アキの神様生活-09 創った世界を見に行こう!
27日から香港経由で台湾の高雄に行ってまして、無事帰国しました!久々の海外は楽しかったです~。次はどこに行こうかな?
先日の投稿が遅れたのは時差で気づくのが遅れてしまったからでした(笑)!海外から投稿だと日本時間気にしないといけませんね。
『アキ?キトニアからアキ宛に手紙が来てるぞ』
「手紙だって?ちょっとした感想や要望、相談なんかはこれまでもあったけどね」
『メール形式に変換してスマホに送っておいたから、暇な時に見てやってくれ!』
「ありがとう、レオ」
すでに完成したキトニアから神様であるボクに手紙が来たそうだ。さっき言った感想や要望、相談とかは普段はレオが拾い上げて掲示板形式で見せてくれているんだ。
けれども今回は手紙だってさ。初めてだよ、こんな事って。せっかくだから読んでみようかな?
『神様へ
神様のおかげで世界は平和で楽しいです!神様はぼくたちの様子を空から見ていると思いますが、せっかくなので地上に降りて見てみませんか?もし来てもらえるなら大歓迎します!そして神様へお礼が言いたいです!』
···うん、短い手紙だけど、なんだか心が温まる内容だね~!そう言えばキトニア、レオリア、グーレリアは完成させてからはほぼほったらかし状態だ。完成させたから、もうボクがアレコレする必要はないんだけどね。
それに今は別の世界のリフォームでレオは結構大忙しだ。ここらあたりで休息も兼ねてちょっと遊びに行ってみようかな?今度の休みは特に予定がないから、ちょうどいいね!
「レオ、キトニアからの手紙はキトニアに遊びに来てほしいって内容だったよ」
『そうか!住民からそんなお願いをされるということは、感謝されているってことだからな!』
「レオも忙しそうにしてるし、ここらあたりでちょっと休息がてらで行ってみようか!」
『そうだな···。もうちょっとでこっちも落ち着きそうだから、そしたら行ってみるか!』
「行く時はハルとリオとナナも一緒に連れていけるかな?」
『何人でも問題ないぜ!アキが創った世界なんだから、制限なんてないぜ!』
「よし!じゃあ、再来週の長期休暇でキトニアに行こうか!」
こうして次の休みの予定が決まったんだ。この事をハルに話すと···。
「···うん、面白そうだね。···強い敵とかいるの?」
「いや···、ハルの希望には沿えないかなぁ~」
ハルさん···。魔獣討伐に行くわけじゃないんだからね···。あくまで観光だからね。
さらにリオとナナも誘っておいた。
「いいぞー!アキの創った世界なら安心して行けるぞー!」
「あたしもいいわよ~。どうせ残ってもあたしは料理できないし、だからと言ってリナの家に押し掛けるわけにもいかないしね!」
これで決まりだね!さすがにフユとナツは仕事が忙しいから、また今度でいいかな?リナちゃん一家も子育てが忙しいから、ちょっと厳しいもんね。
数日後···。
出発の日の朝、もうお決まりではあるけども、リオは寝坊した。まぁ、これもある意味想定内ではあるんだけどね。出発は昼前になっちゃったよ···。
「じゃあ、みんな準備はいいかー!?」
「「「「おーーー!!」」」」
「それじゃあ行くぜーー!!ダイブ・イン!!ザ・ワールド!!」
人形に入ったレオの掛け声によって、ボクの家のリビングに光る渦巻きが現れた。これがキトニアへのゲートなのかな?某竜退治の『〇の扉』っぽいぞ?
「まずはキトニアの神の世界、要するにアキ専用の家へ飛ぶんだ。そこからキトニアの世界各地へ飛べるようになってるんだ。それじゃあ、オレについてきてくれ!」
レオに続いてボク、ハル、ナナ、リオの順で光る渦巻に入っていった!すると、すぐに別の空間に出たんだ。
何もない、雲の上のような感じで足元がスモークに覆われているような場所だった。そこにポツンと1軒屋があった。平屋の家だね。アクロの家の大きさに近いかな?
