幕間〜シャルロットの回想〜
妾の名前はシャルロット・ロゼ・ブルトール・フォン・オルトメルガじゃ。
名前から分かる通りオルトメルガ王国の第3王女である。
そして妾の後ろに控えているのは妾の守護騎士である。メリア・フォン・トリニコスじゃ
こんな喋り方じゃが妾はピチピチの13歳じゃぞ。
えっ?ピチピチは死語?そ、そんな事知っとるぞ!じ、冗談じゃ!
そ、それにこの喋り方は前王、つまりは妾の祖父の言葉使いに影響を受けて自然とこうなったのじゃ
って妾は誰に言い訳しとるんじゃ!
ま、まあ気を取り直して。
コホン。数日前の出来事を少し思い出していたのじゃ
あれは、妾が公爵家のパーティーに招待され出席し王都への帰りの道中の出来事じゃ。
突如謎の一団に襲われたのじゃ。
初めは盗賊と思っていたがその身のこなしや全身黒尽くめで更には顔を隠した相手じゃ。
すぐに刺客と判断して護衛の騎士達は抜刀して妾の乗る馬車を中心に円陣を組んだのじゃ。
じゃが刺客達は遠距離から矢を射るだけで決して近づいては来なかったのじゃ。
そして二、三回矢を射た後、刺客達は煙幕をはり逃げていったのじゃ。
暫く辺りを警戒していたがもう周りに刺客達の姿は見え無くなっていたが念の為に、妾達は急いでその場を移動したのじゃ。
そして護衛部隊の副隊長であったオルラ・フォン・ウラギールの提案に従ってあの森へ入ったところ、こちらの数倍もの刺客が待ち伏せており瞬く間に護衛の騎士達が倒れ伏して行ったのじゃ
副隊長のオルラは騒ぎに乗じていつの間にか姿を晦ましていのじゃ。
そしていよいよ妾も此処までか…と、諦めかけていた時にのぅクヴァルム率いる黒鴉傭兵団の者達がギリギリの所で助けに来てくれたのじゃ。
流石妾も吃驚して暫く呆けていたが黒鴉傭兵団は傭兵とは思えぬくらいに良く統率された1つの生命体の如く縦横無尽に敵をかき乱していたのじゃ。
その後はルーセント辺境伯と合流して一緒に王都まで行きこの出来事を父様に報告したのじゃ。
そして妾はこのままではまた、命の危険に際して信頼できる部下は少ないのじゃ。
それに妾は年の頃に際して些か大人びているようで妾の事を目障りに思っている輩も一定数存在する事は知っているのじゃ。
だから妾は仲間を増やそうと行動を開始する事にしたのじゃ。
そして妾はクヴァルムに目を向けた。
あの者の目を見て確信したのじゃ彼は一度仲間と決めた者を裏切るような輩ではないーと。
何故そう思ったのか妾自身にも良くわからないのじゃが不思議とそう思えたのじゃ。
妾は早速父様にクヴァルムを妾の騎士にしたいと願い出たのじゃが流石にいきなり騎士にすると周りの者も反発するだろうと父様は仰り、今度行われる演習でその力を周りに示せば問題はないだろうと言われたのじゃ。
そう考えていると不意に部屋の扉がノックされ思考を中断させられた。
「姫様。メリアで御座います。起きて御座いますか?」
言われてシャルロットはそう言えばまだ着替えて無かったなと思い出した。
「うむ、起きているぞ。入るがよい」
「失礼します」と言いメリアが入って来た。
彼女はメリア・フォン・トリニコスじゃ。
妾の守護騎士にして姉の様な存在じゃ。
「何かようかの?」
「はい。演習の日取りが決まりましたので知らせに参りました」
「そうか、そうか。わかったのじゃ」
こうしてシャルロットの一日は始まった。




