理不尽への敗北
初めての執筆です。
下手な部分は必ず出ると思います。
その時はそこの詳しいコメントを下さい
ここの意味が分かりづらいや分からないといった意見も歓迎です。
高校三年の7月、俺は異世界へ転生した。
「マジかよ、今のは打てるだろ。」
夏の甲子園予選、鹿児島大会の二回戦、9回表1アウト3塁、チームが1点負けている状況で、ファーストコーチャーボックス……
そのさらに後方、ライトファールボーイの椅子に座っている俺は1番バッターが内野フライを打ち、続く2番、いつも大振りはせず粘って後ろに繋ぐバッターが力んで三振する場面を笑いながら見ていた。
俺、『安藤将大』は2年5か月ひたすらにバットを振った。
毎日1000以上、全体練習を含めれば1200以上、俺は振り続けた。
そう、3年の5月まで…
俺はバッティングが得意だった。
40人いるチームでも5番には入ってた。だが、守備は得意ではなかった。そのため、ファーストの控え兼、代打として試合に出て活躍をしていた。
俺はファーストの控えでも、代打としてでもチームに貢献したいとひたすらにバットを振った、振りまくった。今思い出しても頑張ったと言える。
だが、背番号を貰えなかった。
なぜか?
理由はいたって、どこでもありそうでなさそうな、監督の事情によりもう一人のファーストの控えが背番号を貰ったからである。
そいつは取り柄がなかった、正直。
俺より守備が苦手でバッティングがカスイ。2年の試合までかれは24打席ノー安打の記録を作っていた。
そんな彼に転機が訪れたのは2年の秋の大会敗退した後の練習でのこと、チームのエラーが目立ち怒った監督のノックミスで彼の顔面にボールが当たり、目の上を2針縫う大ケガをした。
罪悪感からか、退院してからはそいつが俺に代わり試合に出るようになった。
エラー、三振をし続けても監督は
「自信を持て!」
彼は何に対して自信を持てばいいのか?
「切り替えろ!次につなげろ」
一度でも俺にそんな甘ったれた言葉をかけたことあったか。
さらに
「まだ調子がもどらないか。」
そもそも試合にすらお前は出してなかったよ!
そんな彼が試合に出ることで俺の出場回数は徐々に、ごめん、急激に減った。
家で親からも調子が悪いのかと聞かれ「調子なんて知るか。」と切れる。
父親が「そのお前のその言い方はなんなんだ!」とぶちぎれ、俺は殴られる。
俺は殴られ、考えると確かに俺が悪いのでその場で謝った。
このままでは親に申し訳なく思い監督に出してくれと言いに行った。
それで試合に出る回数は少し増えた。ほんとに少しだが。
試合出場回数は少ないながらも23打席で5割3分5厘という結果を叩き出した。
そして4月になり、夏の大会に向けて選手選抜の時期に入り監督が言う。
「俺はしっかり守備ができる奴から選ぶつもりだ。練習からできない者試合には試合には出さないからな。」
結構普通じゃね?俺はそう思った。
そう思ったのが間違いだったとすぐに気づく。
俺はバカだった。
クソ監督はノックで俺に超きつくしてきた。
横っ飛びパラダイス、緩いバウンド打ってきたと思ったら荒れているポイントに。
さすがに捕れなかった。
そしてベンチから外れた。
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「安藤将大」・・・身長175センチ、体重78キロ、体は引き締まっている。髪は坊主。目はかなり鋭い。
性格はしっかりとしている。自分に足りないと思ったことはできるまで努力する。ただ野球の守備だけは中々うまくならなかった。
勉強はそれなりで県内2番目の進学校に通っている。
上から見下して言ってくる人、理不尽なやつが大の嫌いである。
評価をつけてもらえると幸いです。