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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第2章〜王都へ〜
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75話

多分今年最後の投稿です。



 


 ◆


 夕食の時間になるとリーゼが起こしてくれたので下の食堂に向かった。


 アールも既に戻って来ており団旗作成の目処が立ったと報告して来た。


 なので明日アールが薦める店へと行く事にした。



 夕食を食べ終え一息つくと部屋に戻り就寝した。



 ■■■


 -翌朝-


 朝食を食べ終えるとアールの先導に従って店へと向かう。



 店は職人街の1番立地のいい場所だ。


 アールが店員に何事か話すと店員は頷いて奥へと入っていく。


 暫くすると店長と思わしきホビールが出て来た。


「これは、これは。いらっしゃいませ。当店の店主をしております。ニチャです」


「ああ、ニチャ殿こちらにいらっしゃるのが我らが団長のクヴァルム様だ」


「クヴァルムだ。宜しく頼む」


 挨拶を返す。


 後ろに控えるリーゼも一歩前に出て「リーゼと申します」と言い軽く頭を下げる。


「はい。ありがとうございます」


「それで団旗の製作を請け負ってくれるとの事だが」


「はい、左様でございます。私共にお任せ下さい」

 自信満々に胸を張って答えるニチャ。


「わかった。では、宜しく頼む。ここに団旗の紋章のサンプルを描いて来た。これを参考に頼む」


 サンプルを受け取りニチャは再び頭を下げる。


「はい、畏まりました」


「それで、いつ迄に完成するかな?」

 対軍演習がある為に出来たらそれまでに出来ているとありがたいが難しいだろう。

 この世界にはまだミシンなどは無く全て手縫いだ。


「そうですね。急げば2週間後に行われる対軍演習の前日には出来るかと」

 追加料金を寄越せと目線で訴えて来るが仕方ない払うか…と口に出す前にリーゼとアールから冷たい空気が漂って来た。


 その冷たい視線に晒されたニチャは体をぶるりと震わせて「が、頑張らせて貰います!」と叫び奥の作業室へと逃げ込むように走って行った。



 はぁ軽くため息を吐いて「リーゼ、アール」

 と名前を呼ぶと頭を下げるが「失礼ながら主様。あの様な無礼な者を何故お許しに?」とリーゼがアールは「申し訳御座いません。あの様な者を紹介致しまして」と謝罪を述べる。


「構わない。それにあれは正当な対価に基づく要求だ。何せ2週間後に行われる対軍演習に間に合わせると言っているのだ。他の店では間に合わないだろう。なので後程彼らに間に合えば追加報酬を渡すと伝えとけよ」


「「畏まりました」」


「宜しい。では俺は暫くクヴァルムから元の姿に戻ってあたりの散策に出たい。それまでに訪問者などがあれば対応しといてくれ」


「「畏まりました。主様の御心のままに」


「では、頼んだ」


 2人は頭を下げてクヴァルムを見送る。





 ◆


 2人から離れたクヴァルムは門に向かい外に出る。


 ある程度王都から離れた所にある林に入り。


「カーティル」と呼ぶと後ろの影から忍び装束に身を包んだカーティルが片膝をつき現れた。


「はっ、ここに」


「周囲に俺を見張っている者や人影は?」


「御座いません」


「わかった」


 そう言い腕に嵌めてあるリングを軽く撫でるとクヴァルムの体が淡く光次の瞬間黒いローブを羽織ったユウマの姿に戻る。



 そして一通り体を動かして状態を確かめてから再び王都へと向かう。


 中に入り冒険者ギルドに向かう。


 中に入り受付嬢を見るとグンナイさんやカーシャさんにリリアの姿や他にも数名ウラカで見た職員がいた。



 驚き近くと相手も気づき手を振ってくれる。


「こんにちは、リリアさん」


 リリアは笑顔で「こんにちは、ユウマさん」


「何故王都に?転勤ですか?」


「いえ、出張です。まあ、私達新米の職員は研修見たいな物ですね」


「へぇ、そうなんですね」


 その後暫く談笑していたが窓から外を見ると日が傾いて来ていたので「リリアさん、そろそろ宿を探さないといけないのでこの辺で」


 リリアは残念そうに「そうですか、ではこちらに冒険者オススメの宿がありますのでご利用下さい」と引き出しから一枚のギルド周辺の簡易地図を出し宿の場所を指差す。


「そこですね。ありがとうございます。では、また明日」


「いえいえ、では、また明日」


 お礼を言いリリアに教えて貰った宿へと向かう。


 宿の名前は【豊穣の館】だ。少し高いがその分店も綺麗で広々とした宿だ。


 更に部屋には備え付きのシャワーがあり公衆浴場に行かなくてもすむ。



 エントランスは広々とした作りになっており食堂も見える。


 受付で名前と宿泊期間を書き滞在費を渡した。


 宿泊期間は取り敢えず二泊三日にしといた。


 部屋の鍵を渡されて従業員の1人が部屋まで案内してくれた。


 この宿は5階建てで1番上がスイートルームになっている。


 ユウマが取った部屋は二階の一般的な部屋だ。



 部屋に入るとベッドにダイブしてゴロゴロしてから部屋に備え付きのシャワーで汗を流しアイテムボックスから出した服に着替えて、一階の食堂に向かう。



 頼んだ料理はバイゼルのステーキとかラームの野菜サラダにエールにトルーモのクラムチャウダーを頼んだ。



 待っている間に軽く客層を見たが冒険者が多かった。


 それも駆け出しでは無くベテラン勢が多く商人も中堅どころだ。



 明日はロベルトさんの居るアイラ商会本店に行って見るか。



 運ばれて来る料理を見ながら独り言ちた。



 料理を食べ終わると他には特にする事が無いので部屋に戻り就寝した。



読んで下さりありがとうございます。



また来年も宜しくお願い致します。


では、良いお年を

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