168話〜御前会議①〜
進行役は宰相が務める。
「ではこれより対ラーバント帝国会議を開始致します。これはラーバント帝国が我が国に対して戦争準備をしているとの情報が二日程前にもたらされた為に、行う会議です。では陛下」
「うむ。皆忌憚の無い意見を」
先ず最初に口火を切ったのは軍務卿である。
「ではこれまでのラーバント帝国の侵攻ルートから推察するに、今回のラーバント帝国の侵攻ルートは以下の三つからだと思われる。
一つ目がラーバント帝国側に突き出た形になる東北のバトランタ領。
此処は過去幾度となく攻められいっときは任命されていた貴族が族滅に合うほどの激戦区となった場所です。
二つ目が中央です。此処には要塞がありますので攻めて来る可能性が低いですが、油断は出来ません。
そして最後の三つ目がこの窪地となっている場所です」
地図を指差しながら説明する。
他にもあるが、大軍を移動させるのに適した場所は少ないので予想はつく。
「今回のラーバント帝国の戦力は凡そ8万〜12万との事ですので、この三つのルートのどれかの可能性が高いかと、順当に行けばバトランタ領ですが、現在は唯一の陸路は崖崩れを起こし通行止めに、川を渡るにも肝心の船が現在は焼けてしまいありません」
「ならばバトランタへの援軍は難しいと?」
「そうなります。対岸に兵を置いて監視する他今の所手はありませんな。船を用意するにも数を揃えるのに時間がかかりますからな」
「財務省としましても、商人の船を徴収されると経済に大打撃を受けますので、出来ればやめて欲しいですな」
「一旦はバトランタの方は置いておいて、要塞の方は常時3千が配置されてますが、そこに追加で2万を至急派遣したいと思います」
「司令官にはルーデンス将軍が宜しいかと」
ルーデンス将軍は第一王子派閥(王権派)の人間である。
「いやいや、守備でしたらマルケス将軍の方が適任でしょう」
マルケス将軍は第二王子派閥(伝統派)である。
「それなら戦績が豊富なダケット将軍はどうでしょうか?」
ダケット将軍は第三王子派(好戦派)に属している。
その後も要塞の指揮官は中々決まらず、盆地の守備に話を移した。
次回は9/12
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