201話〜王都での出来事①〜
晩餐会も終わり領地に帰れると思ったが、そうも行かなかった。
次は冒険者ユウマとして、冒険者達の祝勝会に参加する事になったのである。
それに今回は冒険者だけではなく、王都全体がお祭り騒ぎであった。
それだけ宿敵である帝国に勝利したと言う事は大きいのであろう。
至る所で出店が出され、人々は鬱屈した気分を発散させる様に楽しんでいた。
だが、一方で戦争とあり家族を亡くして悲しみに暮れている人々も一定数は存在した。
それでも人々は、前を向いて生きて行かなくてはならない。
「今日は朝まで飲むぞ!」
まだ太陽が高い時間から、冒険者ギルドでは冒険者達が集まり、酒を片手に談笑をしていた。
皆楽しそうに飲んでいた。
多くの仲間を失ったが、冒険者は死と隣り合わせの職業である。
仲間を失った時は悲しむのではなく、その勇姿を讃えるのである。
そうして乗り越えて来た冒険者は、精神的にも強くなり成長して行くのである。
「ユウマも飲め」
「どうも」
日本にいた頃は、19歳でお酒を飲めない年齢であったが、ここは異世界であり15歳から成人と認められており、早い者では12歳ぐらいからお酒を飲み始めていた。
付き合いという事もあり、ユウマは果実水で割ったアルコール度数の低いものを飲んでいた。
楽しく飲みながら、普段はどんな依頼をしているのか聞いたりする。
今回は色々な地方から冒険者が集まったので、普段接する事もない者達も多くいた。
彼らの冒険譚(誇張あり)を酒の肴にして、楽しい一時を過ごす。




