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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第1章〜辺境都市ウラカ〜
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14話〜アイラ商会ウラカ支店〜

 



 ギルドを出ると太陽がだいぶ沈んでいた。



 ギルドを出たあとユウマはロベルトに連れられてロベルトの商会アイラ商会に向かった。



「こちらがアイラ商会ウラカ支店になります」



 言われた場所には立派な建物が建っていた。



 もうそろそろ店じまいなのか店員は店を閉める準備をしていた。



 そこへロベルトは向かった。


 暗くなり始めていたので店員は始めはロベルトとは思わなかったのだろう「お客様申し訳ございません。本日の営業は終了しました。また明日のご来店をーーえっ!?ロ、ロベルト代表!?」



「ああ、そうだが悪いが支店長のブライアンを読んでくれないか?」



「た、只今呼んで参ります!」


 店員はロベルトに一礼したあと小走りで店舗の奥に向かっていった。


 ロベルトはユウマに振り返り「ユウマさん、少々お待ちください」


「いえ、構いませんよロベルトさん」



 暫くして支店長のブライアンが現れた。


「お待たせしました。申し訳ございません」



 ブライアンは頭を下げた。


「いや、構わないよブライアン」



「それにしても代表何かあったのですか?予定では一昨日の昼には到着予定の筈ですし護衛の方々の姿が見えませんが?」



「そのことも含めて話がある、とりあえず応接室に連れて行ってくれ、ああ、それとこちらいるユウマ殿も頼む」


 ブライアンはチラリとユウマを見て「畏まりしたこちらです」と、自ら案内をした。



 ユウマはロベルトに続いて店の中に進むと気になる物を見つけてロベルトに聞いてみた。


「ロベルトさんあれってマネキンですか?」


 それは店の端に置いてある五体の人型の物についての質問だった。


「マネキン?それはわからないですがあれは、ゴーレムですよ」



「へぇでもなんであんな所に放置しているのですか?」


「おや?ユウマさんはゴーレムをご存知ではないようですな?」



「ええ、恥ずかしながら」


「いえいえ、余り使われていませんから仕方ありませんよ、ゴーレムは確か最初は戦争の道具としてできた魔道人形なんですがね、ゴーレム本体は脆い上に単純な命令しか理解できないので使われなくなり民間におろしてみたんですが鉱山で最初は働かせてみたんですが力加減が上手く出来ずに何カ所か崩落させたりしたので中止して今はただの置物ですね、使い道は一応農作業と荷物持ちぐらいですかね?でもそれも余り使われてないですけどね理由はさっきと同じで力加減が上手く出来ないので耕す時深く掘り過ぎたりも時々あるらしいですし荷物運びも時々力加減を間違って商品を壊したりなどがあったので今はああやって置いて武器や防具を装備させて見栄えをよくする為に使われる程度ですかね?まあ今でも一応国の研究機関で実用段階に出来ないか試作してるらしきですよ、ただコストがかなりかかるらしくて出来ても量産は難しいらしいですけどね」



 もしかして使役を使えば上手く使いこなせるんじゃないか?



「あのロベルトさんゴーレムを幾つか譲ってもらう事は出来ないでしょうか?」



「それは構いませんが?どうしてですか?」



「いえ、少し試したいことがありましてただ上手く行くかはまだわからないので今は答えられないですね」


「わかりました、そういう事でしたらあとで用意させます」



 ロベルトとそうこう話していると応接室についたようだ。



「こちらでございます」


 ブライアンが部屋の扉を開けて促した。



 中に入るとそこには中々高そうな置物や絵が飾ってあったが成金趣味な感じなどはせず落ち着いた調和のとれた部屋だった。


 ブライアンは二人を席に案内しロベルトが上座に座ってから自分も席についた。



「そうだなまずはユウマ殿の事だが彼は私の命の恩人だ」


「その言葉でブライアンは他の護衛の人たちや到着が遅れた理由を察したのか「そうですか、彼らはもく・・・」



「ああ、そういう事だ残念であるがこの仕事ではつきものだ」


「そうですね、他の従業員には私から伝えて置きましょう」



「詳しい話はあとにしようでは改めて紹介するがこちらにいらっしゃるのがユウマ殿だ」



 ユウマはブライアンに一礼して「紹介にあずかりましたユウマです、ブライアンさん宜しくお願いします」



「ブライアンです、ユウマ殿代表を助けてくれてありがとうございます」


 ブライアンはユウマに深々と頭を下げた。


「いえ、偶々に過ぎないですよ」



「それでもです、ありがとうございます」


「ユウマ殿私からももう一度言わせてくれ助けてくれてありがとう」



 二人はユウマに深々と頭を下げた。



「わかりましたから、頭を上げて下さい!」


 そう言われ二人は頭を上げた。



「では詳しい報酬の、事などはあとにしてまずは夕食を食べましょうか?」


「そうですね実はお腹ぺこぺこなんですよ」



「わかりました、そうしましょうかその前にお二方体を洗った方がよろしいかと」


 ブライアンの指摘に二人は服をみた、確かに汚れている。



「わかりました、そうします」



「では案内の物を呼びますね」


 ブライアンは側に置いてあるベルを鳴らした。



 コンコンと扉がノックされた。


「どうぞ」


「失礼します」と一礼して従業員の方が現れた。



「こちらのユウマ殿を浴場に案内して差し上げろ」



「畏まりました。こちらでございます」



「あれ?ロベルトさんはいいんですか?」



「私は少し話がありますので先にどうぞお使いください」


 ロベルトに笑顔で勧められユウマは部屋をあとにした。



 ユウマが部屋から出たあと二人は顔を引き締めた



 そしてロベルトは襲われた経緯を詳しく話した。



「ハウンドウルフですか、怪しいですね」


 ハウンドウルフはこの辺りにいない魔獣で(魔物の獣系統は魔獣とも呼ばれる)魔獣使いが良く使役する魔獣である。



「やはり、ライバル商会の手先か?」

 ロベルトは深く考え込んだがやはりまだ決めてに欠けるので結論はでなかった。


「ブライアン少し調べてみてくれ」


「畏まりました」



 その後も幾つか会話を重ねロベルトも浴場に向かった。







やっとゴーレムの登場です


お待たせしました。

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