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歴史の始まり

1996年から高橋和希氏による少年漫画、「遊☆戯☆王」が週刊少年ジャンプで連載された。

そして、それを元にして1999年にコナミから「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」としてカードゲーム化された。

これは現在ギネスにも認定された世界的にも有名なカードゲームである。

このカードゲームの魅力に取り憑かれた決闘者デュエリストの姿があった!

彼らは這いながらも、血反吐を吐きながらも、デュエルを放棄するようなことはしなかった!

この物語はそんな熱き決闘者たちの戦いの日々を記録したものである。



1999年2月4日。高杉信也が待ち望んでいた遊戯王OCGの初の商品が売りに出された。

小学6年生だった彼は学校が終わると友人である村野と加藤を連れて近所のジャスコへと向かった。

ひとパック150円。小学生にとってそこそこの大金であったが、この日のために貯金を積み重ねていた彼らに死角はなかった。

高杉と村野は5パックずつ購入。親がマンションを経営していてそこそこの金持ちである加藤は財力に物を言わせて10パックを購入。

その場で開封したものの、引き当てたのは殆どが通常モンスター。当時を考えれば仕方のない事だったが、彼らの目は輝いていた。

「おい!これ海馬が使ってたサイクロプスじゃんっ!攻撃力1200もある!つえーー!!!」

「こっちだってすげーぞ!マンモスの墓場!!」

高杉らはさっそく引き当てたカードを持ち寄って村野の家でデュエルすることにした。村野の家がそのジャスコから最も近かったのである。

とはいえルールでは40枚以上のカードが必要だったが、金銭的な問題で高杉と村野は25枚デッキで戦いに挑む事に。

裕福な加藤は40枚の条件をはじめから満たしていた。彼は余分な10枚を削るために慎重にデッキを組み始めた。この時間こそがカードゲームの醍醐味ともいえよう。

「おい加藤。はやくしろよなぁ~」

気が短い村野は苛立っていた。そこで加藤のデッキ調整が終わるのを待っていられないから、高杉と先にデュエルを行おうと村野が提案した。

「へへへ、吠え面かくなよ?高杉」

「それはこっちのセリフさ。行くぞ村野」

ここに歴史的とも言える地球上で初の遊戯王OCGのデュエルが行われようとしていた。

「決闘!」

ライフポイントは2000点。先にライフポイントは0になった方が負けである。プレイヤーはモンスター、魔法、罠の3種類のカードを駆使して戦うのだ!

先攻後攻のジャンケンは村野が制して、村野は迷わず先攻を選択。

「初めにデッキからカードを引くんだったな・・・」

原作で見ただけの知識で手探り状態でデュエルを進行させる2人。

vol.1の収録カードだけで構築されたデッキのため村野の手札には弱小モンスターしかいなかった。

攻撃力の低いモンスターを攻撃表示で場に出しても、戦闘でやられてダメージをくらうだけである。

ここはダメージを受けない守備表示でモンスターを場に出そう、そう思った村野は手札から火炎草のカードを裏守備表示で伏せてターンを終了。

守備表示の場合、カードは横に置かれる。

「俺の番だな」

カードを引く高杉。引いたカードはレッドポーション。発動するとライフポイントが500回復する魔法カード。

魔法カードは自分のターンでしか発動できないが、引いてすぐに使えるのがメリットである。

「手札から魔法カード発動!レッドポーション!」

高杉のライフポイントは2500となった。

「さらにはにわを召喚!そしてバトルフェイズに移行!村野の守備モンスターを攻撃!」

ダメージ計算が行われる。戦闘はモンスター同士の数値を比べるのである。攻撃表示は攻撃力を守備表示は守備力をそれぞれ参照する。

攻撃表示のはにわの攻撃力は500。対する守備表示の火炎草の守備力は600。火炎草の勝ちである。

攻撃表示同士なら数字が低い方がやられて超過分の数値をダメージとしてライフポイントから引かれる。

ただし攻撃表示が守備表示を攻撃して守備側の数値が高かった場合はモンスターはやられずにダメージだけを負う。

よって高杉のライフポイントは100マイナス。2400に。

「くっ・・・やっぱこんなんじゃ勝てねえか」

肩を落とす高杉。当たり前だ。

「もういいだろ。ターンの交代だ」

村野の番。村野が召喚したのは攻撃力700の闇にしたがう者。闇にしたがう者ではにわを攻撃され、破壊された高杉は200のマイナス。

そしてバトルフェイズを終えて、メインフェイズ2に入った村野は手札から火の粉の魔法カードを発動。それもダブル。

「火の粉は相手に200ダメージ与えるカードさ。それが2枚ってことだから400さ」

これで高杉のライフポイントは1800まで減らされてしまった!危うし高杉!!


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