54話
最近寒くなって来ましたね
短いです
遺跡から出てユウマはバードゴーレムを20羽増やし飛ばす。
その間研究室で新たに得たスキルや書物、職業の確認をする。
新たに得た職業は魔法士の上位の魔術士、錬金術師、機工士の三種だ。
あの僅かな間で、と思うかもしれないがあの部屋は魔法の力なのか時間の流れがとても緩やかであった。
その為に書物などの保存状態もとたも良好であった。
そうして時間を潰しているとバードゴーレムの一体が砦跡を発見した。
周りには魔物は居なく打ち捨てられた屍のみがそこには広がっていた。
ユウマは2人に「砦跡を見つけたけど行きますか?」と聞いた。
2人は「ええ、行くわ」
「行きます!」
と答えた。
仲間の遺品を回収したい様だ。
ユウマも了承し、砦跡を目指して歩みを進めた。
途中小型の魔獣に襲われたが難なく撃退した。
どうやらここら辺の魔獣や魔物は強力な個体のみが姿をくらました様だ。
その代わりに小型の今まで大型や中型の魔物に独占されていた、場所を己の縄張りとするべく小型の魔獣や魔物が巣から姿を現して激しい縄張り争いをしている様だ。
だがゴーレム30体に周囲を守られたユウマ達には危害を加えるどころか発見しだいゴーレムに狩られる、と理解したのか小型の魔獣や魔物はユウマ達の周囲から逃げる様に離れて行った。
暫く歩くと砦跡に到着した。
3人は記憶を頼りにベック、ガイルス、ラントの斃れた場所を探す。
そしてガイルスの大剣とラントの短剣そしてベックの剣を回収した。
どの遺体も損傷が激しくて初めは違う人かと思ったが、デリアとドリス曰く間違いないとの事だ。
ベックは首から上が無くその上他の冒険者や魔物に踏まれたのか所々が潰れて内臓などもはみ出ている。
ラントは火達磨にされた為に全身が黒炭となり初めは分からなかったがその身体的特徴と握り締めていた、短剣でラントだと判別出来た。
ガイルスは倒された後魔物に所々貪られていて一番凄惨な遺体となっていたが顔は辛うじて判別出来たのでガイルスだとわかった。
その後暫くユウマ、ドリス、デリアはその場で黙祷を捧げ静かに涙を流した。
その時馬の蹄の音が聞こえた。
直ぐに聞こえた方向へバードゴーレムを3羽編成で飛ばした。
他のバードゴーレムが仮に落とされても他のバードゴーレムが情報を持ち帰れる様にだ。
そしてゴーレムを更に数体を出して配置した。
警戒態勢で待ち構えていたがどうやら心配は杞憂に終わった様だ。
向かってくるのはウラカからやって来た救援部隊の様だ。
ユウマは出したゴーレムを全て戻した。
その様子にデリアとドリスは怪訝な顔をしたが「救援部隊が来ました、合流しましょう」
と言うと2人の顔は綻んだ。
3人は救援部隊が来ている方向へ向けて歩き出した。
救援部隊の方も3人を見つけて更に馬を駆ける速度を上げ近づいて来る。