133話〜模擬戦・ガンジョーvsディアナ〜
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これからもゴーレム使いをよろしくお願いします。
演習場に行くと、リムが職員に何やら割符の様な物を渡す。
「了解っす。リム達は3番の演習場らしいっす」
言われた通り、3番と書かれた区画に行く。
テニスコート2面分の広さのある場所が割り当てられた場所らしい。
早速準備運動をする。
するとそれを不思議そうにディアナとナディアは見ていた。
「ん?ダークエルフは動く前に身体を解したりはしないのか?」
「いや、するがその不思議な動きはしなかった」
どうやら準備体操の事を言っているらしい。
教えると「なるほど!これは考えられているな!」とディアナは絶賛してくれた。
準備体操をした後、軽くジョギングをしてから、いよいよ軽くだが模擬戦を行う。
「さて、最初はどの組み分けにしようか」
ディアナとナディアは最初は別にした方がいいだろう。
ディアナとガンジョー。ナディアとリムが最初に模擬戦を行う。
ディアナは女性としては大きいが、それでもガンジョーの方が20センチ以上も高い。
まあ、ガンジョーとナディアだと本当に大人と子供ぐらいの身長差である。
因みにリムとナディアだと、リムの方が大きいが胸はいい勝負である。
「よし。初めにルールを説明する。これは模擬戦だ。相手に重傷を負わせる攻撃は禁止。魔法も殺傷性の高いのは禁止だ。勝敗は、自身で負けを宣言するか、勝負ありと見たら俺が止める。質問は?」
ガンジョーとディアナを見るが、双方質問は無さそうですある。
「よし。なら始め!」
ユウマの合図と同時に、ディアナは素早く矢を三連射した。
あまりの早技に、一回しか射て無いように見える。
それをガンジョーは戦鎚で全て叩き落とす。だが、その時にはディアナは弓を捨ててガンジョーへと素早く接近していた。
腰の短剣を引き抜いて、ガンジョーに斬り付けるが、ガンジョーは片手で戦鎚を扱いディアナへと横薙ぎの一撃を放つ。
それをディアナは、地面スレスレに身体を倒して回避して、倒した勢いを利用して急加速してガンジョーの背後に回り込んだ。背中が隙だらけになったガンジョーに、二本の短剣で斬り付けるが、ガンジョーはノールックで空いている片腕で、正確にディアナの顔がある位置に裏拳を叩き込む。
それを何と、ディアナは二本の短剣をクロスさせて受け止める。
だが、体格的にも圧倒的に上なガンジョーの一撃は、例え片腕だとしても圧倒的な破壊力があるので、受け止めきれずにディアナは飛ばされそうになるが、上手くガンジョーの一撃をいなして上へと軌道を逸らす。
ブン!と空気を切る音がして、ガンジョーの一撃を避けきったディアナは、ガンジョーの首筋目掛けて短剣を突き立てようとしたが、ガンジョーは腕を振った遠心力を利用して素早く回転し、その勢いのまま戦鎚を振るう。
これにはディアナは数歩後ろへと下がり、戦鎚の攻撃を避ける。
グワァン!とガンジョーの一撃に空気が震えた。
まともに受ければ骨折は免れない威力であろう。
距離を取って仕切り直しになる。
だが、よく見ればディアナとガンジョーの武器にはひびが入っていた。
模擬戦用の為に、強度は実戦用よりは低いとは言え鉄を使って補強してある。
「これ以上は武器の方が持たないな。よし!それまで!」
模擬戦の終了を告げると、二人とも武器を下ろす。
「二人とも見事だった。それにしてもディアナは身軽だな」
「元々我々ダークエルフ族は、森で暮らしていたので、上下合わせた戦闘が得意なんです。なので、この程度の身のこなしならば、戦士階級の者なら誰でも可能でしょう」
ディアナとナディアは、奴隷と言うこともあるが、ユウマには非常に丁寧に接する。
多分二人を買い、装備もちゃんとした物を渡したので、ある程度は信用してくれたのだろう。
「なるほど、皆それほどの戦士なのだな。もし相対する場合には、頭の片隅に入れておこう。次はリムとナディアだ」
呼ばれた二人は前に出る。
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