166話〜戦争の足音〜
活動報告も時々更新していますので、更新頻度などにつきましては参考程度にご参照下さい。
活動報告でも記述致しましたが、9月の後半以降は忙しくなるのでまた更新ペースがいつも通りになると思います。
それまでに更新できる分だけ更新する予定です。
「報告は以上です」
アールからの報告は、連日侵入する間者達に対してであった。
今のところ防諜機能は上手く作動しており、間者は一人も逃がして居ない。
しかしこの事により、逆にラーバント帝国の開戦派は警戒心を増して、要塞が作られているので警戒が厳重になっていると推理した。
その結果遂に皇帝も賛成し、戦争の準備が開始される。
その情報はすぐにオルトメルガ王国にも入る。
しかしまだどの程度の戦力で何処を攻めて来るのか判明していない為に、迂闊に動けなかった。
そうしている間にも、バトランタに唯一陸路で通じていた道も崖崩れに見せかけ封鎖され、後は川を船を使っての輸送になるが、その船も港で発生した大規模な火災により焼失する。
「予想しておくべきだったな。ここまで徹底的にやるとはな。復旧の見通しは?」
「はい。崖崩れの方は最低でも1ヶ月は掛かります。船の方は材料の確保から始まりますので、十分な数を揃えるのにはどうしても年単位は掛かるかと」
「それまで動かない訳がないか………。仕方ないプランBで行くぞ」
「良いのですか?」
「仕方がない。此方も戦力を小出しにする余裕は無いからな」
「わかりました。すぐに山の民に伝令を送ります」
「それと準戦時体制を発令する」
「了解致しました。それと王都のシャルロット殿下にも情報を送ります」
「ああ、頼む」
それからは早かった。
準戦時体制が発令されると、徴兵令に従って領民の一部が訓練に向かい残りの者達は、軍の指示に従って安全な後方に移動する。
鍛冶屋では、日用品の製造が中止され槍や剣などの武器防具の製造が中心に変更される。
定期的に偵察も出しラーバント帝国に備える。
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次回更新は9/10




