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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第2章〜王都へ〜
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幕間〜王都出張組〜

 


 ウラカから出発したウラカギルド支部の王都出張組は計13名でこの一団の代表はグンナイである。


 護衛は信頼できる冒険者パーティー3つとギルド専属パーティー1つの計4のパーティーが護衛する。



 何事もなくウラカを出発した一行は近くの街まで乗り合い馬車を利用して向かっている。


 ギルド専用の馬車もあるにはあるが現在全て出払ってしまっている。



 その理由は先の遠征によって生じた被害の確認と周辺の村への視察。


 魔の森の生態系の変化が無いかの調査などなど多岐に渡る事案が発生した為に、ギルド馬車は全力稼働中の為1台も空きがなかったので仕方なく乗り合い馬車を利用して次の街まで行き。そこで馬車を見繕う予定である。



 ウラカは辺境の場所にある為に周辺の魔物も強力な者が多い為辺境の入り口と言われる次の街までは気は抜けない。



 他の場所に行っても道中は気は抜けないがウラカの冒険者は質が他の所よりも高い為余程のミスをしなければ十分対処できる為まだ気持ち的には楽になる。



 その為に今回初めてウラカの街の外に出る職員達は(13名の内9名と過半数)とても緊張して顔を蒼白にしている者までいるぐらいだ。



 グンナイも何とか緊張をほぐそうと話しかけるが「はい」しか返答せず、試みは今の所失敗に終わっている。


 何故こんなにも多いのかと言うと経験の為に丁度良いと判断された訳だ。



 この先もしかしたら危険な場所の調査にも駆り出される可能性は、決してゼロでは無い為に今の内に街の外の空気を少しでも経験させる為に今回の出張に街の外に出たことが無い職員と新人職員が選ばれたのだ。



 今回13名中4名が新入りだ。その中にリリアも含まれている。


 因みにカーシャは何度か迷宮調査に出ている為に緊張はしていない組の方だ。



 そんな不安を抱える一行は暗くなって来た為に街道脇にある野営地に停泊する事になった。



 ウラカから次の街ゲイトまでの街道には幾つかの簡易の木の柵が張り巡らせてある野営地が存在する。



 他の場所では滅多に無い光景だ。それだけこの街道が危険な証拠でもある。



 この簡易の野営地は定期的に騎士団が魔物の駆逐をする時の拠点としても時折利用される為に定期的に補修されている。



 時々魔物に壊されている場合もあるが今回は幸い経年劣化も無く万全な状態の野営地であった。


 これだけでも少しは気休めになる為に暗くなっていた新入りの職員達も少し元気を取り戻した様だ。



 冒険者パーティー2つとギルド専属のパーティーの三つのグループがテキパキと野営の準備を始める。


 残る一つのパーティーは周囲の警戒に当たっている。



 ギルド職員と乗り合い馬車の御者達と他の一般客で今晩の食事の準備をする。



 そして全ての準備が終わり食事に取り掛かりと緊張と不安で顔色が悪かった新人の職員達も笑顔になる。



「ふぅ〜どうやらみなさん元気になりましたね」


「そうですね。グンナイさんでもまだまだ先は長いのでこのくらいでへこたれてたら持たないですよ?」



「それは、そうですがこればっかりは本人の気持ち次第なので我々がいくら励ましても効果がなかったりしますからね」


 カーシャとグンナイはようやく少しは元気を取り戻して来た新人達を見て相談する。



 暫く経って談笑している者達にグンナイは声をかける。




「さて、皆さん明日も朝早くからの出発なので疲れを残さない様にそろそろお開きにしましょうか」



 その言葉にギルドの職員以外の他の乗り合い馬車の客達もそれぞれ自身のテントに戻って行く。



 冒険者パーティーと専属パーティーは相談してこの後の警備のローテーションを決めて一番最初のパーティーが焚き火の管理と警備に着く。


 グンナイとカーシャも明日の予定を確認してからそれぞれのテントに戻る。




 こうしてこの日はふけていった。





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