奇形児
3.11に、産まれた赤ちゃん。
とてもとても、可愛い赤ちゃん…
待ち望んでいた、やっと産まれた
赤ちゃん。
夜中3時
母親の体内から、僕は生まれた。
しかし、その姿を見た、人々は、おめでとうよりも
すぐに、僕のことを怖がった。
男の人は、悲劇だといい、女の人は、涙を流した
僕は、望まれて生まれてきた。
しかし、それも、産まれる前まで、
色んな大人の人がきて、女の人は泣き崩れた
『どうして?僕は元気ダヨ、大丈夫ダヨ?』
必死に、産声を上げた。僕の生存確認の為に
僕の生きる意味の為に…
それでも、大人達には、届かない。
やがて、僕は、小さな部屋に入れられた…
管やら機械やら色々付けられた。
僕にとって、すごく痛い。
女の人は、今日も泣いていた。
ごめんね、ごめんね、と、声が聞こえる
『あなたは、悪くない、誰も悪くない』
そんな声は届かない。僕は、泣くことしか出来ない…
男の人は、僕のことを見て、嫌な顔をする。
すごくおっかない顔をしながら…
睨みつけるように僕のことをみる。
僕は何かしたのだろうか…
男の人が女の人に叫び始めた。
お前のせいで
お前が産んだから、
お腹の中で聞こえてた幸せそうな声の2人の声
生まれてから聞こえたとても怖い声…
『僕は産まれなきゃヨカッタノ?』
みんなが僕を可哀想と言いながら
僕のことを睨みつける。
僕は、産まれなきゃ良かった。
それでも
女の人は、産まれてくれてありがとう、
ごめんね、ごめんなさい、元気に育って…
そう、僕を眺めながら言い放った。
『ママ?泣かないで』
僕はせいいっぱい、声をあげた。
それでも、
その声は、ただの泣き声に過ぎなかった。
僕は自分がどんな姿なのかわからない。
それでも、大人達は、僕を避ける。
ミンナが僕を怖がる。
僕は、ミンナが怖い。
だけど、僕は生きている。
『ママ僕は、元気ダヨ?生きてるヨ?』
僕の声は誰にも届かない。
あまり聞いたことが少ないと思いますが、
奇形児という言葉があり
奇形児は実際にいます。
五体満足という言葉は聞いたことがありますか?
それは、とても凄いことなのです。
私たちが、生きているのと同じように
奇形児の子供たちも今を生きています。
命というものを改めて見直してみませんか?
そんな思いを込めて、この文章を書きました
見てくださりありがとうございました!