表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界でただ一人の種族はチートだった  作者: どんぺった
第2章 ダンジョン都市ヘリスト
50/81

第19話 迷宮階層 1

「ヴァルマ、おはよう。」ちゅ。


「おぉう。シロウ・・・。」


「スヴィ、おはよう。」ちゅ。


「ふぉ、シロ!」


「ぁぁぁ、まだ慣れない。」



今日は自分からキスしてみたが、やはり恥ずかしい。


今まで女性と付き合った事が無いので、こうした事には無縁だった。



(あれ?ってことは初めてはスヴィになるのか・・・。おぉぅ、これ以上考えるのは止めておこう。)



「コホン、それじゃあ、今日からダンジョンに暫く籠もる事になる。その前に忘れてる事とかは無いか?」


「う~ん。いや無いぞ。」


「うん。大丈夫。」


「そうか、それじゃ、ダンジョンに行こう。」


「おう。」「うん。」







ダンジョン16階層






「此処は洞窟の階層よりも明るいな。2人も問題は無いか?」


「おう。大丈夫だぞ。」「うん。」



迷宮の階層は所々に照明があり薄暗い程度だ、これなら魔法の灯りは必要無い。


この迷宮階層こそがダンジョンで最も稼げる場所だ、それはこの階層では通路内で宝箱が見つかる事があるからだ。


そして、ヴァーラを出る時にパーヴォに聞いた複合スキルカードも、迷宮の階層で発見されたらしい。


その為、迷宮の階層を目指す冒険者は多い。


ただ、この迷宮は構造が複雑で進むも戻るも困難な上に、野営中でも襲われる事が多く、早々に諦める者や無理をして帰れなくなる冒険者がいる。



「この階層から罠もあるはずだから、その注意は2人に任せる。索敵とマッピングは俺が担当する。」



ヴァルマとスヴィは罠察知のスキルがあるので、罠は2人に任せる。



「おう、任せろ!」「任せて!」


「ああ、2人とも、頼んだぞ。」






それから暫く歩き続けると、最初の罠があった。



「シロウ。これ罠だ。」


「え?どれだ?」


「ここの石、ちょっとだけ浮いてるだろ。」


「そう言われれば、そう見えるけど。」



通路の中央からやや左側にある石畳の1か所だけが微かに高い。



「シロ、上。」


「ん?上?」



スヴィに言われて上を見ると、天井の一部に溝があり微かに色が違う。



「・・・落石か。頭に直撃したら死ぬだろ、これ。」


「でも、分かりやすい方だと思うぞ?」


「えっ?そうなのか?」


「その為の罠察知だろ。」


「ああ、だから15階層の宝箱から出てきたのか。」


「そうだと思うぞ。」


「う~ん、・・・ヴァルマ、作動させて様子を見たいんだが、できるか?」


「ん?できるぞ、あの石を踏めばいいだけだからな、でも危なくないか?」


「まあ、それは俺がやる、踏んだ瞬間に戻れば大丈夫だろ?」


「そうだな、落ちてくるだけだから、速くは無いはずだぞ。」


「じゃあ、2人は下がって見ていてくれ。」


「おう。」「うん。」



2人を下がらせると、天井を見て、何処までの範囲に落石があるかを確認する。



「範囲はスイッチを中心に5mぐらいか、戻るには2.5mだな。」



それから、スイッチを踏んですぐに戻ると、天井の一部が落下して来た。



『ドン、ガン、ガラガラ・・・。』



「・・・。おぉう、結構デカい岩が降って来たな。」


「・・・。」「・・・。」






「!?敵だ、後ろ!」



落石の音につられて魔物が向かって来た。


向かって来たのは、ハイゴブリンが3体と、身長が170cm近くあり長剣と小盾を持つゴブリンナイトだ。



「ナイトは俺が、2人はハイゴブリンを頼む。」



ゴブリンナイトに向かって剣を振るうと盾で受け流された。



「受け流しができるのか。上手いな。」



これまで盾を持った個体はいなかったが、ここに来て盾を持ち、更に受け流しの技術を持つ魔物は初めてだ。


魔纏を使えば盾ごと斬る事もできるが、それでは修行にならない。


ゴブリンナイトの剣を躱しながら様子を窺う。


ゴブリンナイトが盾で受け流し、剣を振るう瞬間に身体を右にひねりながら、左足で剣を持つ手を蹴る。



「グギャ!?」


「今!ふっ、せぃ!」



態勢を崩したゴブリンナイトに、蹴った勢いのまま右回転しながら剣を振り首を斬り落とす。



「ふぅ~、なかなか上手かったな。」



そして、ヴァルマとスヴィも戦闘を終えていた。



「シロウ、大丈夫か?」「シロ、怪我、無い?」


「ああ、大丈夫だ、けど、あいつはなかなか上手かった、盾で受け流すなんて思わなかったよ。」


「そうか、盾か。う~ん、オレはどうすれば・・・。」


