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世界でただ一人の種族はチートだった  作者: どんぺった
第2章 ダンジョン都市ヘリスト
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第13話 ダンジョン再開

今日は久しぶりのダンジョン探索だ。



「これが、スヴィのダンジョンカードだ。失くさないようにな。」


「おお、カード。」



スヴィにダンジョンカードを渡すと、しげしげとカードを眺めている。



「スヴィ、これがポータルだ、この水晶の所にカードをかざすんだ。」



そしてダンジョンカードをポータルにかざすと”1階層”と表示が刻まれた。



「1階層?」


「そうだ。5階層毎にここの数字が書き変わるからな。」


「うん。」


「それじゃあ、行こうか。ヴァルマ、スヴィ。」


「おう。」「うん。」





1階層目は草原で、フォレストリザードが出るだけだ。



「スヴィ、大丈夫そうか?」


「うん。」



何度かフォレストリザードに遭遇したが、スヴィは危なげなく槍で切り裂いた。



(う~ん。大丈夫だけど。相手が小さくて戦い辛いか。これなら早めに下に降りた方が良さそうだ。)


「それじゃ、次の階層を目指そう!」





その後も、2階層・3階層・4階層と順に降りて行き、昼前には5階層の守護者の部屋に到着した。





「あれ?今日は誰もいないな、まだ昼前だからか?」


「良いんじゃないか?その方が早く下に行けるぞ。」


「まぁ、そうだな。じゃあ、行こうか。」


「おう。」「うん。」



そして再び5階層の守護者の部屋に入る。



「今回はどうすんだ?またオレがやっても良いけど。スヴィにやらせるか?」


「う~ん。スヴィはどうしたい?」


「やりたい。」


「そうか、じゃあ、俺たちは後ろで見てるから、怪我をしないようにな。」


「うん。」



今回はスヴィが1人で戦う事になった。


スヴィはまだ槍術のスキルを得てないが、獣人族は身体能力が人族よりも高いため、ゴブリン程度であれば武器を使わずに素手でも倒せる。


ただ、今は修行中なので槍を使っての戦闘だ。



「すぅ、ふっ!」



スヴィは息を整えると一直線にリーダーであるハイゴブリンに向かって行った。


そして、ゴブリンがリーダーを守るように前に立ちはだかると、スヴィは直前で左に方向転換して、左端にいる2匹のゴブリンを槍で薙ぎ払う様に切り裂いた。



「ギャ、ガァ。」



そして、そのまま左側から回り込み、ハイゴブリンの右側から喉に向けて刺突を放つと、すぐに離れた。



「ギィラァ、ガッ。」



その後は、統率を失ったゴブリンに対して、槍を回転させて斬りそして、直進して突き放ち、1匹ずつ倒して行った。



「ふぅ、はぁ。」



そして、スヴィが息を整えて戦闘が終わった。



「スヴィ、良かったぞ。槍も使いこなせてるな。」


「おう。スヴィは動きも速いしな!」


「うん。ありがと。」


(あれだけ動けるのに、なんで槍術のスキルが付かないんだ?何か足りないんだろうか?)



考え事をしている内に宝箱が現れた。



「今回は何だろうな?スヴィ、開けて良いよ。」


「うん。」



スヴィが宝箱を開けると、前回と同様に鉄のインゴットが入っていた。



「・・・。」「・・・。」「・・・。」


「ま、まぁ、最初の守護者だからな、仕方ないさ。」


「鉄。」「はは。」



「さあ、気を取り直して次に行こう。」


「おう。次に行くぞ。」


「うん。」




そして5階層を突破して次の階層に進んだ。




「此処からは洞窟の階層だ、やり方は前回と同じで良いな?」


「おう。敵は全部見つける。」


「?」


「スヴィ、此処からは俺が道案内をするから、スヴィとヴァルマの2人で敵を見つけて倒すんだ。良いか?」


「うん。」


〔我が手に(しるべ)となる光を灯せ。〕灯光(とうこう)



前回と同様に光の基礎魔法で照明用の光球を出現させる。



「それじゃあ、頼んだぞ。」


「おう。」「うん。」




それから洞窟内を進み、魔物を倒していくが、ヴァルマとスヴィの2人ならば、この階層で出てくる魔物は敵ではない。


ゴブリンやコボルトなどの魔物はスヴィが倒し、蛇などの小型の魔物はヴァルマが倒す。


役割を分担する事で、それぞれの戦闘に集中する事ができている。



(・・・今後の課題は連係だな。)



まだ会ってから1ヵ月で連係までは熟せていないのが現状だ、今は個別で対応しているが、強敵と戦う時には連係しなければ倒せない。



「ヴァルマ、今回はどうだ?変わった所はあるか?」


「いや、無いな。前のは偶然だったんじゃないか?」


「・・・そうかもな。じゃあ、このまま進もう。」


「おう。」「うん。」





それから洞窟の階層を抜けて、10階層の守護者の部屋に着いた。




「結局、前回のような群れは無かったな。何だったんだ?」


「気にしなくて良いんじゃないか?あの冒険者だって”たまにある”って言ってただろ?」


「まぁ、そうだな、気にしても仕方が無いか。さて次は守護者だ、行こう。」


「おう。」「うん。」



守護者の部屋に入ると此処も前回と同じで、ハイコボルトとコボルト10体の集団戦だ。



「さて、今回はどうする?2人で戦ってみるか?」


「おう。」「うん。」



今回は連係の訓練にするために、2人で戦わせてみた。



「スヴィは右な。」


「うん。」



スヴィが右からでヴァルマが左から戦闘を開始するらしい。



『グルゥゥゥ。』



2人一緒に歩いて近づき戦闘が開始されると、それぞれの一番近くにいた個体をハイコボルトに向かって蹴り飛ばした。



「ギャゥワ!?ガルラァ!」


(・・・何か、ハイコボルトがゴミ箱みたいだ。)



