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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第4章〜迷宮都市アザゼル〜
141/250

119話

お待たせしました。

 

 ミリナ達の元に戻ると「よし!じゃあ先ずは練兵場に行くか!あそこなら広いしな!そこでユウマ達の動きを見ない事には、始まらないしな。そこでダンジョン内での動きなんかを教えてやるよ」


「ありがとうございます」


「何言いって事よ。だが、流石にタダって訳には行かないのはわかってるよな?」


「ええ、いかほどですか?」


「金は良いよ。それよりも今度私達が潜る時に一緒に潜って欲しい」


「良いですけど?何故ですか?」


「それは私が説明するなの。ここでは他の目や耳もあるから、練兵場で動きを見た後に、私達の宿屋に来るなの」


「わかりました」


 冒険者ギルドから出て、先ずは練兵場に向かう。



 練兵場は土を固めただけの、広い広場である。


 一応屋根があるので、雨の日も使えるぐらいが利点である。


 何人かの冒険者のパーティーが、互いの連携を確認し合ったりしている姿を見かける。



 空いているスペースに行き、軽くウォーミングアップをする。



 その後最近ステータスを見てなかったと思い、自分のステータスを見てみる。



 ーステータスー

 名前:ユウマ

 職業:1使役師・2剣士・3魔術士・4錬金術師(アルケミスト)・5機工士(エンジニア)

 レベル:81

 種族:人族

 性別:男

 年齢:19

 体力:94125/94125

 魔力:102060/102060

 筋力:85100

 耐久:70520

 敏捷:80452

 精神:65015

 器用:70752

 -スキル-

 魔眼Lv19・魔力回復率Lv20・隠蔽Lv31 アイテムボックスLv30・剣術Lv49・生活魔法Lv26・マップLv31・軍団指揮Lv51・盾術LV31 ・斧術LV25・格闘LV28・馬術LV46

 弓術LV25 ・投擲術LV24・気配察知LV39

 敵意感知Lv8・鍛治Lv30 ・氷魔法Lv34

 風魔法Lv30・雷魔法Lv34・土木魔法Lv40 水魔法Lv35・火魔法Lv34・回復魔法Lv41

 付与魔法Lv24・召喚魔法Lv49・融合召喚Lv1

 略式呪文・模倣Lv41・改変Lv23・幻術LV28

 使い魔召喚Lv41・解体Lv31・並列思考Lv16

 吸収Lv19 ・錬金Lv41・工作Lv35

 -固有スキル-

 幸運Lv40・使役Lv85

 経験値増加Lv18

 -称号-

 異世界人 ・魔物殺し ・軍団長

 統べる者 ・作成者 ・探求者

 受け継ぎし者 ・解体職人・蛮族の王


 変わっていないな。うん?新たに融合召喚と言うスキルを得ている。


 何々、召喚したモンスターや使い魔を融合して新たなモンスターを召喚するのか。


 これは早速試して見たいが、今はそれどころではないので後でじっくりと検証してみる事にする。



「よし!じゃあそろそろ始めるか!」


「わかりました。いつでも大丈夫です。それで、どの様にしますか?

 一対一で一人ずつの力量を計りますか?それともチーム戦ですか?」


「そうだなぁ。先ずは一人ずつで、後でチームごとにして見ようか。最初はあたしが出るよ。そっちはどうする?」


「なら、ガンジョー任せた」


「……わかった」


 ガンジョーが一歩前に出る。



「よし、得物を選びな。大体の物は揃っているから好きなのを選びな」


 壁に立て掛けられている、訓練用の武器の中から、ガンジョーが選んだのはハルバードである。


「へぇ、珍しい武器を選ぶね。ならあたしはこれだね」


 ビルナはそう言って大剣を選択する。



「キャミー合図を頼む」


「了解!」


 キャミーの合図で試合が開始される。


 ビルナは一気に加速して、ガンジョーの懐に飛び込んで来る。


 ガンジョーは重いハルバードを、まるで小枝の様に振り回してビルナを攻撃する。


 ビルナはその嵐の様なガンジョーの攻撃を、全て紙一重で交わしながら、攻撃を重ねてくるが、ガンジョーの耐久力の前にあまり効いてる様に見えない。



「なかなか硬いね!ハッハー!これは楽しくなって来たよ!」


 ビルナは嬉しそうに笑い、更にスピードを一段階上げる。


 ガンジョーは防戦一方になり、遂にガンジョーのハルバードが折れてしまう。


 バキッ!


