200話〜帝国サイド〜
領土内に侵入された魔物だが、その後帝国は増援を送り込み抑え込みには成功した。
そして勝手な行動をとった事により、戦線の崩壊に繋がったとして勇者の身柄の引き渡しをルパメント聖王国に出した。
しかしルパメント聖王国はそれを拒否し、賠償などの支払いについても聖国側に批は無いとした。
これによりラーバント帝国とルパメント聖王国の関係に溝が生まれた。
「あの金の亡者共をそろそろ切り捨てるべきではないでしょうか?」
「うむ、わしもそう思っていた」
「ならば陛下に進言しましょう」
被害を受けた領主達は皇帝に直訴しに行く。
皇帝としては、まだ切るタイミングではなかったので、補填金を出してこの場は収めた。
だが、火種として燻ってはいる。
いつの間か市井の者たちにも、勇者が逃げ出した話は伝わっておりルパメント聖王国の信頼は落ち始め、中には信者をやめた者達も出始めた。
勇者は常に人々の希望であったからこそ、優遇されその勇者を召喚出来るルパメント聖王国は、敬われていたが、その関係に罅が僅かではあるが生じたのである。
これは王国側の間者の活躍である。
暫くは国内の立て直しの為に、帝国が満足に動けない状況を作る必要があった。
これから王国は本格的な後継者争いが始まるとされており、国内の間者の数は数倍にもなったと言われている。
1番の宿敵と言える、ラーバント帝国も続けて侵攻するのは流石の大国と言えども容易ではない。
ラーバント帝国も国内の引き締めに入った。
読んで下さりありがとうございます。
相変わらず短くてすいません。
来月から忙しくなりますので、更新ペースが落ちてしまうかも知れないです。
申し訳ありません。