「ここが本来キトニアの神が住む家なんだ。アキはリモートでエーレタニアから神様の業務をやっているけど、本来はここからやるもんなんだよ」
「へぇ~。こんな立派な家が与えられるんだね」
「やってる内容からしたら質素すぎると思うけどな。普段はオレが使わせてもらってるんだ」
「えっ!?そうなの!?」
「スマホの中にいることにはなってるが、生活できないからな。休む時とかはここを使わせてもらってるんだよ。きれいに使ってるし、掃除もしてるからな!」
「活用されてるならそれでいいよ。それじゃあ、お邪魔しま~す」
「アキの家なんだから別に気にしなくてもいいんだけどな~」
そうは言ってもここに住んでるわけじゃないんだからね。中はワンルームっぽいけど対面キッチンもあるしトイレにシャワーブースもあるね。ダブルベッドもあるから2人用か。ソファなど応接セットもあるし、仕事用机にはデスクトップパソコンが備わっていた。このパソコンは神様の業務をやる時に使うのかな?プリンターがあったらここで講義資料を作ったりしたいんだけどなぁ~!
「じゃあ、今から行きたいところを言ってくれたらそこへ行くぜ!要望はあるか?」
「とりあえず手紙をくれた人のところには行ってみたいかな?ただし、素性はバレないようにしてね!」
「···あ~、そうか。まぁ、そのままでもバレないと思うぜ?神様の像は相当美化されすぎてアキじゃないからな」
「そこまでなんだ···。見たいような見たくないような···」
「オレもアキの神様の像は見てみたいぞー!」
「あたしも!どんな姿なのかしらね~!」
「···アキはこのままでも十分神だよ」
「ハルさん···。こんなところで惚気ないでよぉ~!」
出発前からドタバタしてしまったね···。じゃあ、行こうか!
パソコンのディスプレイに表示された『リナイ』という場所をレオがクリックして『はい』を選択したら、いきなり転移した!
「アキ、着いたぞ〜!」
「レオ、ここが手紙を出した人がいる町なんだね?」
「そうだな。どうやらお祭りをやってるようだぞ」
町並みは元の世界の古都のような雰囲気だね。某映画村のセットみたいかな?なんだか懐かしさを感じる雰囲気だね。
レオが言ったように、道にはたくさんのちょうちんが飾られていたよ。今でもさらにたくさんつけようとしているから、本番はまだ先なのかな?
「レオ、とりあえず宿を確保しておこうか?」
「こっちに泊まるのか?アキの家にはいつでも戻れるぞ?」
「せっかくだし、この世界で泊まってみたいんだよ。そういえばお金ってどうしようか?」
「GPが現地通貨に変換できるぜ!ちょっとレート悪いが、1GPが1万円円だな」
「お金の単位が『円円』なんだ···。じゃあ10GP替えておこう!」
「了解!これがこの世界のお金だぜ!」
レオが差し出してきたのは紙幣だったよ。ただ、その肖像画は···!?
「···これってアキ?···全然似てないけど?」
ハルもびっくりした絵はなんと!?ボクの絵だった!!美化されすぎて全然似てないけど···。
今回と次回はつい最近書いたエピソードなんです。続編開始を土曜にして土日で4話投稿する作戦にするために追加しましたが、このお話も前々から書きたかったんですよね~。
今回はキトニアの神界が登場しました。基本的に神様には世界ごとに神界と家が用意されています。ここから通常は神様業務を行うわけですが、エレくんとアキくんはリモートでエーレタニアから業務を行っているため、通常は空家になっています。レオくんがスマホにいる時はここを休憩所代わりに使用しているんですよ。
そしてお札の肖像画は超美化されたアキくんに似た誰かさんでした!まぁ、実物は誰も知らないわけですし、コピーアキくんが顕現しただけで情報が少なすぎるのでこうなってしまいました。
今回行った場所の地名『リナイ』は京都市の南部にあるJR奈良線の『稲荷』駅を、ロマサガ2の七英雄のように逆から読んだものです。キトニアのキトがJRの電報略号で京都を意味しているので、グーグルマップで京都市内の地名を探しましたよ。
さて次回予告ですが、リナイでは神様に対する感謝祭が行われていました。もちろんアキくんたちも見に行くのですが、ちょっと神様に対する感謝が行き過ぎてまして、アキ神様のグッズや演劇が行われていました!それを見たアキくんは精神的ダメージをどんどん受けていくのです···。
それでは次回をお楽しみに~!