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リナ編-09 バトルロイヤルが終わって

 本日2話目の投稿です。朝に1話投稿していますので、先にそちらをご覧くださいね。

 バトルロイヤルはハンティング家の皆さん込み(イアさんはまだ暴走してるので除外)で集落全員を子どもたちが倒したという結果になったわ。


 まぁ、パパの予想通りになったわけなんだけど、わたしたちがやった時よりも集落の皆さんのダメージが大きすぎたのよ···。


 近接戦闘で倒した人たちは軒並み骨折しているし···。やっぱりパパが『手加減なしで倒してしまえばいいぞー!』って煽っちゃったから、その通りにやっちゃったのよね。


 ちなみにパパは全滅した状態を見てガッツポーズをしていたわ。こうなることを承知していたってわけね!



「パパ?どうするのよ?大惨事になってるわよ?」


「これでいいんだぞー。ここまでやってしまえばうちの孫に手を出してこないだろうからなー!」


「親バカじゃなくて孫バカだったか···」


「リナ?僕たちも回復魔法手伝ってあげたほうがいいんじゃない?」


「そうね、コル。ケン、アキパパもお願いできるかしら?」


「いいよ!」


「ボクも手伝うよ」



 パパは『仕方ないなー』と渋々ハンティング家の皆さんに回復魔法をかけていたわ。背骨が折れたカトルさんはスウが事前に回復魔法をかけていたけど、再度パパがかけ直していたわ。その様子をスウとセイはじっくりと見て勉強していたわね。うちの子はこういう状況でしっかり勉強するクセをパパがつけちゃってるからね。


 そしてリズさんたちは魔獣監視塔から降りてきてギアさんたちを看病していたわね。新婚さんだからアツアツに見えてしまうわね〜!


 ···えっ!?わたしとコルもすごかったですって!?···そうなのかしらね?当たり前に思ってるからなんとも思わないんだけどね。



 そうして全員の回復が終わって、披露宴の閉会の言葉がカトルさんとギアさんからあったわ。



「皆のもの!今回はうちのかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいぃ〜〜!!ひ孫たちが大活躍だった!ワシも背骨をやられてなぁ〜。そうそう、ギアたちはひ孫にやられたので略奪は不可とする!そして···、ワシはただいまをもって集落の長を退くことにする!」


「「「「な、なんだってーー!?」」」」


「だいぶ衰えてきたと最近狩りをして思っていたが、ひ孫に背骨をやられてしまったのでな。骨がもろくなってきたと実感したのだ。次の長はギアが担うが、文句のあるやつはいつでも相手になるので、挑戦者を求む!!ワシからは以上だ!」



 カトルさんが現役引退宣言をしちゃったわ···。



「スウに背骨を折られたのがきっかけだったなんて、悪い事しちゃったわね、パパ」


「そんな事ないぞー。ギア兄が結婚したから安心して跡継ぎができるって事だからなー」



 そして引き続きギアさんからあいさつがあったわ。



「おう!みんなー!よーく聞け!これからオレが長になるけど、方針は変わらないぞー!それと、もう一つ方針を伝えるぞー!」



 新たに長となったギアさんから新しい方針が言われようとしていたわ。集落の皆さんは『ざわ···、ざわ···』と落ち着かない様子になっていたわ。



「新しい方針は···、みんな『一度は集落を出て外の世界を見てこい』だーー!」



 あぁ〜、そういう事ね。ここで引きこもってたら彼氏彼女なんてできないから、外に出ていって探せって事ね。


 そう思ってわたしは他人事(・・・)のように考えてたのよ。ところが、次の発言でとんでもないことになったのよ!



「まずはアクロへ目指して行くといいぞー!リオもいるし、リナちゃん一家もいるから、外の世界をいろいろ教えてもらえるぞーー!」


「「「「なるほどーーー!!!」」」」



 集落の皆さんが一致そろって納得したわ!そうはいかないわよ!!そう思ってわたしが発言しようとしたら、パパが止めに入ったわ。どうする気かしら?



「お前らーーー!!アクロに来ても相手しないからなーー!!うちのリナや孫、町のみんなに迷惑をかけた時点で命はないと思えよーー!!文句あるやつは今ここでオレが倒してやるぞーー!!」



 パパが大声で構ってやらない宣言をしてくれたわ!そして文句ある人はいなかったわね。安心して暮らせるのかしら···?


