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ルール変更

高杉が香月を探しに回っている間、村野と加藤はまずは1勝するために校内を徘徊していた。

まだ昼休みの時間はあるとはいえ、デュエルが長引くと授業に間に合わなくなる。

早めに相手を見つけなければ。

「よし、俺は3組をあたってみる。加藤、お前は4組を探せ」

「わ、わかった」

デュエリストそれぞれには戦い方が有る。それはこの村野や加藤にとっても例外ではない。

高杉は最後は力でゴリ押しする直情型のデュエリストとするならば、

反対に村野は守りを固めて慎重に攻めるタイプのデュエリスト。

そして加藤は金に物を言わせたレアカードを操るデュエリスト。

2人共単なる雑魚で終わるデュエリストではない。

村野の堅実な戦い方はすでに有名になりつつあるし、加藤はカードの扱い方に難はあるが

それを財力で補っている。

「よォ、相手を探してるのかい?」

3組の教室の中から村野は声をかけられた。胸につけられたバッジを見て、2年だと判断できた。

角刈りをした妙に老けた奴だった。

「そうです。勝負しますか?」

「オーケー。教室入れ、机並べっぞ」

言われるがまましたがう村野。

「よーし、準備は整ったな」

いつもの通りに机を向かい合わせにしてくっつけた。これが一番やりやすい。

「俺は大塚、大塚信吾」

「俺は村野です。よろしくおねがいします大塚先輩」

「へっ、礼儀正しい奴は嫌いじゃあねえぜ。さぁ、始めようか」

村野VS大塚 勝負開始。

少し時間は戻るが、別の場所でも加藤が相手を見つけて対戦に入ろうとしていた。

相手は1年の橋本。戦歴14戦5勝9敗のデュエリスト。

「よぉし、始めるか。加藤くんよ」

「よろしくおねがいしますね」

村野と加藤のデュエルが始まろうとしていたその時だった。校内放送が始まった。

「昼休み中の所申し訳ないが、デュエル大会主催者の国枝です」

国枝が校内放送を始めた。何を伝える気なのか。

「この大会では生け贄が必要ない公式ルールを使用してきた。

しかし、それではブルーアイズ一強の単調なゲームになってしまう」

そこでだ、と国枝は間をおいた。

「現在の時刻から新たに開始されるデュエルにはエキスパートルールを適用する。

すでに行なわれているデュエルは公式ルールで構わん」

なんと、このタイミングでルール変更だ。

「エキスパートルールを知らない奴らのために、大まかに公式ルールとの違いを説明する」

公式ルールとの違いは大きく分けて3つ。

1つ目、レベル5以上には生け贄がいる。レベル5、6は生け贄が一体。7以上は2体。

召喚時に場のモンスターを墓地に送らなければ召喚できない。

かのブルーアイズはレベル8、つまり場のモンスター2体を墓地に送らなければ場に出せないのだ。

2つ目、魔法・罠カードは1ターンに何枚でも使用可能。

公式ルールでは魔法・罠は1ターンに1枚しか、発動、セットが行えなかった。

3つ目、融合素材を手札から選択できる。

公式ルールでは融合素材はすべて場に揃っていないといけなかった。

これで融合召喚はだいぶ行いやすくなった。

「以上の3つの点を留意して各自デュエルに望むように。連絡は以上だ」

放送は終わった。

「ルール変わっちゃったね加藤くん」

「そうですねぇ・・・」

「じゃあ、新ルールでデュエルしてみよっか?」

「はい」

大会で初のエキスパートルールデュエルが行われようとしていた。

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