それからは1体ずつ倒して行き、最後にハイコボルトの正面でヴァルマが牽制している時に、ヴァルマの背後にいるスヴィが脇からハイコボルトの喉を突き刺して戦闘は終了した。



『すぅ、はぁ、ふぅ。』



「2人ともおつかれさま、良かったぞ。けど、何でハイコボルトにコボルトをぶつけたんだ?」


「え~と、統率を乱すのと、囲まれにくくするため?」


「2人同時に?」


「あ~、昨日の夜にちょっと前回の事を話したんだ、そしたらスヴィが面白そうな顔してたから、やってみようかなって。ダメだったか?」


「ダメじゃないぞ、ちゃんと理由があるなら大丈夫だ。」


「おう、そうか良かった。」


「面白いよ?」


「・・・。そうか~、面白いか~。」


「おぅ、まぁ、良いじゃないか、それより宝箱だ!」


「そうだった、じゃあ、2人で開けて良いぞ。」


「おう。」「うん。」



ヴァルマとスヴィが一緒に宝箱を開ける。



(ああして姉妹で一緒に何かをしてるのは、微笑ましい光景だな。・・・まぁ、スヴィの方が年上だが。)


「ああ、これか。」「何?」


「どうした?」


「ああ、前と同じやつだよ。色は違うけどな。」



今回も貨幣収納カードだが、数が3つで色は水色だった。



「う~ん、毎回これなのか?それとも偶然か?」


「どうなんだろうな、わかんねぇけど、でも、これでスヴィの分も揃ったぞ?」


「そうだな、色は違うけどな。」


「色、違う?」


「うっ、・・・みんなでこれにしようか。一緒の色の方が良いよな?」


「はぁ~。シロウはスヴィに甘くないか?」


「ダメか?」「ダメ?」


「うっ、・・・まぁ、良いぞ。」


「じゃあ、俺とヴァルマのはこれに入れ替えような。」


「・・・おう。」


(これって、使わないのは登録を消せるのか?後でアールノに聞いてみるか。)


「それじゃ、今日は帰るぞ。」


「おう。」「うん。」


(なんだかんだと言っても、ヴァルマも嬉しそうだな。)






それからポータルを使ってダンジョンを出ると、いつもアールノがいる買取用の個室に入る。



「お待たせしました。おや?シロウ様、お久しぶりですね。」


「ああ、久しぶりだな。そうだ、ちゃんとCランクになったぞ。」


「ええ、聞き及んでおります。おかげ様で私の評価も上がりました。ありがとうございます。」


「それは何よりだ。それと、この子はスヴィだ、新しく仲間になった。」


「スヴィ。」


「これはこれは、私ここで買取を担当させて頂いております、アールノと申します。宜しくお願いします、スヴィ様。」


「うん。よろしく。」


「なるほど、シロウ様は・・・。」


「違う!違うぞ!これは、その、なんだ、いや、まぁ、あの、な。」


「ふふふ、シロウ様、冗談ですよ。そこまで慌てなくとも大丈夫ですよ。」


「うっ、む、・・・はぁ~。勘弁してくれ。」


「それでは、買取の品をお願いします。」


「あぁ、分かった。」



今回の買取はフォレストリザード・ゴブリン・コボルトの魔石が合わせて42個、ウルフが21個、シルバーウルフが7個、ハイゴブリンとディアが合わせて37個になった。



「この魔石全てで、銀貨2枚と銅貨5枚に青銅貨3枚で宜しいでしょうか?」


「ああ、それで良い。あと、聞きたい事があるんだ。」


「何でしょうか?」


「この貨幣収納カードは一度登録したら、変更はできないのか?」


「ああ、それはできないのです。奪われても使えない様にする為だとも言われていますね。」


(・・・つまり、使い捨てになるのか。)


「そうか、分かった。いつも助かるよ。」


「いえいえ、分からない事がありましたら、いつでも聞いて下さい。」


「ああ、そうする。それじゃあ俺達は帰るよ。」


「はい、またのお越しをお待ちしています。」





ギルドを後にして宿屋に戻ると明日からの事を話す。




「ヴァルマ、スヴィ、明日からの事を話しておくぞ。」


「おう。」「うん。」


「明日から平原の階層だ、前回はヴァルマのナイフがタートルリザードには効くか試したが、今回はスヴィの槍が効くかを確認する事になる。」


「あぁ、ナイフが抜けなくなったからな。」


「まあ、やり方を変えればナイフでも倒す事はできるんだが、前回は確認する事を優先したからな。」


「そうなのか?」


「手段としては失血死が一番安全に倒せるはずだ、傷を付ける事はできるんだからそれは可能だ、ただ時間がかかるんだよ。」


「・・・そうか。」


「まあ、わざわざ時間をかけてまでヴァルマが倒す必要は無いけどな。」


「むぅ、じゃあタートルリザードはスヴィが相手をするのか?」


「それは試してみてからだな。スヴィも厳しいなら俺が相手をするさ。」


「おう、分かった。」


「と言う訳で、スヴィには明日タートルリザードの相手をしてもらう、良いか?」


「うん。」


「それじゃあ今日は寝るぞ。」


「おう、おやすみ。」「おやすみ。」









(あれ?そう言えば、今日1日俺は全く戦って無い・・・、これってヒモ!?これはまずい、明日は俺も頑張ろう。)


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