76話
翌朝ユウマは宿で朝食を食べてから早速冒険者ギルドへと向かった。
やはり朝だけあり沢山の冒険者の姿が見える。
そして見慣れぬユウマに自然と視線が集まる。
だがユウマはそんな視線を気にすることなく依頼掲示板に行き良さそうな物がないか見たがどれも遠方で日帰り出来る距離には無かった。
明日には確か顔合わせがあった為にあまり遠くへは行けないのだ。
仕方なく常駐依頼にした。
王都の近くの森へと来た。
此処には多くの魔物がいるがどれも弱く初心者の狩場となっている。
何故ユウマが此処に来たかと言うと此処に数多くの常注依頼の対象の魔物がいるからが理由の1つにあの遠征でCランクになったがまだまだ経験が足りないと思ったからだ。
此処にいる様々な魔物を倒して解体もやろうと冒険者ギルドで魔物解体編〜初級〜。〜中級〜。〜上級〜の3冊をセットで購入した。
初級は安かったが中級と上級は稼ぎが少ないと買うのはキツイぐらいだった。
森でゴブリン、コボルト、スライムとファンタジー定番のモンスターから見た事もない物まで多種多様な魔物が生息していたがどれも弱く、ゴーレムを召喚する程では無かった。
だが数をこなしたからか解体の手際は良くなりレベルも少し上がった。
現在のユウマのステータスは以下の通りだ。
ーステータスー
名前:ユウマ
職業:1使役師・2剣士・3魔術士・4錬金術師・5機工士
レベル:44
種族:人族
性別:男
年齢:19
体力:16720/16720
魔力:28069/28069
筋力:19524
耐久:16254
敏捷:20031
精神:19952
器用:23542
-スキル-
魔眼Lv16 魔力回復率Lv16
隠蔽Lv21 アイテムボックスLv26
剣術Lv20 生活魔法Lv8
マップLv14 軍団指揮Lv29
盾術LV11 斧術LV7
格闘LV13 馬術LV14
弓術LV6 投擲術LV9
気配察知LV13
鍛治Lv9 氷魔法Lv18
風魔法Lv11 雷魔法Lv16
土木魔法Lv14 水魔法Lv10
火魔法Lv15 回復魔法Lv16
付与魔法Lv9 召喚魔法Lv16
略式呪文 模倣Lv19
改変Lv9 幻術LV10
使い魔召喚Lv6
解体Lv9
??? ??? ???
-固有スキル-
幸運Lv16 使役Lv20
???
-称号-
異世界人 魔物殺し 軍団長
統べる者 作成者 探求者
受け継ぎし者 解体職人
「まあ、こんな物かな」とひと段落つき王都へと戻る。
冒険者ギルドの受付の脇にある売却所に行き討伐証明部位と解体した魔物の素材を出す。
あまりの多さに担当が目を白黒させていたが流石はプロと言ったところか、すぐに表情を引き締め直してユウマに「少々お待ち下さい」と断りを入れて後ろの部屋へと入って行き中から職員を3人連れて来た。
どうやら協力して査定をするらしい。
査定が終わるまでギルドに併設してある酒場で時間を潰す。
丁度昼時なので此処で食べて行く事にした。
給仕の女の子にパワーシザーのクリームソースパスタと果実水を頼んだ。
運ばれて来たパワーシザーのクリームソースパスタと果実水を食べて食後のひと時に紅茶を頼み待っていると「すいません。ユウマ様査定が完了致しました」と先程査定を担当してくれたギルド職員が呼びに来てくれた。
「こちらが査定金額で御座います。全部合わせて金貨1枚に銀貨58枚と銅貨32枚です。確認下さいませ」
ユウマはアイテムボックスではなくストレージに渡された革袋を入れた。
アイテムボックスと違いストレージはプレイヤー全てが最初から持っている機能の1つで、そこに入れた物は相手のスキルや魔法からアイテムを必ず守る機能だ。
欠点は20枠しかなくそれだけしか入らない事だ。
そしてひと枠に同じアイテムは99個まで入りお金は何と∞と表情されていた。
その為に獲得したお金は全てストレージにしまっている。
ストレージに入れると元の金額に+金貨1枚、銀貨58枚、銅貨32枚、追加されていた。
「確かに受け取りました」と言いギルドを後にした。
次に向かったのは武器防具屋だ。
そこで新たな装備を購入する予定だ。
♢
ミスリルソードはクヴァルムとして使っているのでそれに変わる剣が欲しかった。
色々見ているとそこに刀があったのでそれを手に取り鑑定で見ると性能も良く気に入りこれにした。
後は予備にもう一本こちらは鋼の剣を購入する事にした。
「ん?お前さん刀を選ぶとは珍しいな?」と店主のドワーフに言われた。
話しかけて来たドワーフを見ると何処と無くハウリさんに似ているな。
「ああっ!」と唐突に思い出した。
「な、何だ急に大声を出して?」
「いえ、すみません。もしかしてですけど辺境都市ウラカに居るハウリと言うドワーフの鍛治師を御存知でしょうか?」と聞くと「ああ、知ってるが?ハウリは俺の弟だがそれがどうした?」と聞き返して来た。
やはり彼はハウリさんの兄だったか。
「いえ、自分はユウマと言う者ですが、以前ウラカでハウリさんにお世話になりまして、それでハウリさんからこちらの紹介状を渡されまして」と言い懐から出す振りをして実際はアイテムボックスから紹介状を出して渡した。
受け取ったドワーフの男性は紹介状を手に取り中を確認した。
「確かにこいつはハウリからのだな。ああ、それと紹介が遅れたなマウリだ」
「それで、手紙にはお前の事を宜しくだとさ。まあ、滅多に事じゃあ手紙をよこさねぇあいつがよこしたんだ。まあ、良いだろう」
そう言って奥からもう一本刀を持って来た。
マウリは先程まで素手だったのに厚手の軍手をしていた。
マウリが持って来た刀を鑑定すると妖刀と表示されていた。
「これはな、妖刀と言われる物で魔剣と似た様な物だがそこいらの魔剣の比じゃない性能を持って居るが、代償がある。まず性能だがこの刀は血を浴びる程に切れ味が増していきさらには例え刃こぼれや最悪折れたとしても、血を吸えば自動で再生して行く。更にはこれは魔力を切ることが出来るが、その代わりに魔力をだいぶ消費するんだ。常人なら数秒で死に至る程にな…」
どうする?とマウリが目で問いかけて来た。
ユウマは躊躇せずに妖刀を手に取る。
すると魔力が吸われて行くのがわかる。
魔力:27650/28069と減っている。
まあ、このぐらいなら許容範囲だろう。
後でスキルで試して見たいこともあるしこれも購入する事にした。
「ええ、こちらも購入します」
「いや、この妖刀はお前にくれてやるよ。それとその刀と剣も少し値引きしてやる」と言い3割引してくれた。
それとサービスだと言い砥石と投げナイフを10本くれた。
「ありがとうございます。また来ます」
「おう、いつでも来い」
マウリの店を後にして宿に戻り引き払った。
その後また一度王都を出て森でクヴァルムに戻り泊まっている宿に戻った。