 すると、ここでセイがとんでもないことを言い出した!



「みんなーー!!やってきたらおれがぜんりょくであいてするからなーー!じーじだけたのしいおもい(・・・・・・・)をさせないぞーーー!」



 その言葉を聞いた子どもたちは全員身構えたわ。その姿を見た皆さんはガクガクブルブルし始めてしまったわ···。パパより子どもたちの方が怖いのね···。



 こうしてレジストの集落での結婚披露宴兼バトルロイヤルは終了して、わたしたちはアキパパの転移でアクロに帰ることにしたのよ。もう精神的に疲れちゃったからね〜。今日はパパの家で温泉に入りたいわね〜!


 ケンたちも今日はアイム島に帰らず、実家で泊まって明日帰ることにしたわ。そりゃ、ケンも疲れてるでしょうしね〜。



 そして、バトルロイヤルから2ヶ月後···。



 コンコン!



 うちのドアがノックされた。



「は〜い!どちら様かしら〜?」



 そうしてドアを開けると···!またまた見慣れない人たちがいたのよ!!



「えっ!?どちら様!?」


「ははは!ワシだよ!カトルだ!」


「あらあら!ここがリナちゃんのお家なのね!9人も住んでるのにこじんまりとしてるのね!はいこれ差し入れよ!うちの集落で狩った『おそらく最高においしいと思われる魔獣の熟成肉』よ!みんなで遠慮なく食べてね!大丈夫!リオくんの分は別にちゃんと用意しているからこれはリナちゃんの家族用よ!これだけあったらみんな満足できる量だと思うけど足りなかったらいつでも集落に取りに来てもらったらいいからね!ああしまったわ!お肉しか考えてなかったわ!ひ孫たちはお肉よりお菓子のほうが良かったかしら!?そこまで考えてなかったわ!どうしましょう!?···ぺらぺら」



 玄関でマシンガントークを始めてしまったイアさんだったわ。いったいどうして来たのかしらね?



「どうしてアクロに来たんですか?」


「いや、これまで100年近くずっと狩りをしていて、こうして『新婚旅行』なんてやってなかったのでな!背骨の調子も悪いし、アキさんから温泉療法とやらを聞いたのでやってきたのだよ」


「そうなんですね···。え〜っと、宿泊先は宿なんですか?」


「いや、リオの家に泊まる予定だが?」


「それって、パパは知ってるんですか?」


「いや?連絡手段がないから知らないぞ。先ほど行ってみたのだが、留守だったのでこちらに寄ったのだよ」


「あぁ〜、今日はパパは学園で講師やってますし、ママも仕事なので夕方に帰ってきますよ」


「そうなのか!?それまではどうしようか···?」


「だったら、日帰り温泉や足湯を堪能したらいいんじゃないかしら?せっかく温泉街にきたのだから、温泉を楽しんだらいかがかしら?」


「なるほど!ではそうさせてもらうとしよう!邪魔したな」


「いえいえ!ゆっくりくつろいで下さいね」



 その夜、パパの家にカトルさんとイアさんが突撃して、玄関前でパパと大乱闘になったらしいわ···。


 アキパパがハルママと一緒になんとか仲裁に入ったらしいけど、結局カトルさんたちは温泉宿に泊まることにしたらしいわ。


 まぁ、これはパパが正しいわね!雰囲気からしてここに居座る気でいたからね〜。パパじゃ面倒見きれないし、なによりパパの料理を食べたら寿命が一気に縮むかもしれないしね!

 集落の長がカトルさんからギアくんに継承されました。引退したカトルさんは自由の身になったので、イアさんとアクロにやってきてしまい、リオくんと大ゲンカになってしまいましたね!

 これにてリナちゃん編は完結となりました。次のナツちゃん編後編4話が終わると9日より続編が開始となります。

 本当はもう一つエピソードを入れようかな?と先週思ったのですが、9話も一気に書けないためにいつか投稿しようかな?と考えております。


 さて次回予告ですが、ナツちゃん編の後編はフーちゃんが8歳になり、ナツちゃんはフーちゃんを裏のお仕事に参加してもらうための試験を行い、無事合格します。フーちゃん最初の裏のお仕事先はどこなんでしょうか?


 明日から8日までは21時過ぎの投稿を予定しております。それではお楽しみに~!

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