138話〜キメラ戦③〜
今年最後の投稿です。
皆様良いお年をお迎えください
ユウマとビルナがキメラの注意を引いている間に、ミリナは大魔法の準備に入る。
杖を正眼に構えて魔力を練りながら、呪文を唱え始める。
この一撃で、確実にキメラを倒す為に集中する。
キメラはミリナの魔力に反応するが、そのたびに横合からユウマのファイアボールや、ビルナの大剣による攻撃で視線を切り二人に対処する。
そしてミリナに接近しようとする彫刻ゴーレムは、他のメンバーが阻止するのでミリナは安心して詠唱に集中出来る。
「そろそろ出来るなの!足止めをお願いするなの!」
ミリナの言葉を聞いた二人は、動きを変えてキメラに接近する。
ユウマが土木魔法で、キメラを拘束して動けない隙に、ビルナがキメラの頭に大剣を突き刺す。
これで再生には時間が掛かるだろう。
ユウマとビルナがキメラから、十分に距離を取ったのを確認したミリナは魔法を行使する。
キメラはまだ頭の再生が終わっておらず、その場に留まったままである。
「我の敵の血を吸い咲き乱れよ〈血薔薇〉」
一人の風が吹いたかと思うと、それはキメラに向かう。
その風の中には、何かの植物の種らしき物が見える。
風がキメラの身体を切り裂き、出来た傷に種が付着する。
すると種は見る見るキメラの血を吸い成長していく。
そしてキメラは段々と干からびて行き、種が薔薇の花を咲かせるとキメラは全ての養分を吸い取られて絶命した。
干からびたミイラとなったのである。
この魔法の欠点として、先ずは大量の魔力を使い詠唱が長いことと、使った対象がミイラ化するので殆どの素材が駄目になる事である。
静かになったので、周りを見ると彫刻ゴーレムの動きが全て止まっていた。
「ふぅ、疲れたなの」
「お疲れ様ミリナ。どうやら終わった様だね」
「その様ですね。見て下さい」
近づいて来た、ジュリーが指差す方が方向を見るとそこには宝箱が出現していた。
ボスを倒すと現れる不思議物体である。
「キャミー頼むよ」
「ほーい。任せて」
こう言う罠がありそうな場合は、盗賊のキャミーが担当するのである。
慎重に近付いたキャミーは、宝箱の周辺を先ずは入念に調べてから、漸く宝箱本体に罠など怪しい物がないかをチェックしていく。
10分ほど丹念に調べ上げたキャミーが「大丈夫。罠はなさそうだよ」と言う。
待ってました!とばかりにビルナが近付いて、宝箱の中を確認する。
中に入って居たのはーー




