと考えていますが、今年の4月から北海道や宮城県などで宿泊税を新たに始めます。『取れるところからボッタくろう!』って魂胆がミエミエなんですよね。『清掃費やオーバーツーリズム対策』とのことですけど、清掃費は行政の仕事だから宿泊税で補うのはどうなのよ?税金払ったから旅行客は堂々とポイ捨てしてええんか?ってなっちゃうんですよね。のちのち、このやり方だとインバウンドなくなっちゃった時に旅先として選択肢に入らずにそっぽ向かれかねないと思うのは私だけですかね?

 ただ、京都の1万円は···、妥当···、なのかもしれないですかね?


 さて政治的な考えをしちゃいましたが次回予告です!ついにアキくんの夢の事業が開始されました!まずは駅の建設です。土木工事はリナちゃんのお子さんたちの修行も兼ねてやっちゃいました!

 そして王都から役人と業者さんもやって来ますよ〜!

 明日は急遽夜勤になりましたので朝に投稿します。

 お楽しみに〜!

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