「そうだなぁ、ヴァルマは二刀だから、盾を弾いてから攻撃すれば良いと思う。」


「わたし。」


「スヴィは速度を活かして動きながら突きの連続攻撃が良いかな?槍が弾かれる事も考慮して、突きと引きの速度も上げておけば態勢を崩される事も無いだろ。」


「うん。」


「さて、戦闘も終わった事だし、罠は・・・。戻ってる?」


「お~、落ちた岩が無くなってるぞ。」


「元通り。」



戦闘が終わったので、作動させた罠がどうなっているか見ると、既に罠が作動した形跡は無くなっていた。


戦闘時間は5分もかかっていないため、罠はそれ以下の時間で元に戻るらしい。



「しかし、罠が作動して音が出ると、魔物を呼び寄せてしまうのか。」


「あぁ、そうか、それでゴブリン達はすぐに来たんだな。」


「音、大きかった。」


「そうだな、けど、これで罠にかかった時に何が起こるか判断できる。」


「おう。」「うん。」





それからは罠を作動させずに通過して探索を進める。





「・・・広いな、まだ次の階層への階段が見つからない。」


「魔物も強くなってるぞ。」


「でも、勝てるよ?」


「はは、そうだな、魔物は慣れれば勝てるが、油断はするなよ。」


「おう。分かってる。慎重に、だろ?」


「うん。安全に。」


「ああそうだ、慎重に、安全に、だ。」


「おう。」「うん。」




ここまでに在った罠は、最初の落石から落とし穴や床から槍が飛び出すものなど、古典的な物が多かったが、触れなければ通れるのでそのまま通過した。




「こっちも行き止まり、・・・あ!宝箱がある。」


「お!」「お~。」


「!?待て!」



2人が宝箱に向かおうとしたので、急ぎ止めた。



「おう?どうした?」「ん?」


「2人ともまずは落ち着け、宝箱が見つかって嬉しいのは分かるが、こう言う時にこそ罠が無いか確認するんだ。」


「あぁ。ごめん。」「ごめん。」


「良いさ、嬉しいのは分かるからな。けど、こうした嬉しい時は意識が宝箱に集中してしまうから、罠を見逃しやすくなる。」


「おぅ、そうだな、分かった、気を付けるよ。」


「うん、わたしも。」


「ああ、気を付けてくれ。それじゃあ、罠が無いか確認を頼む。」


「おう!」「うん!」




「あぁ、シロウの言った通りだ罠がある、これは壁から何か小さい物が飛び出して来るんだと思う。ほら、ここに小さくて分かり辛いけど穴が幾つもある。」


「なるほど、これは針、もしかすると毒針かもしれないな。」


「おぅ、毒か、でも毒なら皆耐性を持ってるぞ?」


「そうだが、どんな毒か分からないからな、受けないに越した事はない。」


「おう、そうだな。」「うん。」


「それじゃあ、あとは宝箱に罠が無いか確認してから開けよう。スヴィ、頼む。」


「うん。」


(はぁ、本当は危ないから俺ができれば良かったんだが、罠察知が無いと罠解除が取得できないとは思わなかった。)


「・・・。罠、無い。」


「そうか、それじゃあ、開けるのは俺がやるから、2人は下がっててくれ。」


「おう。」「うん。」



そして、慎重に宝箱の蓋を開けた。



「・・・、これって。」


「どうした?」「何?」


「あぁ、これは聖銀だ。」


「えっ!、聖銀。」「おお、聖銀。」



宝箱の中に入っていたのは聖銀のインゴットだ、ただ、その大きさは通常のインゴットの1/10のサイズで10g程度だ。



「・・・、小さいな。」「ちっちゃい。」


「はは、確かに小さいが、高額のはずだ。」


「売るのか?」


「いや、これはヴァルマの武器に使う、それにもし余っても使い道は幾らでもあるから取っておく。」


「そうか、じゃあ、いっぱい見つけた方が良いな!」


「おお、いっぱい、見つける!」


「ああ、頑張ろうな。」





その後2時間程度彷徨ってようやく17階層に降りる階段を見つけた。




「1日かかって1階層を抜けるのがやっとだな。そうなると最短でも4日、長ければ1週間近くはダンジョン内って事だ。」


「おぅ、長いな。今までは、その日の内に帰ってたから。」


「でも、お家、ある。」


「ああ、そうだ、家があるから、そこまで気にする事じゃ無いな。あとは人の来そうに無い場所を探して今日は終りにしよう。」


「おう。」「うん。」



その後17階層を暫く進み、行き止まりの場所を見つけたので、そこで暫く様子をみて誰も来なかったので、仙境に入り今日の探索を終了した。


今日は宝箱は1つしか見つからなかったが、魔石はハイゴブリンやゴブリンナイトなどの魔石が全部で32個集まった。











(時間はかかるが、収穫は多かったな。明日からも期待できそうだ。)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