「それまで!」


 キャミーが試合を止める。


「あー!せっかく人がノッて来た所なのに!武器を変えてもう一戦しないかい?」


「ダメなのです。ビルナ。今回は彼らの実力を見る為です。最低限の力量は今のでわかりましたし、これ以上は貴方がヒートアップし過ぎて収拾が付かなくなりそうなので、駄目なのです」


 ミリナにも止める様に言われて、少し不貞腐れながらも了承する。



「次は自分っスね!相手は誰っスか?」


 リムがそう言うと「ほーい!次は私が相手をするよ」


 リムと同じスピードタイプのキャミーが相手の様だ。


 二人とも小柄なので、何だか微笑ましく感じる。



 だが、二人の纏う雰囲気は歴戦の勇士のそれである。


 先に動いたのはリムだ。


 軽快なステップを刻みながらゆらゆらと、キャミーに近付いて行く。


 逆にキャミーは一歩も動かずに、最初の位置から動いていない。


 一定の距離まで近付くと、リムは爆発的な一歩を踏み出して、一気に接近するがそれよりも速く、キャミーが動き出してリムのリズムを崩す。


 自分が一歩踏み出したタイミングよりも、僅かに速く動かれて狙いを外された形になったリムが、体勢を整える前にキャミーの下から抉り込むような拳が飛んで来る。


 リムは前に更に速く走り抜ける事により、何とか逃れる事が出来たが、無理に動いた為に少し足を痛めたようだ。


 痛めた状態では勝ち目はない。と悟ったのだろうリムは「降参するっス」と無念そうにそう告げる。


「リムちゃんは動きが少し直線的過ぎるね。あまり実戦経験は少ないのかな?それにしても速いね。びっくりしたよ!」


 的確なアドバイスをする事から、やはり高ランクであるBランク冒険者なんだとユウマは感心する。


「負けちゃいました。すいませんっス」


「いいよ。気にしなくても」


 申し訳なさそうに言うリムに気にするな。と言ってから自分も長剣を手に取り前に出る。


「接近戦か。なら次もあたしが行くか」


 ビルナが前に出ようとすると、それを遮りミリナが前に出る。


「次は私が相手にするなの。ビルナは一回戦ったんだから、大人しく観戦してろなの」


「ちぇ、わかったよ」


 残念そうにそう言ってビルナは大人しく後ろに下がる。


「さあ、いつでも掛かって来いなの」


 二、三度軽く剣を振って感触を確かめた後、ゆっくりとミリナに近付いて行く。


 ある程度近付いた所で、地面に思い切り木剣を突き刺して、土を舞い上がらせる。


 砂煙のカーテンを作ると、ミリナに向かい雷魔法を放つ。


 放ったのは静電気程度の威力に抑えた速度重視の魔法である。


 放った後は、素早く右側から回り込む。


 だが、目の前に突如緑色の浮遊体が現れる。


 危険を感じ取り、急停止して一歩後ろに下がると先程までいた場所に鎌鼬が通り過ぎる。


「惜しいなの」


 声のした方を向くと、そこにはミリナと岩の塊にランタンの様な頭と腕を生やした何かが浮遊している。


「それは……精霊ですか」


「正解なの」



 多分土の精霊だろう。


 そして目の前のは風の精霊か?


 精霊使いと戦うのは初めてだな。


 さて、どうするか。


 距離をとった戦闘は不利か?


 素早く脳内で計算して、ユウマは一つ手札を切る事を決めた。


 召喚魔法で、野生の蝙蝠を大量に召喚する。


「奴らを足止めしろ」


 そう命じると蝙蝠は精霊に群がる。


 蝙蝠を目眩しに、急いでミリナに接近する。


 次の精霊を召喚される前に叩く。



 だが、ミリナも大人しく待っているわけではない。


 こちらが蝙蝠を召喚したと同時に動き出していた。


 土魔法で土台を作り上げ、その上から弓で此方を狙う。



 弓で此方を狙いながらも、流れるような詠唱をして魔法を放ってくる。


 それを避けたり、剣で弾きながら距離を詰める。


 するといきなり地面が陥没した。


「しまっ……」


 上に注意を向けさせられて、下の事を忘れていた。


 見事に落とし穴に嵌り、すぐに脱出しようと上を見ると、幾本もの矢が此方を狙っていた。


「チェックメイトなの」


「参りました」


 素直にユウマは降参する。



 ◆



 練兵場で動きの確認が終わった後、ミリナ達の泊まる宿屋に向かう。


 やはり高ランク冒険者だけあり、高級な宿屋に泊まっている。


 前の世界の高級ホテル見たいな宿屋である。


 ちゃんとした警備員もおり、番犬を連れた警備員が時折巡回している。


 4人に案内されるままに、中へと入って行く。


 広いエントランスで、上からはシャンデリアに似た照明器具がエントランス内を明るく照らしている。


「凄い所っスね。流石はアザゼル一の高級宿っスね」


「ああ、本当に凄い」


 元の世界の五つ星ホテル並みである。


 まあ、泊まった事は無いがテレビとかで見た事はある景色が今目の前に広がっていた。


 フロントの者に言って、談話室の一つを借りる。



 ここは防音、防諜設備が完備されているので、盗聴の心配は無く安心して話が出来る。


「さて、先ずあんた達は合格だ。だから、何故あんた達の力が必要か話させてもらうとするよ」


 そう言ってビルナは理由を話し始める。

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