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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第2章〜王都へ〜
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81話〜対軍演習当日〜

お待たせしました

 



 ◆◆◆◆


 食事会が終わった後は自然と解散となり明日に備えて体調を万全にする様との事だ。



 クヴァルムはアールとリーゼを引き連れて借り受けた倉庫に行く。


 食事会の前にアールに命じて広めの倉庫を借りて置いたのだ。



 中には既に黒鴉傭兵団のゴーレム達が勢揃いしていた。


 周辺の警戒はカーティル達隠密部隊に任せてクヴァルムは明日に備えてゴーレム達の最終メンテナンス兼強化をする事にした。



 強化する事に気付いたのが食事会の少し前だったのでクヴァルムは迂闊だったと反省した。



 どうやら思ったよりも緊張していて視野が狭くなっていた様だ。



 とても1人では50体ものゴーレムを残り半日で改造するのは困難なので此処は古代魔法文明時代の魔導人形に手伝ってもらう事にした。



 今回出したのは鍛治型魔導人形(スミス・ドールズ)達15体を呼び出した。



 強化する素材などはたっぷりあるので後は時間の許す限り強化する予定だ。




 その日は夜遅くまで倉庫から灯りが灯っていた。




 ◆◆◆◆◆


 -翌朝-


 いよいよ本日は対軍演習の実地日だ。


 この世界は娯楽が少ない為に各地から見物人が集まる。


 勿論中には他国の密偵なども紛れているだろう。


 その為に無様な真似は許されない。


 規律の取れた見事な統制などを見せつけて他国への牽制目的も含まれている。


 勿論新兵器などの切り札などは秘匿されている。


 オルトメルガ王国中から平民は勿論のこと各派閥の貴族達も此処王都オールガに集まってくる。


 普段の数倍、いや数十倍もの人達が集まりお祭り騒ぎだ。


 この日のために露天商は場所を確保するのに躍起になり喧嘩なども起こっていた。


 店を構える商店などは各地から品物を取り揃え大きく声を出し客引きを行なっている。



 そんな喧騒を耳にしながらクヴァルムと黒鴉傭兵団の面々は集合場所である王都郊外の演習場に向かう。



 黒鴉傭兵団のゴーレムの見た目は敢えて今回変えてはいない。


 油断を誘うためだ。




 ◆◆◆◆◆



 人混みに揉まれながらも漸く門に辿り着き門番に一言言い外へと出て行く。



 既に演習場の周りには簡易の客席などは既に完成しており満席状態だ。


 売り子が客席の間を声を出しながら歩き時折注文を受けている。



 まだ埋まっていなく豪華な客席は貴族達の席だろう。



 クヴァルムはそう思いながら自軍の東軍の方へと進む。



 殆どの部隊が揃っており東軍、西軍合わせて1万人もの兵士が集まるとなると壮観だな。と少し浮かれている自分に気付く。




 辺りを見渡して知り合いを探すとカロラーナを見つけた。



 流石に今日は酒を呑んでいないらしくキリリと引き締まった顔をしてるが短い付き合いだがわかる……あれは眠るのを我慢している顔だ。


 側から見るとまさに戦乙女の様に顔を引き締めて前を見据えているがその実態は睡魔との格闘をしているだけだ。



 そんな彼女の様子に自然と肩の力が抜ける。



 後で酒でも一本ご馳走しようかな、と思いながら彼女に近付く。



「おはようございます。カロラーナさん」と声をかけると気怠げにこちらへと首を動かす。



「ん………おおっ!!君か。おはよう」と言い右肩をポンポンと叩く。



 そして「何処か仮眠出来るところを知らないかしら?」と上目遣いで聞いてくるが「残念ながら知りませんよ」と応えると酷く残念そうな顔をして「ならばこの演習を早く終わらせてたっぷりと寝るとするか」と遠くを見つめてかっこよく言うがその内容は如何かと正直思う。


 それに眠いせいか口調が何時もより凛々しい。


 それとも戦場などに来るとこの様な口調になるのだろうか?



 と取り留めもない事を考えているとロナテロがやって来た。



「やあ、おはよう。2人ともそろそろ開会式を行う予定だから整列してくれるかな?……ああ、クヴァルム君の部隊はここに整列して」と一枚の紙を見せられるとそこには部隊の配置が書かれていた。



 それに了承し配下の者達を書かれていた場所へ整列させる。


 馬などは全て開会式が終わるまであそこの大きい厩舎で預かるとの事だ。



「じゃあ指揮官達は向こうだから行こうか」と言われてロナテロについて行く。









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