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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第1章〜辺境都市ウラカ〜
19/238

16話

 チュンチュン、チュンチュン


 小鳥の囀りが聞こえる。


 カーテンの隙間から朝日が差し込む



「・・朝か・・」


 頭がボーっとするな顔でも洗うか。


 洗面所に向かい顔を洗いさっぱりした後うがいをし歯を磨いた。


 コンコン


 ノックの音が聞こえたので「はい、どうぞ」


「失礼します。おはようございます、昨日はよく眠れましたでしょうか?」


「はい、寝心地が最高でした!」


 笑顔で返事をした。


 従業員はその言葉により一層笑みを浮かべ「それは良かったです」


「ああ、朝食の準備が出来ましたので食堂に移動して貰っても大丈夫でしょうか?」


「はい、わかりました、着替えたらすぐに行きます」


「畏まりました。ではお待ちしてます」


 昨日の内に部屋の場所等を聞いたので食堂の場所には案内が無くても大丈夫だもし迷っても聞けばいいしね



「おはようございますユウマさん」


「おはようございますユウマ殿」



 食堂に入るとロベルトさんとブライアンさんが出迎えてくれた。


「おはようございますロベルトさん、ブライアンさん」


「では食べるとしようか」


 席に着き軽く談笑しながら食べ始めた。


「ユウマさんはこの後どうするつもりですかな?」


「そうですね、いつまでもこちらでお世話になる訳にはいかないのでギルドで仕事と宿を見つける事ですかね」


「そうですか、わかりました」


「ああ!そういえばまだ荷物と遺体それに魔物の素材をお渡ししていませんでしたね何処に出せばいいでしょうか?」



「後ほど倉庫に案内致しますのでそこに出して下さい」


「代表もしやユウマ殿はアイテムボックス持ちですか?」


 それまで会話に混じらず聞いていたブライアンが質問してきた。


 ブライアンは30代ぐらいの細身の男性でスーツをキチッと着込み茶色い髪をオールバックにしている


「ええ、ユウマさんはアイテムボックス持ちです、そのお陰で商品と護衛の遺体を運んでこれました」


「そうですか、わかりました。ハウンドウルフの素材は良ければこちらで買取ましょう。具合にもよりますが多少色をつけれますので」



 ブライアンの提案にユウマは二つ返事で了承した。


 手持ちのお金がないので助かるのだ。


「それとユウマさんが言っていたゴーレムですが8体をお譲りします」


「えっ!?8体も良いんでしょうか?」


「構いませんよ、それぐらい代表を助けて頂いたのでお安いご用です」


「そうですよ、ユウマさん気にしないで下さい、困った事や入り用の物がありましたらいつでもアイラ商会に来てください。いつでも歓迎しますよ」



 二人の申し出はとてもありがたい、この世界には知人もいないので本当に助かる



「ありがとうございます、ロベルトさんも自分の力が必要ならいつでも呼んでください」


「おお!それはありがたいですなその時は頼りにさせて貰いますよ、あっはっはっは」



 その後しばらく談笑し朝食を食べ終わると倉庫に案内されそこでアイテムボックスに入っていた荷物と遺体、ハウンドウルフ、ハウンドハイウルフをだした。


 ハウンドハイウルフとハウンドウルフを鑑定してもらい。


 半銀貨2枚と大銅貨5枚貰った。


 もう少し状態が良ければ半銀貨3枚と大銅貨8枚だったらしい。


 まあしょうがないよね、それに俺が倒したんじゃないハウンドウルフの分まで好意で貰えたんだしな。


「ではこちらの値段でよろしいでしょうか?」


「ええ、ありがとうございます」


 その後ゴーレム8体を譲り受けた。


「あのロベルトさん、何処か広くて周りに誰もいない場所は、ご存知ありませんか?」


 ロベルトは暫く考えてから「そうですね、ブライアン空いてる手頃な倉庫はあるか?」


「はい、ございます、5番倉庫はどうでしょう?何をするかはわかりませんがあそこは頑丈な作りになっていますしもし鍛錬するとしても十分な広さもありますしどうでしょうか?」



「そうだなそこにするか」


「ではユウマさん5番倉庫でよろしいでしょうか?」


「はい、ありがとうございます」


「では、こちらです」


「あの倉庫に行く前に武器屋に案内して貰えないでしょうか?あの時の戦闘で剣が刃こぼれしたので新調したいんですが?」


「ああ、そうですね、残念ながらうちでは武具は取り扱ってないので案内させますよ」


「それに料金は私が払いましょう」


 ロベルトの言葉に嬉しく思いながら申し訳ないと思い「そんな!ここまで良くして頂いて武具まではお世話になれませんよ」


「いえ、お気になさらずもしあの時のユウマさんが現れなければ私は死んでいたでしょう、なのでせめてもの恩返しですよ」


 そこまで言われては断れずありがたく申し出を受けた。


「案内するのは午後からでもよろしいでしょうか?少し立て込んでまして書類の整理などをしなければいけませんので?」


「ええ構いませんよ。では、午後までウラカを散策したいと思います」


「でしたら一人案内につけるので行きたい場所等をその者に申しつけ下さい」


「何から何までありがとうございます」

 ユウマはロベルトに深々と頭下げた。


 ロベルトは「気にしないで下さい、ではまた午後に」

 ロベルトはそう言いブライアンと幾人かの従業員を連れて倉庫から出て行った。


「ではユウマさん部屋でお待ちください後ほど案内をする者を向かわせますので」



「わかりました。ありがとうございます」


 ユウマは倉庫から出て昨日案内された自分の部屋に戻り案内人を待った。



 暫くするとノックの音が聞こえ「どうぞ」と促すと。


 綺麗なソプラノ声が聞こえ

「失礼します、従業員見習いのローネと申します本日は宜しくお願いします」


 そちらを見ると丁度頭を下げていて顔は見えなかったが頭に耳があった。



 頭を上げたのでその顔を見るととても可愛らしく茶色の髪をボブカットに頭に猫系の耳を生やした可愛らしい少女がいた。


 目は猫と同じアーモンド型で綺麗な黄色、背は普通ぐらいで胸が大きく尻尾が揺れている。


 緊張しているのか声が少し硬く手足が同時に動いたので思わず「ぷっふふふ」

 笑ってしまい。


 顔を真っ赤に染めて手で顔を覆い隠してしまった。


「ごめん、ごめん思わず笑ってしまったよ」


「うぅ〜こちらこそ失礼しました」


 その後なんとか気を持ち直したのか改めて自己紹介されこちらを挨拶をした。



「じゃあ、午前中だけだけど宜しくお願いしますします。ローネさん」


「はい、宜しくお願いします。あと私の事はローネで構いませんそれと口調も崩してくれて構いませんよ?」


「そう?わかったよローネ」


「はい!では、行きたい場所等はありますか?」


「うーんこの街に来たのは初めてだから特にないかな、適当に案内してよ」


「わかりました。では行きましょうか?」


「うん、宜しくね」


 ローネは凄く話しやすくて助かるなんていうか妹みたいであまり気を使わずに済む。



 妹か・・・皆どうしてるだろう?


 戻れるのだろうか?


 こんな事をいつまでも考えてたら前に進めないな!


 まずは目先のことから頑張って元の世界に戻れる方法を探そう!












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[気になる点] 「ああ、そうですね、残念ながらうちでは武具は取り扱ってないので案内させますよ」 9話では武器防具を扱ってると言ってたのですが、誤りでしょうか?
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