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世界でただ一人の種族はチートだった  作者: どんぺった
第2章 ダンジョン都市ヘリスト
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第12話 スヴィの装備

あれからマダム・ライラに連れて来られたのは、普通のお店だった。





「・・・ピンクじゃ無いんだな。」


「シロウちゃんは私のお店の方が良かったかしら~?でも~、この町に私のお店は無いのよ~。ごめんなさいね~。」


「いえ!大丈夫であります!サー・イエッサー!」


「んもう!シロウちゃんったら~。さあ、みんな入るわよ~。」





「いらっしゃいまっ!ライラさん!?」


「こんにちわ~。この娘たちが~、困ってたから~、連れて来てあげたの~。この娘の装備を揃えてあげたいのだけど、良いかしら~?」


「ええ、ええ、もちろんですとも。・・・いやあ、良いですね~可愛いですね~。これは萌えますね~。」


(やっべぇ!普通の人かと思ったら、この人もライラさんと同系だよ。って事はまた始まるのか。)


「あの~、ライラさん、このあと武器も探しに行くので、できれば手短にお願いしたいのですが?」


「んもう!相変わらずシロウちゃんは無粋なんだから~。少しは良いでしょ~?」


「・・・はい。良いです。可愛くしてあげて下さい。」


(・・・ダメだ、この人には逆らえない。)






そして始まったスヴィのファッションショーだが、・・・良い、確かにマダム・ライラの服選びは変わっているが良い。



(今度はゴスロリにレオタードって、この人はほんとに何処から来たんだ?)



それから何度も着替えていたが、最後にマダム・ライラが戦闘用の装備一式を持って来た。



「あんまり待たせちゃ、シロウちゃんに悪いからね~。ちゃんと可愛く戦える装備を持ってきたわよ~。」



そう言って持って来た装備をスヴィに着せて見せてくれた。



靴はヴァルマと同じハイカットで瑠璃色のブーツだ、それからレガースも同色で膝下部分だけになっている。


パンツもヴァルマと同じショートパンツで色は灰青色だ。


上はパンツと同色で水着のクロス・ホルター・ビキニの様になっていて、その上にフード付きの瑠璃色のジャケットを着ている


手甲も色違いだが、ヴァルマとお揃いだ。



「う~ん。今回は腰マントは無いんだな。」


「あら~、気に入ったのなら持って来るわよ~。」


「あ!、いえ大丈夫です!サー・イエッサー!・・・まぁ、ライラさんの事だから何か理由があるんでしょ?」


「うふふ、そうね~、スヴィちゃんは猫の獣人だから腰マントって尻尾の邪魔になっちゃうのよね。ほら尻尾を立ち上げたりするから。」


「ああ、たまにしてたな、それでスカートが持ち上がってたっけ。」


「あらあら、覗いちゃったの~?」


「へぁ!?いえ、見てませんよ!?」


「あら~。何を見てないのかしら~?うふふ。」


(くっそ~、やりづれ~。もう勘弁してください。)


「そ、それで、ちょっと肌の露出が多くないですか?防具としてどうなんです?」


「これでも大人しい方よ~?戦う獣人の中には獣化する人もいるから~、あまり身体を覆う装備は好まないのよ~、」


「え?何で?」


「ほらぁ、獣化すると毛が生えるでしょ?あれ自体が防具の代わりと言う事もあるけど~、服の中で生えると窮屈になるでしょ?だから、布の面積が狭い方が良いのよ~。」


「へぇ~、そうなんだ。知らなかった。スヴィ、そうなのか?」


「うん。」


「そうか、まあ、スヴィが気にしないなら、それで良いか。」


「うん。これ良い。」


「分かった。それじゃ、これでお願いします。」


「うふふ、ありがとうございます。それじゃあ、銀貨4枚で良いわよ~。」


「おぉう?もしかして、また、ですか。良いんですか?」


「良いのよ~。ほら、あの子なんて萌え死んでるわよ~、あそこで。」



そう言われて見たのは、この店の本当の店長で、先ほどから床で”ピクピク”と痙攣?している。



「・・・。」「・・・。」


「ま、まぁ、それじゃあ、今回もお言葉に甘えさせて頂きます。」


「うふふ、可愛い娘はいつでも大歓迎よ~。」


「は、ははは。そうですか。それじゃ、もう行くよ。ありがとう、ライラさん。」


「ライラさん、ありがとな。」「ありがとう。」





(・・・まぁ、助かるんだけどね、そうでなくてさ。はぁぁぁ~。)


「シロウどうしたんだ?」


「いや、何でもないよ。スヴィも可愛くなって良かったな。」


「へへへ。」


(おぉう。やっぱり女の子は可愛いのが良いね。)


