双六
異様な光景だ。
もっと小さいものはなかったのか。
僕がマトモじゃないみたいじゃないか。
「じゃあ、次はヒロキの番ね」
「分かった」
突然、マサトがやりたいと言い出して、そこら辺にあった紙とペンで、なんとか作り出したスゴロク。
始まるまでは、普通に楽しく進行していくと思っていた。
なのに、奇抜さが溢れ返ってしまっていた。
周りから見たら、もう、儀式をしてるようにしか見えない。
スゴロクのコマは自分の持ち物から出そう、ということになった。
そこまでは、まあまあ良く感じていた。
でも、こっちが財布の中のコインを漁って出そうとすると、スゴロクの盤の上はスゴいことになっていた。
バナナやら、ペットボトルやら、どこかの民芸品やらで、埋まっていた。
「じゃあ、次はユウトね」
「うん。。。あっ、6だ」
「いいな。かなり進んだね」
「あっ、ヤバイくらいハミ出しちゃうけど、ここでいい?」
「いいよ」