表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
峻烈のムテ騎士団  作者: いらいあす
30/57

第七話 ちびっ子ナイトパーリィ その2「ボリリングやっほーい」

 30分後、鼻にクリームをつけたタナカはマッチョポーズの石像のところまで来た。

 例のかくれんぼで、ローナが隠れていた場所だ。

 その像の前に、10本の酒瓶が上から眺めて三角形になるように並べてあり、その側でマァチとアストリアが待っていた。


「来たかタナカ!!!」

「結局デザート食べたんだ」

「ん? ああ、暇だったからちょっとだけ」


 タナカは鼻についたクリームを手で拭き取った。


「それで何をするんだ?」

「ボリリングだよー」


 タナカの後ろからローナが念力でボールを弾ませながらやって来る。


「ボリリング?」

「うん。ボールを転がしてそこに並んだ瓶を倒すの」

「似たようなゲームならやったことある」

「そうか!! ちなみにこれは私がやりたかったゲームだ!!!!」


 アストリアの声が廊下中に響き渡る。


「じゃあ、順番決めね。はい、くじ」


 マァチがタナカに木の棒を4本差し出し、タナカはそのうち一本を取った。


「3て書いてあるってことは俺が3番か?」

「当たり前でしょ」


 マァチはボソッと言いながら、ローナとアストリアにもくじを差し出す。


「ローナちゃん1番!」

「私は4番だ!!!」

「で、私2番」


 順番が決まったところでゲーム開始。まずは1番手のローナ。


「2回投げたトータルが点数ね。ちなみに、1回で全部倒すと特別ボーナス点が貰えるの」

「そのルールも俺が知ってる奴と同じだな。

 違うのはボールの硬さぐらいか」

「似たようなゲームって意外と世界に沢山あるからね。

 さて、そろそろ投げるよー。うーん……ぶろんこー!」

「ぶろんこ?」


 謎の掛け声と共にボールを投げるローナ。しかし、ボールはまっすぐ転がらずに端っこの2本を倒すだけだった。


「あー残念。でも次で巻き返すよ!ふぇんきん!」

「ふぇんきん?」


 またしても謎の掛け声と共に投げるローナ。今度こそ真っ直ぐ転がったものの、倒せたのは5本。これでローナの合計は7点。


「むう、微妙ー。あとはみんなが失敗してくれることを祈ろう」

「じゃあ次は私ね」


 マァチのボールは真っ直ぐ転がってぶつかり、瓶の後列の端2本だけを残した。


「かっー! これでローナちゃんの負け確定だー」

「右側のをうまく飛ばして、スペアに!」


 だが、右側を狙い過ぎたのか、ボールは瓶の外側に転がってしまった。マァチの得点8点。


「ちっ」

「じゃあ俺の番だな」


 タナカのボールは見事に命中し、一本だけを残して全て倒れた。


「よっしゃ! 残り一本」


 タナカは一本の瓶に狙いを定めようと集中し始める。

 だが、それをヨシとしないマァチとローナが後ろでぶつぶつと願望を唱え始めた。


「失敗しろ失敗しろ失敗しろ失敗しろ」

「失敗しろ失敗しろ失敗しろ失敗しろ」

「ああもううるせえな」

「こらー!!! 集中できないだろ!!! タナカがかわいそうだろ!!! 静かにしろ!!!」


 タナカに優しくするアストリアだが、彼女の大声が一番邪魔になってることには気づいていない。

 タナカはなんとかこの騒がしさの中で、瓶一本に目掛けて投げ、倒すことに成功した。タナカの得点10点。


「ヨシ最高得点! あとはアストリアが10本以下の点数を出してくれれば」

「アスティ頑張って!」

「ストライクを出せば、この邪智暴虐なタナカを打ち負かせるよ」

「お前たちの方がよっぽど邪智暴虐なんだが?」


 アストリアは3人の言葉をちゃんと聞いていたのかは不明だが、雄叫びを上げてボールをブンブンと振り回し始めた。


「うおおおおおおおおおお!」


 勢いはどんどん増していき、風圧で瓶が揺れ始める。


「うりゃああああああああああああ!!」


 そしてその勢いのままボールを投げ・・・・・・ずに、頭から瓶の中の突っ込んだ。当然瓶は全て倒れる。


「よっしゃあああ! 勝ったああああああああ!」

「おめでとー」

「いい戦いだった」

「待て待て待て待て」


 ここに待ったをかけるのは、この戦いで唯一失うものがあるタナカだ。


「ボールを投げるゲームだよな?」

「その通りだ!!!!」

「じゃあお前の頭はボールか?」


 アストリアはボールを手の平で叩き、そして自分の頭も同じように叩いた。


「同じ音がする!!!つまり私の頭はボールだ!!!!」

「ボールの方が中身詰まってそうだが?!

 とにかく今のはなし。反則負け! 俺の勝ち! いいな!」


 その言葉に対して3人は不満の現れとして、頬を膨らませた。


「逆にこんな勝ち方でいいのかお前ら」

「いい」

「仕方ないよマァチ。残りで2勝すればいいんだから、ね?」


 マァチだけはまだ頬を膨らませている。


「じゃあ次はローナちゃんがやりたいゲームね。みんなローナちゃんの部屋に集合!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