「まったく、何やってるんだ、シロウは。」


「ん?ヴァルマも可愛いぞ?」


「!?そうじゃねぇよ!次だ、次!ほら、スヴィの武器を探しに行くぞ!」


「ああ、分かったから、そんなに急ぐな。」






次はスヴィの武器を探しに外壁沿いにある鍛冶屋に行った。





「こんにちは、見て良いかい?」


「おう、良いぞ~、何が欲しいんだ?」


「この子が使える、斬撃もできる槍が欲しいんだが。」


「・・・この子か?いや、この子に槍はデカいだろ?」


「ああ、ちょうど良いのは無いか?」


「う~ん。・・・ちょっと待ってろ。」




店主が出して来たのは穂先だけだ、店に並べられているのは標準的な柄が付けられているが、今回のように長さが合わない時は、まずは穂先を選びそれに柄を付けて販売されている。



「まぁ、斬撃もってなると、穂先はこのくらいだな。」



持ってきたのは片刃と両刃の穂先で一般的な物よりも幅があり、片刃の穂先は斬撃を優先した反りのあるナイフの様な形状で、両刃は素槍の形状だ。


「これは重鉄だよな?」


「そうだ、刺突だけなら魔鉄で十分だが、斬撃を考慮すると魔鉄だと折れやすいからな、重鉄にして更に幅を広げてある。それでもこのサイズならそこまで重くは無いから、獣人の嬢ちゃんなら扱えると思うぞ。」


「柄は何になる?」


「重鉄の穂先を支えるのには、普通の堅木じゃ無理だから魔木を使う。これもちっとばかし重くはなるが、まあ、そこまで変わる分けじゃねぇよ。」


「スヴィはどうだ。穂先はどっちが良い?」


「・・・これ。」


「両刃か、まあ、スヴィの使い方からしたらその方が良いか。あとは柄の長さは訓練で使ってた長さで良いか?」


「うん。」



そして決まったのは、全長150cmで穂先が30cmの両刃の槍だ、一般的な槍は200cmで短槍なら120cmなので、サイズは中途半端だと言える。



「スヴィ、重さはどうだ?」


「うん。軽い。」


「えっ、軽いのか?スヴィ、ちょと持ってみて良いか?」


「いい。」


「・・・結構重いな?・・・2kgぐらいか?」


「ダメ?」


「う~ん、まぁ、スヴィが扱えるならこれで良いぞ。店主、これでいくらだ。」


「穂先が銀貨2枚で柄は銀貨1枚だ、しめて銀貨3枚だな。」


「ああ、それじゃこれで頼む。」




(おぉう、やばい、銀貨7枚の出費は流石に痛い。あと残り銀貨3枚って。)





支払を済ませると店を出て宿屋に向かう。



「おや、ひさしぶりだねぇ。今日は泊るかい?」


「ああ。頼む。ただ1人増えたから3人部屋ってあるか?」


「3人部屋は無いから4人部屋になるよ?」


「ああ、女将さん!2人部屋で良いぞ。シロウ、オレはスヴィと一緒に寝るからそれで良いだろ?」


「ん?別に構わないが、良いのか?スヴィも?」


「おう。大丈夫だ。」「うん。」


「そうか、じゃあ女将さん2人部屋を3泊頼むよ。それと夕食も3人分頼む。」


「あいよ。銀貨1枚と青銅貨5枚だね。」



女将さんに宿代を払って食事にする。



「おいしい。」


「おう、そうだな美味しいな。」


(スヴィは3年も山暮らしだったからなぁ。いっぱい美味しいものを食べさせてあげたい。)




食後に部屋へ入ると明日からの話しをした。




「さて、明日からまたダンジョンに潜るんだが、スヴィは初めてだからカードを作る必要もあるし、1階層からやり直しだ。」


「ああ、そうだった。」「?」


「スヴィ、ダンジョンにはダンジョンカードってのが必要なんだよ。」



それからスヴィにダンジョンの仕組みを話して、1階層から進まないとポータルが使えない事を話した。



「俺たちも、まだ10階層までしか行って無いから。ちょっと戻るだけだよ。」


「おう、じゃあ、明日は10階層まで行こうぜ。どうせ強いのなんて出て来ないからな!」


「まぁ、そうだな。3人いれば問題は無いだろう。ただ、スヴィは訓練として敵と遭遇した時は1階層でも戦ってもらうが良いか?」


「うん。戦う。」


「ああ、それと、戦う時は怪我をしないように注意するんだ。スヴィが怪我をしたりしたら俺たちは心配するからな。もし勝てそうに無かったら俺たちを頼るんだぞ。分かってると思うがヴァルマも同じだからな。」


「うん。」「・・・おぅ。」


「それじゃあ、今日は寝よう。おやすみ」


「おやすみ。」「おう、おやすみ。」






(明日スヴィにカードを作ったら、残り銀貨1枚・・・。頑張ろう。)


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